雨が降ると川の水が濁る。この濁りの程度を推定する問題は意外に難しい。降雨の規模を表す適当な水文量がなかったからである。
これまで河川水の濁り(以下、濁度)に関係すると思われる水文量として、短時間の強雨、総雨量、ピーク流量、あるいは総流入量などが検討され、ある程度の関係があることは分かっている。しかし、これらの水文量が濁度発生の起因となる降雨の規模を的確に表しているという保証はない。
一方、水文統計的集中豪雨の研究から導かれた結合規模指標は、短時間・中時間・長時間雨量を同時に考慮した水文量であり、降雨の規模に関係する水文量であることが分っている。したがって結合規模指標は河川水の濁度と一定の関係が期待される。
河川水の濁度は、発生の外的因子である雨の強さ、面的分布、雨量計位置の条件、発生場の地形、地質、植生などの条件にも左右されるので、かなりばらつきがあると思われる。
図は、N河川水系Yダム流域に流入する一支川の最近5年間における最大濁度(1降雨に伴う濁度の最大値)と最大結合規模指標(支川流域内で観測されている雨量計雨量の結合規模指標の最大値)の関係を示している。この流域は全て国有林であり、一部杉の天然林が残っている。人工林は杉林であり、下草刈り・除間伐・崩壊地の整備など、標準的な管理が行われている流域(約23km2)である。
これらの濁度は、整備を必要とする規模の崩壊は起こっておらず、小規模の崩壊土・小渓谷に溜まっていたであろう土砂・表層浸食などによって発生している。
これまで河川水の濁り(以下、濁度)に関係すると思われる水文量として、短時間の強雨、総雨量、ピーク流量、あるいは総流入量などが検討され、ある程度の関係があることは分かっている。しかし、これらの水文量が濁度発生の起因となる降雨の規模を的確に表しているという保証はない。
一方、水文統計的集中豪雨の研究から導かれた結合規模指標は、短時間・中時間・長時間雨量を同時に考慮した水文量であり、降雨の規模に関係する水文量であることが分っている。したがって結合規模指標は河川水の濁度と一定の関係が期待される。
河川水の濁度は、発生の外的因子である雨の強さ、面的分布、雨量計位置の条件、発生場の地形、地質、植生などの条件にも左右されるので、かなりばらつきがあると思われる。
図は、N河川水系Yダム流域に流入する一支川の最近5年間における最大濁度(1降雨に伴う濁度の最大値)と最大結合規模指標(支川流域内で観測されている雨量計雨量の結合規模指標の最大値)の関係を示している。この流域は全て国有林であり、一部杉の天然林が残っている。人工林は杉林であり、下草刈り・除間伐・崩壊地の整備など、標準的な管理が行われている流域(約23km2)である。
これらの濁度は、整備を必要とする規模の崩壊は起こっておらず、小規模の崩壊土・小渓谷に溜まっていたであろう土砂・表層浸食などによって発生している。
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