マイコン工作実験日記

Microcontroller を用いての工作、実験記録

いよいよSAM3Sを始める

2011-04-25 00:51:29 | SAM3
前回の記事にも書いたように、まだまだドッチーモ・ジャケットの開発途中なのですが、並行して新たなボードの製作を始めました。こちらのボードではW-SIMを搭載しないBluetooth専用として小型化することで、少しでも見栄えを良くして「トラ技オフ会」に持ち込むことを短期的な目標としていますが、それ以外にも次のような目的を持っています。
  1. 購入しただけで手をつけていなかったSAM3S4Aを使い、ようやくとSAM3Sの利用と勉強を本格化させること。
  2. Bluetooth専用として試作をおこない、その後プリント基板の製作まで進める。
  3. ドッチーモ実験ボードではCODECとしてAIC3253を使用したが、これをAIC3254に変更する。
ドッチーモジャケットも最終的にはSAM3SかSAM3Uに変更したいと考えているので、その準備も兼ねてARM7からCortex-M3に乗り換えです。コアは変わっても周辺機能には大きな違いはないので、SAM7S用に書いたコードは簡単にSAM3Sに移行できるはずです。



主要な部品の配置を終えましたが、まだLCDとデジタルマイクが載ってません。これらは別基板にして載せるつもりでいますが、具体的な方法はまだこれから検討しなければならないような状態だったりします。まずはマイコン廻りの最低限の配線だけは済ませて、なんとかSAM-BAでアクセスできるところまで漕ぎつけました。しばらくクリスタルのハンダ・ブリッジに気が付かずに、かなり時間消費してしまいました。メッシュ基板は電源とパスコンの配線が楽なので重宝するのですが、その半面VCCやGNDとの短絡も発生しやすくなるのがつらいところです。

使用しているマイコンは48ピンのSAM3S4Aです。SAM7Sと比べると、次のような点が非常に嬉しいです。
  • UDP(USB Device Port)がUSBプルアップ機能を内蔵しているので、GPIOを消費しない。
  • RTC内蔵なので、外付け不要。
  • PLL用の外付けRCが不要になった。
  • TWI(I2C)でPDC(DMA)が使えるようになった。
  • 12MHzのクリスタルが標準になったので、入手が用意。
SAM7では18.43MHzというボーレート生成向けの周波数が標準だったため秋葉でも安く買えなくて不便でしたが、今回は32KHz, 12MHzともに秋月で調達。RTCのための32KHzクリスタルを付けると、USARTでRTS/CTSが使えなくなってしまうのがちょと残念かな。

SAM3S4Aの上に配置されているのは32ピンのAIC3254。今回はアイテムラボの変換基板を使ってみました。AIC3253が24ピンだったので、パッケージは一回り大きくなりましたがコア電源用のLDOを内蔵しているので、わたしの用途では実質的な部品面積は小さくできます。最初からこちらを使っていれば良かったんですが。。。

CODECの上にはBluetoothのWT32がかぶさる予定で、ソケットだけ立てました。左上のソケットは20ピンのARM標準JTAGソケットですが、これも場所取るのでこの実験ボードでSWDを使うことを覚えて、プリント基板製作時にはこのJTAGソケットを取り去りたいと考えています。