神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.260 白馬岳ー天狗ノ頭

2024-08-12 23:25:10 | 
(1)山育ちの私は、山は、畑仕事をしたり、木を切ったり、炭を焼いたりする場所、つまり仕事の場であると思って育ちました。かなり大きくなっても、東京に来てからもそうで、御岳山に行って帰りに五日市の方の降りたときでさえ、まだそうでした。
 デパート好きのカミさんに、「山こそデパート、なんでもある」と言うのですが、これがじつに災いの元です。今度はそれがわかる人にしようと思います。〔ウンウン、それがいい。〕
 こういうことでしたから、本格的に山へ行くのは必要性に迫られたからです。その必要性というのは、一つは、当時はまだ情報公開法制定前であったため御料林関係の文書の大半が非公開で、手掛かりがなかったからです。もう一つは、御料林の研究とはどうすることかという方法論が自分でもまだわかっていなかったからです。
 それで、「わからないなら現場を見るにしくはない」と考え、奥多摩や木曽の山中に分け入ってみることにしたわけです。
 わたしにとって、皇室財産・財政に関する先行研究は「打ち出の小づち」を語っているとに見えてました。つまり、理由はわからないけど、「振ると希望のものが出て来る」アレです。そして「それがどれほど大きいか」です。しかし、それも知りたかったですが、本当に知りたかったのは、「打ち出の小づちをふると、どういうふうにして欲しいものが出て来るのか」ということでした。
 ともかく、実態を知りたい、私の山行はこうして始まりました。そして、いくらかは足を伸ばしてみようかとも思ったわけです。

(2)【2日目】です。
 2日目は白馬山荘ー五竜山荘を歩きましたが、きょうは、下の地図箇所、途中の唐松岳までです。地図中に到着時間が書き込んであります。  
   

(3)6:00に白馬山荘出発。
 上に白馬岳の山頂が見えます。山荘はなかなか立派な大きさで、山頂からはもちろん、出発後かなり歩いてからも見えました。
   

(4)白馬山荘を出発して少しあとに写した、手前左が杓子〔しゃくし〕岳、うしろ左が鑓ヶ岳の写真です。まだ朝早いので、東〔左〕から朝日が当たって杓子岳が黒いので、次の(5)も見てください。
   

(5)これは、鑓ヶ岳から写したものです。 
   
 左奥が白馬岳です。右〔東〕からガスが少し湧き起こってきていますが、白馬だけ直下にある白馬山荘がまだ見えます。コースはそこからやや左下に下り、のち右に方向を転換して尾根伝いにこちらにきます。そして手前右に聳える杓子岳の下に道が見えます。
 なお、私は、下の道でなく、杓子岳に上がるコースを歩いたようです。記憶がはっきりしませんが、時間のメモの仕方からすると、そう思われます。杓子岳7:15着。鑓ヶ岳8:25着。
 山ですから多少の昇降はありますが、このくらいは平坦な方です。

(6)杓子岳・鑓ヶ岳を過ぎると「天狗平」に差し掛かり、もっと平坦になります。天狗山荘に9時15着。
   
 
 ここをたどって行った先が「天狗ノ頭」です。その左遠方に「双耳峰」〔頂点が2つ見える山〕がありますが、これが「鹿島槍ヶ岳」です。双耳峰は鹿島槍ヶ岳の目印です。
 なお、右方向の山塊は立山連峰です。
 ちなみに、この付近の分岐点から左〔東〕に2時間下ると「白馬鑓温泉」があります。しかし、上りに3時間かかるので、ほぼ1日の行程になります。しかたなく諦めました。

(7)問題の難所はこの先ですが、続きはあすにします。
      
     庭で真っ盛り

【コレクション 55】
 きょうは、「漫画に描かれた明治大正昭和」です。
 大きさはB5判ですが、裏面は白紙ですから、下に載せたものがすべてです。読めるように大きくして載せましたから、楽しんでください。
 「漫画」というのは、われわれは、鳥獣戯画のように昔のものでも、新聞などの4コマ漫画でも、雑誌などに掲載されているものでも、筋のある話や物語風のものを浮かべますが、ここに出ているのは、ヨーロッパの影響のためか、カリカチュア〔戯画〕が多いですね。
 私がドイツへ行った1980年ころでも、漫画を説明して「絵で書いた読み風のもの」といったところ、カリカチュア〔戯画〕を出してきましたから、漫画も日本の文化と思いましたが、どうでしょうか。 


