ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

超人と呼ばれて。

2014-09-19 16:35:54 | Weblog


超人は、存在するのか・・・

超人が、存在するかどうかは、わからないな。

でも、たぶん、きっと、僕は、超人なのかもしれない。


三週間前、確かに僕は、死にかけ人形みたいになっていた。

それは、自分でもそう想ったし、他人から見てもそうだったんだと想う。

最低でも二ヶ月くらいの入院と言われていた。
ベッドに磔にされた寝たきりの僕は、その言葉でさえも、希望的観測の数字だと想ったくらいだ。

日々は過ぎる。

入院から一週間後に、全身麻酔をかけて開胸観血手術。手術を終えた時は、あまりの苦しさに悶絶した。

また、日々は過ぎる。

リハビリが始まる。
この頃から、僕のココロは完全に前を向き始めたのだと想う。

蚊の鳴くような声しか出なかったのが、普通の声に変わってきた。

車椅子に乗せられて、階下へ運ばれるだけでもヘトヘトヘロヘロになっていたのが、自力で歩けるようになって来た。

歩くスピードが、歩き始めの赤ちゃんくらいのスピードだったのが、生まれたてのカピバラくらいのスピードになった。生まれたてのカピバラって歩けるの?知らないけど。

歩いて行ける場所がトイレだけだったのが、階段を使って下の階まで行けるようになった。

売店に行って、アイスクリームを買えるようになった。売店のおばちゃんは、僕を見てとても驚いていたけどね。

内緒で、病院の外の喫煙所に、タバコを一口吸いに行けるようになった。肺が壊れてるから、お医者さんに絶対ダメって言われてたけどね。

赤く染まった白眼は白く戻って来て、破れた鼓膜は塞がって来て、まっすぐ歩けるようになって来て、病院の隣にある川沿いの公園のベンチが、暇な時の僕の居場所になってきた。
病院の規則で、公園に行く土手を越えるのは絶対禁止ってなっていたんだけどね。

つづく。

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