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小松未歩 『謎』 - アルバムレビュー vol.122

2017年03月12日 15時42分29秒 | か~こ

 

1997年12月リリース

1.Dream'in Love
2.おとぎ話
3.謎
4.傷あとをたどれば
5.輝ける星
6.alive
7.錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう
8.青い空に出逢えた
9.この街で君と暮らしたい
10.君がいない夏
11.MY SOUL

 

100作品以上をレビューしてきたけれどまだこの人の作品を取り上げた
ことはなかったんですね。小松未歩。デビュー曲「名探偵コナン」の主題歌
「謎」がヒットして以降10年間良質の音楽を残してくれました。

そんな彼女の珠玉の1stアルバム『謎』をレビューいたします。

 


 

1.Dream'in Love
軽快なバンドサウンドで始まる1曲目。彼女の淡々としたように聴こえて
実は暖かみ全開な歌声は唯一無二のものだと思う。サビで一気に弾ける
ようにメロディが展開するのがとても良い。ポップスとはこういう曲の事だ。

2.おとぎ話
サビからいきなり始まる、前曲の勢いそのままにロックサウンドが少し
増した1曲。音と小松さんの歌声がうまくマッチングしていて気持ちよい。 

3.謎
これぞコナン定番曲!アニメ「名探偵コナン」の世界観を見事表現している
歌詞も相まって彼女の代表曲になった。デビューシングルながらいきなり
オリコン9位を記録するなどロングヒットした。おそらくアニメコナンを全国区
の人気に押し上げたのもこの曲のおかげではないか。
彼女の歌唱の淡々さがミステリアスさを呼んでいるのも素晴らしい。 

4.傷あとをたどれば
次曲のカップリング曲。彼女のメロディセンスが発揮された切ない1曲。
サビでのファルセットでの歌唱部は鳥肌が立つ。シングル表題曲より
か個人的には気に入っている。隠れた名曲だと思う。ちなみにこの曲
と次曲はイントロでアナログレコードのノイズのようなSEが使われている。

5.輝ける星
アニメ「忍ペンまん丸」のED曲(若い人は知らないだろうなぁ)としてリリース
された2ndシングル。派手さはないが彼女の紡ぎだすメロディと歌声で
ホッとさせてくれる良曲。ギターソロではトーキングモジュレータが使用されている。

6.alive
ピアノの音がメインになっていてアコースティックな1曲。4に雰囲気が似た
胸を締め付けられそうになるメロディがたまらない。

7.錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう
WANDSに提供した(第3期の初シングル曲)曲のセルフカバーバージョン。
WANDS版の激しいロックバラードとは違い静かなアレンジだが、こちらも本当に
素晴らしい。特に間奏のピアノ(シンセかな?)が名演。

8.青い空に出逢えた
辻尾有紗に提供した(彼女の唯一の作品)曲のセルフカバーバージョン。
こちらも静かでシンプルなアレンジが施されていてバラードとしてさらに昇華
させているイメージだ。一転ギターソロが激しくてメリハリも利いていて◎ 

9.この街で君と暮らしたい
FIELD OF VIEWに提供した曲のセルフカバーバージョン。原曲に近いアレンジ
でバンドサウンドを全面に出しているのが良い感じだ。しかし僕はFOV版の方が
好きだ。浅岡さんの声で聴いてからの小松さんの声だからか爽やかさはFOVの方が
上だろう。 

10.君がいない夏
DEENに提供した曲(ちなみに原曲はコナンEDタイアップ)のセルフカバーバ
ージョン。ほんとに楽器隊も最小限に抑えたシンプルなアレンジでAOR風な
仕上がりになっている。 間奏でのサックスソロが意表を突かれるがこのアレンジ
には似合っている。後半の長いギターソロも名演だ。

11.MY SOUL
4曲セルフカバーが続き最後の曲はオリジナル曲。しっとりとしたバラードで
、このアルバムを象徴している小松未歩のメロディセンスの秀逸さが堪能できる。
なんとなくアルバムの余韻に浸れるのがたまらない。

 


 

この『謎』を一言で表現するのならば【ザ・ポップス】という感じだろうか。
派手さは決してないのだが良質なメロディと彼女の優しい歌声、サポート
ミュージシャンの名演が上手く絡み合った名盤だろう。

小松未歩としては次作の2nd『未来』がセールス的にも内容も最高だとは
思うが僕はこの1stアルバムが一番思い入れもあり大好きだ。

アルバム後半にはセルフカバーが4曲連続で収録されているが、これらも
文句の付けようのないアレンジと演奏。小松未歩の自己紹介的な側面も
見え隠れする。 

オリコン最高5位を記録し、40万枚弱のヒットを記録した。

僕個人としては90年代邦楽アルバムの中でも10作品のうちに入る素晴らしい
アルバムだと信じて疑わない。

彼女自身が2006年以降まったく活動をしている
様子がないので事実上の引退状態ということを考えると、
記念すべき1作目の素晴らしさをここの残したいと思いレビューしました。 

 



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