新しい水文統計学
普通に用いられている統計処理において、対象は限定されない。したがって統計学は、対象を限定しない学問であり、あらゆる対象を解析する。統計学では、統計処理において、統計理論を適用する場合には、例えば、定常性やランダム性などの前提となる条件が必要になる場合がある。それは扱う対象を限定するということではなく、統計理論を適用できるかどうかという問題である。
一方、水文統計学では降水量が処理の対象であるが、降水量の最小値あるいは最大値のような極値を統計的に解析する学問であると言ってもよい。無論、あらゆる水文事象を対象として扱うが、それらは付随的な対象である。
これまでの水文統計学では、極値そのものを対象として解析してきた。極値が統計理論の適用対象として妥当であると仮定された。そのことによっていくつかの問題が指摘されてきている。
例えば、年最大1時間降水量を扱う場合、独立性、定常性に問題がある。また、ある年の最大値が別の年では順位の低い値であるということはよく起こる。導かれた結果が過少になっていることも多い。
水文統計処理で導かれた結果が、水工計画の計画値として利用されることが多いので、これは困る。最近、温暖化に伴って各地で実際に問題が起こっている
水文統計処理をする場合、時間的あるいは面的に得られた値を扱う。それらの値は暗黙の内に時間あるいは面に、一定の値として得られているものと考えていることが多い。すなわち、時間的あるいは面的平均値である。降水の場合には累積値であるが、累積時間内において変動しているかどうかは別の問題として解析される。水文統計学で扱う量は平均値であると考えることもできる。解析過程では平均値を扱い、解析結果を累積値に直して理解するのである。
極値を直接解析対象とする解析においては問題が起きる場合があるので、何らかの対策が必要であると考える。すなわち、極値を間接的に扱えるようにする方法である。
例えば、降水の時間集中度の定義では極値を扱うが間接的であり、統計理論を適用する上で、これまでに指摘されてきたような問題は生じない。すなわち、「新しい水文統計学」が開けるのではないかと考える。
普通に用いられている統計処理において、対象は限定されない。したがって統計学は、対象を限定しない学問であり、あらゆる対象を解析する。統計学では、統計処理において、統計理論を適用する場合には、例えば、定常性やランダム性などの前提となる条件が必要になる場合がある。それは扱う対象を限定するということではなく、統計理論を適用できるかどうかという問題である。
一方、水文統計学では降水量が処理の対象であるが、降水量の最小値あるいは最大値のような極値を統計的に解析する学問であると言ってもよい。無論、あらゆる水文事象を対象として扱うが、それらは付随的な対象である。
これまでの水文統計学では、極値そのものを対象として解析してきた。極値が統計理論の適用対象として妥当であると仮定された。そのことによっていくつかの問題が指摘されてきている。
例えば、年最大1時間降水量を扱う場合、独立性、定常性に問題がある。また、ある年の最大値が別の年では順位の低い値であるということはよく起こる。導かれた結果が過少になっていることも多い。
水文統計処理で導かれた結果が、水工計画の計画値として利用されることが多いので、これは困る。最近、温暖化に伴って各地で実際に問題が起こっている
水文統計処理をする場合、時間的あるいは面的に得られた値を扱う。それらの値は暗黙の内に時間あるいは面に、一定の値として得られているものと考えていることが多い。すなわち、時間的あるいは面的平均値である。降水の場合には累積値であるが、累積時間内において変動しているかどうかは別の問題として解析される。水文統計学で扱う量は平均値であると考えることもできる。解析過程では平均値を扱い、解析結果を累積値に直して理解するのである。
極値を直接解析対象とする解析においては問題が起きる場合があるので、何らかの対策が必要であると考える。すなわち、極値を間接的に扱えるようにする方法である。
例えば、降水の時間集中度の定義では極値を扱うが間接的であり、統計理論を適用する上で、これまでに指摘されてきたような問題は生じない。すなわち、「新しい水文統計学」が開けるのではないかと考える。
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