マイコン工作実験日記

Microcontroller を用いての工作、実験記録

電話機ジャケットボード

2009-01-07 23:27:18 | W-SIM
製作中のW-SIM電話機ジャケットボードです。



AT91SAM7A3を使ったヘッダーボードがあれば、それを買ったと思うのですが、残念ながらみあたらないようなのでMCUを買って自分で配線することにしました。MCUは100ピンなので、ダイセンのピッチ変換基板を使っています。サイズの小さいアイテムラボの変換基板を使おうかとも思ったのですが、足のピンが3列並びになってしまうので配線しにくいかもしれないと思い、2列のダイセン基板を使うことにしました。

例によってユニバーサル基板を使っていますが、いつもの秋月基板(400円)に替えてアイテムラボのパワーメッシュ基板(1500円)を初めて使ってみました。この基板、お値段はちょっと高いですが、宣伝文句のように電源配線やパスコンの配線はとっても簡単です。とくに、MCU周りでは電源ライン関連でいくつもパスコンが必要となりますが、パワーメッシュのおかげて直近のGNDに1608サイズのチップコンデンサでつなげられるので、ラクチンでした。プルアップ抵抗も同様にして配線できますが、スペースを気にしなければ、チップ抵抗を使わずとも普通の抵抗器のリードをパワーメッシュのスルーホールに通して半田することもできます。

このように大変便利な反面、注意すべき点もいくつかあります。
  1. ショートに注意
    ハンダブリッジでVCC/GNDへの配線が簡単にできるわけですが、パターンを間違えれば即ショートです。実際には、GNDパターンの方にはシルクで目印が付いているので、わたしはVCC/GNDを間違えることはありませんでしたが、部品のリードのハンダ付けの際にGNDと接触させてしまったりしました。
  2. コネクタの取り付けに注意が必要
    これも結局はショートにつながる事ですが、コネクタ等の部品を取り付ける際に電源メッシュと接触したり、メッシューをショートさせたりしないように注意しなければなりません。今回は、USB Bコネクタの下にはカプトンテープを貼って絶縁しています。USBコネクタの取り付け足と、W-SIMコネクタの周囲ではパワーメッシュのスルーホールをドリルでけずることで局所的に電源パターンを無効化することで対処しています。
  3. こまめに配線確認
    なにしろ基板がチカチカと光るので、配線を追うのはちょっとツライです。ショートさせてしまうと、その場所を探すのも大変です。部品は少しづつ配置/配線しては、ショートさせていないか確認しながら作業した方が良さそうです。

当面必要な部品はすべて配置してあります。変換基板の右側にあるピンソケットで、SLIC評価ボードの子基板を受けます。ピンソケットと変換基板に囲まれているのは、2.048MHzの水晶発振器です。あとは、電源、W-SIMソケットとUSB関連の部品しかありません。ハードウェアとしては、とってもシンプルです。機会をみて、ブロック図でも描くことにします。

まだ配線の途中ですが、JTAGでフラッシュの書き込みができることは確認できたので一安心。電源とJTAG関連信号とリセットさえ配線すれば、フラッシュの書き込み確認がとれるので、いつもこれらから動作確認をすることにしています。次は、簡単にソフトを用意してUSBでのCDCによるアクセスの確認というのがいつもの手順です。