40 よく似た英語と日本語の慣用句やことわざ
(10) can't see the woods for the trees. 鹿を逐う猟師は山を見ず
直 訳 木にさえぎられて森が見えない、木を見て森を見ない
意 味 細部にとらわれて全体が見えない
「can't see the forest for the trees」ともいう。日本のことわざ「鹿を追う猟師山を見ず」がこれに近い意を持つ。「鹿を追う者は山を見ず」ともいう。目先の利益を得ることに夢中になっている者が、まわりの情勢や道理に気がつかないことのたとえ。
英語では「木」、日本語では「鹿」を見ているが、それによってその周囲の、英語では「森」、日本語では「山」が見えないとした似た表現で「細部にとらわれて全体が見えないこと」をたとえた点が一致している。この idiom にピッタリの日本のことわざ「木を見て森を見ず」(枝葉末節にこだわって物事の本質や全体像がつかめないことのたとえ)があるが、これは見出しの英語の和訳である。
例 文
Many students fail to master English because, bogged down in a morass of grammatical details, they can't see the woods for the trees.(多くの学生は、こまごました文法事項の泥沼にはまりこんでしまって、木を見て森を見ないから、英語をマスターできない)
参考例文
(1) You're always worrying about typewriters and paper, but that's not what's important. It was what you write. You can't see the forest
for the trees.(君はいつもタイプライターと紙の心配ばかりしているが大切なのはそんなものではなく何を書くかだ。木を見て森を見な
いというのは君のことだよ)
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