 漫画は、No.97で『かばすけ漫遊記』について紹介しましたが、それ以来、思い出に残るものがたくさんあります。その中で、もう一度読みたいと思いながらまだ見つけられないものに、馬場のぼる『たらふくまんま』があります。
 これは、小学校4~5年生の頃に読んでいた小学館か学習研究社かの月刊誌に連載されていたものです。馬場のぼるさんの作品はたくさんありますから、あるいはその中に入っているかと思ったのですが、見つかりませんでした。
 『たらふくまんま』のだいたいの内容は、原始人のような格好をしたひげもじゃの山男がいて、この男がごはんが好きなのですが、あるとき食べようとしたおにぎりをうっかり落としてしまいます。すると、おにぎりがコロコロと山を転がり落ちいって、下に着いたと思ったら、ポコンとモグラか何かの穴に落ちてしまいます。困った山男は・・・といったたわいのないものですが、これが実にほのぼのとして面白いのです。馬場のぼるさんの作品は全体にそうですね。でも、探しているのは、この1点です。
 まだあきらめていませんから、ご存じの方は教えてください。
 漫画・マンガについてはまたいずれ書きます。きょうはここで。

   
    静か かくありたし
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No.259 白馬大池

2024-08-12 00:47:52 | 
(1)No.253で遭難記事のことを書きました。そのこともあるので、自分が辿ったコースを少しだけ振り返っておくことにしました。なお、北アルプスに旧御料地はありませんでした。また、神足勝記は、地質調査所時代に新潟から富山・福井などに巡回していますし、長野県松本から野麦峠を経て飛騨方面に向かうコースはたどっていますが、上高地や穂高には入っていません。ですから、私のこの山行は自分の訓練・余暇といったものです。

(2)【1日目】です。
 東京立川から中央線で出て、松本駅で大糸線に乗り換え、白馬大池駅で下車。栂池〔つがいけ〕高原までバス。栂池高原からロープウェイで、「しらかば」―「つがのもり」と乗り継いで栂池平に到着。そこが下の地図の右端です。
 地図に各地の到着時間が書いてありました。
 8:30栂池平着・出発。樹林帯を抜けて天狗原を通過し、9:50分岐点。そのあと、ゴロゴロとした大きな岩の積み重なる一帯を抜けて、10:40乗鞍岳。
   

(2)つぎの写真は乗鞍岳から白馬大池を写したものです。 
   
 ここから、右方向へ降りて、池沿いにたどり、11:20正面にある白馬大池山荘着、小憩。
 その後は、正面の左上に上がって行く道をたどり、13:40小蓮華岳着。14:30三国境〔朝日岳方面と白馬方面との分岐点〕着。15:25白馬岳着。16:00白馬山荘着。

(3)つぎの写真は、白馬岳山頂到着の時のものです。 
   
 
 バンダナを付けていますから、かなり汗をかいていたはずですが、わりあいまともな格好をしていて、余裕を感じさせる雰囲気と自分でも思うので、記念として載せることにしました。〔ヨカニセタイ!〕
 靴は、買い換える時に立川のスポーツ用品専門店へ行って、先の予定を説明して、「高くてもいいから安心できるものを」といって紹介してもらったものです。イタリア製で、当時3万円余でした。
 今、近場の山へ行くときはもっと軽いものを履いていますが、ガレバ〔岩の多い処〕が多いところへ行くときは、やや重いとはいえ、この靴の方が足を保護してくれ、とくに不安定な所でも踏み込みに都合がよいのでお勧めです。山は、水・食料のほか、足元・雨具・防寒具などは要注意です。
 南アルプスの縦走と寸又峡林道40kmの走破の時もこの靴でした。もちろん、足には全く不安なく歩けました。でも、もうこの先この靴を使うことがあるかどうか・・・。靴の裏もだいぶ丸くなりました。
 続きは明日に。

【コレクション 53】
 きょうは『昭和とはなんであったか』です。
   
 
 大きさはB5判で、4㌻です。〔B4判の用紙を二つ折りしたものです。〕
 全体は、
  1㌻ 上掲。「刊行にあたって」
      読めるように大きめにしましたから、挑戦してみてください。
      なかなか気合が入った企画と思います。この点、次の2㌻目もぜひお読みください。 
      なお、とくに説明が見当たりませんが、写真は「葉山御用邸の門」のようです。
  2㌻ 執筆者から。
   
 
 3㌻ 全7巻の内容と刊行予定
 4㌻ 組見本 
    刊行仕様 四六版 平均210㌻ 定価・予価1600~1800円 
         昭和61年7月から刊行 日本図書センター
 なお、全7巻の執筆者と標題は
  長浜 功(東京学芸大学助教授) 昭和史の空白
  高崎隆治(評論家) 戦争と戦争文学と
  櫻本富雄(評論家) 燃える大空の果てに ー少年航空兵の精神―
  今野敏彦(三重大学教授) 「昭和」の学校行事 ーその起源とあゆみ(仮)ー
  ゆりはじめ(詩人) 青春たちのたたかい ー文学作品からみた相和精神史(仮)ー
  中沢啓治(漫画家) ”ヒロシマ”の空白 ―中沢家始末記(仮)ー
  青木正美(古書店主) 戦時下の庶民日記
 以上です。用紙の色のせいもあり、身が引き締まる感じがします。
 きょうはここまでです。

   
     きょうの月
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