先々週の話を書きますね。
それは突然やってきた。13日の昼間だ。
あたしが仕事中にもかかわらず、今、流行りの彼はあたしに会社を早退させた。
会社の誰もが彼には逆らえなかった。
一瞬にして、社内が騒々しくなった。
みんなは、えっ?という顔をする。いや、あたしでさえ自分の身に振りかかっているこの現実がよくわかっているようでわかっていなかった。
わかっていることと言えば、自分の力ではない何かがあたしの中で起こっているということだけだ。
そしてあたしはそのまま強引に堀江に連れて行かれた。
彼がそうさせたのか、それともうちの所長がそう指示したのかというのは、わからない。どちらも各々の「やらなければいけないこと」を果たしたというような感じなのかもしれないし、所長だけが一人はやとちりをしたのかもしれないし。
タクシーの中から見る昼間の堀江はおしゃれなスーツ姿の人達が汗をかきながら、忙しそうに歩いていた。
堀江では彼の友人から質問攻めにあう。友人と言っては御幣が生じるのでもライバルとでも言っておこう。約3時間彼との出会いと関係を根掘り葉掘り聞かれ、解放されたのが午後16時過ぎ。回りにもあたしとよく似た境遇の方達が何人かいた。
この時でさえ、自分の身に起こっている事態がまだ飲み込めているわけではないあたし。
昼間の状態を瞬間的に判断したのかはわからないが所長は彼の友人から解放された時にした電話で
彼とよく向き合いなさい。1週間休んでいいから。
と言った。
あたしはピンクの螺旋階段の下で「やってしまったなぁ」とひとりごちた。
夏休みを取った次の週にこれだ。
もう会社のみんなに悪くて悪くてしょうがない!
ただでさえもこれから多忙日に突入なのに。
けれど、彼があたしを解放してくれないのだからどうしようもない。
また、会社に彼を連れていっても迷惑な話である。
そしてあたし自身も彼から逃れたいのに逃れられないのだから、埒があかない。
あたしはただただ、彼に任せることにした。泣き叫んだって、足掻いたって、暴れたって彼はあたしにまといついてくるのだから。
あたしは考えていた。
一体彼はどこからあたしについてきたのだろう?
と。
ケアンズのハマーに乗ったとこから?
グレートバリアリーフから?
ダンディーズレストランから?
シドニーのジョージストリートから?
ヒルトンホテルのレストランから?
はたまた
成田から?
いやいや
伊丹空港から?
実は
北京からとか?←郡山にある遊び場的なもの
彼に聞いても彼は答えてくれないのである。
そこ知りたいところなのに。
彼は黙ってあたしに微笑むばかりである。
あたしにはその微笑みが痛くもあり、熱くもあった。
その日、1日彼は家のリビングでもどこでもあたしに絡み付き暑苦しかった。
それは突然やってきた。13日の昼間だ。
あたしが仕事中にもかかわらず、今、流行りの彼はあたしに会社を早退させた。
会社の誰もが彼には逆らえなかった。
一瞬にして、社内が騒々しくなった。
みんなは、えっ?という顔をする。いや、あたしでさえ自分の身に振りかかっているこの現実がよくわかっているようでわかっていなかった。
わかっていることと言えば、自分の力ではない何かがあたしの中で起こっているということだけだ。
そしてあたしはそのまま強引に堀江に連れて行かれた。
彼がそうさせたのか、それともうちの所長がそう指示したのかというのは、わからない。どちらも各々の「やらなければいけないこと」を果たしたというような感じなのかもしれないし、所長だけが一人はやとちりをしたのかもしれないし。
タクシーの中から見る昼間の堀江はおしゃれなスーツ姿の人達が汗をかきながら、忙しそうに歩いていた。
堀江では彼の友人から質問攻めにあう。友人と言っては御幣が生じるのでもライバルとでも言っておこう。約3時間彼との出会いと関係を根掘り葉掘り聞かれ、解放されたのが午後16時過ぎ。回りにもあたしとよく似た境遇の方達が何人かいた。
この時でさえ、自分の身に起こっている事態がまだ飲み込めているわけではないあたし。
昼間の状態を瞬間的に判断したのかはわからないが所長は彼の友人から解放された時にした電話で
彼とよく向き合いなさい。1週間休んでいいから。
と言った。
あたしはピンクの螺旋階段の下で「やってしまったなぁ」とひとりごちた。
夏休みを取った次の週にこれだ。
もう会社のみんなに悪くて悪くてしょうがない!
ただでさえもこれから多忙日に突入なのに。
けれど、彼があたしを解放してくれないのだからどうしようもない。
また、会社に彼を連れていっても迷惑な話である。
そしてあたし自身も彼から逃れたいのに逃れられないのだから、埒があかない。
あたしはただただ、彼に任せることにした。泣き叫んだって、足掻いたって、暴れたって彼はあたしにまといついてくるのだから。
あたしは考えていた。
一体彼はどこからあたしについてきたのだろう?
と。
ケアンズのハマーに乗ったとこから?
グレートバリアリーフから?
ダンディーズレストランから?
シドニーのジョージストリートから?
ヒルトンホテルのレストランから?
はたまた
成田から?
いやいや
伊丹空港から?
実は
北京からとか?←郡山にある遊び場的なもの
彼に聞いても彼は答えてくれないのである。
そこ知りたいところなのに。
彼は黙ってあたしに微笑むばかりである。
あたしにはその微笑みが痛くもあり、熱くもあった。
その日、1日彼は家のリビングでもどこでもあたしに絡み付き暑苦しかった。