何と言っても紹介したい本がコレ。
疋田 智(ひきたさとし) 「自転車ツーキニスト」 光文社知恵の森文庫 2003年
タメになる上にメチャクチャおもしろい本とくれば、紹介しない手はありません。

疋田さんて、こんなお方。テレビのディレクターさん。この風貌がまた、他人とは思えない。
自転車コラムニストとしても有名です。

この本を読む前から、いろんなところで文章をお見かけして大ファンではありました。
昨日、自転車に関して日本は“後進国”のようだと書きましたが、その一端はこの本にも出てきます。
1万円を切るママチャリ文化が横行してますが、その問題点や危険性などもしっかり指摘。
そういったママチャリがいかに自転車を「つまらないもの」と思わせてるかというのは、その値段ではイマイチウクレレを楽しいと感じられないだろうなというのと共通点がありますな。
(ウクレレも、ちゃんとした楽器として楽しむなら、最低1万円以上するものを求めた方がいいです)
そうなると少し初期投資がいることにはなりますが、車には乗らなくなって環境にいいし、体調は良くなるし、なにより“気持ちよく楽しい”といいことが沢山。
また「この人は作家か」と思うくらいの文章表現。エッセイとしても素晴らしい。
単行本発刊から3年半後のこの文庫出版時点での見直し&回想コメントがちゃんとついてるのも、この本ならでは。
因みに氏の言葉ではなくなってしまうのですが、かの「間違いだらけの自動車選び」の徳大寺有恒氏がかたっている言葉をちょっと引用したいです。
「ボクは最近の若者たちには言いたいんだよ。今、SUVとか大きくて重いクルマばかり流行るだろう?特に頭の足りなさそうな若い人たちに限ってそうだ。でもね、彼らに地球環境を説いても仕方ないんだ。
小難しいことを言ったって駄目なんだよ。こっちの方が格好いいんだって、女の子にもてるんだって言わなくっちゃ。
そして、それを言い続けないといけない。排気ガスの小さいクルマに乗るのは知的なことなんだ。そっちの方が『格好いい自分』を演出できるんだって。
さらに言えば自転車の方がもっと格好いいってね。いずれはクルマなんか乗らない方がいいって時代が来る。それはボクにとっては寂しいことだけど、仕方ない。少なくともフューエルセル(燃料電池)が実用化されるまではね。
ボクはもう20年間も『小さなクルマの方が良いんだl』って言い続けてきたんだよ。だけど、日本が豊かになるに伴って、クルマはどんどん大きくなった。今のシビックなんて、昔のクラウンより大きいんだから。
下らない見栄だよね、日本人の。
本来ね、クルマの排気量は1リットルが一番合理的なんだ。1リットル、それ以上は要らない。そう思ってリッターカーに乗るのが一番格好いいよ」
前書きに「読み終わった後に『オレもワタシも自転車で通勤してみようかなぁ』という気になって下されば、大変嬉しいです」とありますが、読んでる最中から自転車にまたがりたくなること請け合いです。
今年読んだ、いや近年読んだ中でもトップクラスに入る珠玉の一冊。オススメです。
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