ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

Hello! Ms.Amber Stephens.

2015-09-09 01:39:02 | Weblog
「今日でTrash Box Jamと出会って10年です」

というメールを、先週あたりに頂いた。

その子は、アメリカからやって来た宣教師。昔でいう、フランシスコザビエルのような人だ。でも、その子は、女性なので、フランシスコザビエルみたいにハゲチャビン頭にはしていないんだよ。

確か、二年程の契約で日本に来ていたのだと思う。
Trash Box Jamの路上ライブ、土曜日も日曜日も、毎週欠かさずに来てくれた。
契約を更新して更新して、仕事を変えて、中学校で英語を教えたりして。今は幼稚園で小さな子供達に英語を教えている。

出会った頃は、たどたどしかった日本語も、今ではペラペラと喋っている。十年とは、そういう年月だ。

十年選手の彼女も凄いのだが、Trash Box Jamを支えてくれている方々の中には、十六年選手というツワモノもいるわけで、なんだか途方もない時の流れを感じてしまったりするわけなんです。人生の半分がTrash Box Jam、というね。青春というよりは、人生といった方がしっくり来たりするのである。

昔の話。

あの女の子が病院に入院した。ある女の子というのはTrash Box Jamのファンの子である。
同じ病室の隣のベッドの女の子と話していると、実はその女の子もTrash Box Jamのファンで、ファンクラブの手作り会員証を見せ合って盛り上がったとかなんとか。

Trash Box Jamが小さな世界を席巻していた頃の話である。

先日のライブの時の話。

後に小さな世界を席巻するTrash Box Jamも、最初は名も知れぬ、誰も知らぬ、ちょっと風変わりな路上ユニットなのである。
大宮の道端で、「どうやったら人が立ち止まるんだろうねぇ?」とか言いながら、軽やかに「三日月の夜」なんかを歌っていたのかもしれない。

初日、数時間歌って、立ち止まって聴いてくれたのは、たった一人だった。

その後、試行錯誤を繰り返し、継続は力なりと路上ブームに乗って、Trash Box Jamの人気は上がっていく。立ち上げたファンクラブの会員は、二年程の間に1300人くらいまで増えた。その後は面倒になってやめた。

会員No.1の称号は、初日に、たった一人立ち止まってくれたその子のものである。
会員No.7の女の子が、「もっと早くTrash Box Jamに出会いたかった・・・そしたらNo.1になれたのに・・・」と泣きべそをかくくらい、その頃のNo.1には意味と価値があったんだろうなぁ。

そして、その後、みんな大人になるわけで、「なんだ?このゴミみたいなカード?あっ、なんちゃらの会員カードだ」とゴミ箱に捨てる日が来るのである。そういう日は当然来るのである。
1300人のうちの、1293人くらいは、ごく自然に去って行ったのである。風のようにしなやかに。

ライブ会場に、見知ったような見知らぬような顔を見つけた。
「サトミだよ」とそばにいた子が教えてくれる。
そう、そのサトミこそが、会員No.1のその子なのである。十年ぶりくらいだろうか?

何かの拍子で僕がライブをやることを知り、会場まで足を運んでくれたそうだ。

リクエストされては歌い、リクエストされては歌い、1日に30回も「三日月の夜」を歌っていたあの頃を、思い出した夜なのである。


1293人くらいの、実際はもっと多いはすで・・・3000人くらいの、僕らの唄を愛して止まなかったあの子達は元気にしているだろうか?
もう会うこともない人たちがほとんどなのだろうけれど、みーんな幸せな毎日を過ごせているといいなぁ・・・と心から想う。

人生には苦難がつきものだが、終わるまで突っ走らなければいけないよ、ニコニコと笑いながらね。ケラケラと笑いながらね。それが、生きるってことなんだよ。


すごくたまに、すごく時々、こんなメールを頂くことがある。

「あの頃貰った会員カード、今でも大切にとってあります」

僕が思うに・・・僕が想うより遥かに、あの子達にとっては大切な時間だったのかもしれないな・・・だって、青春時代を振り返れば、毎週通ったTrash Box Jamの路上でみんなとワイワイ騒いでいる自分がいるのだから。

みんなみんな、どうもありがとう。長い間応援し続けてくれてありがとう。深い深い感謝を、贈ります。
そして、みんなみんな、これからも、どうぞよろしく。どうぞシクヨロ。

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1 コメント

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ぐちゃぐちゃのゴミ箱の中の、、 (会員No357)
2015-09-10 22:12:17
甥っ子が高校生になって、私がトラッシュに出会った歳になりました。『早く17歳になって、「17歳」をリクエストしたい!』と思っていた16歳です。

最近、高校生活のあれこれを聞かせてくれるの。文化祭の準備の大変さをたくさん話してくれたりして。
で、じゃあ自分が高校の時、文化祭はどんなだった?体育祭はどんなだった?って会話になったりもするんだけど、、全然覚えてない。

なんでだろう、、と思ったら、、あぁ!週末は路上ライブを見に行ったり、平日はゲリラライブを探しに行ったりしてたんだった。

『学校行事なんてほぼほぼ参加してないや。えへへ。』って言ったら、ママは初耳!みたいに驚いてるし、肝心の甥っ子は『不良じゃん!』なんて言うんだよ。

私はこう返したね、

『違うもん!しんぐさんが歌ってたんだもん!』

そして思ったね、

『あぁ、まだまだ全然しんぐさんみたいにはなれないや。』

未だにバカみたいな答え方しかできなかったけど、愛しい愛しい、ぐちゃぐちゃのゴミ箱の中のshine。のあの日々はアイデンティティに染み込んでいます。ほんとだよ。大切な事は言葉にできなかったりするじゃない?しんぐさんは言葉に変えられる天才だけどさ、なかなかむつかしいよ。
まだ下の甥っ子がいるからね、次のチャンスにはカッコ良いスマートな受け答えができるといいな。じゃないと、しんぐさんが不良の元締めだと思われちゃうもんね。それは非常に困る。。精進します。
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