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ロットン虫採り放浪記

日記、放浪記、標本紹介

ヤクコブ♂ 無事に羽化! その他 飼育したコブなど・・・

2019-08-25 00:31:37 | 日記

 
長かったお盆休み(最大9連休!)も終わり
いよいよ秋の陣目前ですが、僕は仕事柄、暦通りの3連休だけでした(泣

1日ぐらいは御岳やH高原で花掬いでも
したかったのですが、これまでの疲れというか夏バテが酷く結局ムシ採りは
どこにも行きませんでした(+_+)

まぁ、8月は用事もちょくちょく入ったりしたので
出撃は9月に入ってからかな

そんな疲れを癒してくれたのが・・・

ヤクコブ♂が無事に羽化してくれたこと!^^


菌糸パックで蛹化確認後、菌糸に巻かれないよう速やか
に濡らしたテッシュを敷いた別容器に移動します。

この時が一番緊張します、蛹期はデリケートなので
ヘタにショックを与えると羽化不全などの原因になりますからね(汗


蛹化確認から12日、羽化当日の写真。

この2時間後、羽化が始まりました。



2019・8・10羽化
そして無事に羽化終了~!
羽化はわずか3分ほど・・・

これで先に羽化した♀とで、うまくペアになりました!
嬉し~~(^^)


羽化して1週間ほど経つと体もすっかり固まり、枯葉も
食べるようになります。

現在は桜の枯葉で飼育中(^_^)


次はヤクコブ以外のコブ飼育結果をご報告^^


こちらは去年11月末に採集した那智ナンキ幼虫。

良材がなかなか見つけられず、採れたのはこの1頭のみ(汗

去年は♀が羽化したので、今度は♂なってくれ~!

で、願いが通じたのか・・・


2019・4・9羽化

おぉ~立派な♂になってくれた~!涙

これで那智ナンキはめでたくペアになりました^^



去年10月、長野県某所のタニグチ、セダカ混生地で
採集したコブ幼虫。

上部がタニグチ、標高をやや下げた所に
セダカが、その中間地点ではハイブリッドが採れるそうですが、
ハイブリッドにはそれほど興味がないのでタニグチを数頭採集したあと
セダカエリアに移動して探策しました。

結局セダカは落ちませんでしたが、
上の写真と合わせて幼虫は2頭を採集。


なんと!気の早い1頭は11月中旬に蛹化しちゃいました!


2018・12・1♂羽化

中途半端な時期に羽化したためか小さな♂でした。


今年5月上旬、2頭目が無事に蛹化!
しっかり栄養を摂取したのか大きなサナギ!
しかも今度は♀のようです^^


2019・5・24♀羽化

これで長野県産セダカもペアで揃いました、嬉し~!

中部エリアのイワワキセダカはこれまで岐阜、三重、静岡、
そして今回の長野が加わり、残すは愛知のみ。

今秋は採らねば!





続・ 屋久島 「菌糸飼育編」

2019-08-04 21:48:33 | 日記

長かった梅雨もようやく梅雨明けし、
先週の日曜は久しぶりに出撃しました(^^)

成果はまた近いうちに・・・

今夏はことごとく週末は雨でオシャカに
なりましたからね~(+_+)

7月末~8月上旬は中部圏では御岳や日和田など
亜高山帯が面白いんですけどね、まぁ天気だけはどうしようもありません・・・涙


なのでこんな日は家で材や幼虫を眺めて?
楽しんでます^^

さて、今回は前回に続いて屋久島で採集したカミキリ幼虫
の菌糸飼育の結果をご報告します。



立ち枯れから得たゴマフ系の幼虫2頭がが無事に蛹化。

ヤクシマカタジロゴマフだったら嬉しいな~・・・
なんて思ってたら・・・



ナガゴマフカミキリ
Mesosa (Aphelocnemia) longipennis Bates,1873

2頭ともナガゴマフになりました。

屋久島のナガゴマフは亜種扱いじゃないんだよなぁ~・・・

でも小さい方は白帯が鮮明でなかなか綺麗だし
まぁこれはこれで良しってことで^^

大が5月21日、小が26日に羽化。

次がロドピナ。


これも菌糸飼育で無事に蛹化。


そして6月4日に無事に羽化!
しかも嬉しいことに触角にコブがある♂でした!(^^)


ヤクマルバネコブヒゲカミキリ
Rhodopina nasui Komiya et Kusama,1974
2019・6・4羽化

学名から愛称「ナスイ」と呼ばれるそうです。

屋久島固有種ということですが、Kさんに訊くまでは
マルバネかセミスジかよく分からなかった、お恥ずかしい限り・・・

屋久島でも7月下旬とやや遅いムシと聞いていたんですが、
ずいぶん早く羽化したものです。


本土産マルバネコブ(左)と見比べてみました。

体色以外の違いがよく分からない(汗
Kさんの話ではこの個体は通常の個体より体色が濃いとのこと。
だとしたら同じ色ならよけい分からないジャン!

ちなみにビロウド系幼虫は途中で死亡・・・残念


そして最後が屋久島遠征の大本命、ヤクコブ幼虫。

上の写真は6月下旬に菌糸カップから取り出したもの。


10ミリにも満たない幼虫でしたが、30ミリほどにまで
大きくなりました^^


去年は全滅してしまったからなぁ~、
よくここまで育ってくれたよ(涙


2019・7・10蛹化確認

そして蛹化を確認!

菌糸に巻かれないよう、濡れたテッシュにくるんで
別容器に移動。

無事に羽化しておくれよ~


蛹化確認から12日、こちらは羽化直前の写真。
サナギの薄皮から触角や脚などが透けて見えてます。


ヤクシマコブヤハズカミキリ
Hayashiechthistatus inexpectus (Hayashi,1956)
2019・7・22羽化

待ちに待った羽化キター!

うぅ・・・無事に羽化してくれてありがとう・・・涙

なかなか立派な♀個体で18ミリは超えてそう^^


現在はホオノキの葉などを与えて飼育中。
食欲がスゴい!


ヒップのアップ^^
1対の薄黄色の斑紋がチャームポイント。



そしてこちらは2頭目のヤクコブのサナギ。
触角の長さから♂のようです!^_^

こちらも羽化がメチャ楽しみ~!







屋久島の材・これまでの羽脱状況と菌糸飼育で羽化したカミキリ 「材編」

2019-07-19 22:18:02 | 日記

はぁ~毎日蒸し暑い日が続いていますね~(+_+)

これだけ蒸し暑いついとエアコンから離れられなく
なってしまいますが、暑さにめっぽう弱い僕は水をガブガブ飲みながら
涼しい部屋にこもりがちな今日このごろ(笑

しかも週末は決まって天気が悪く先週の3連休も
遠出をせず大人しくしておりました・・・

そんな出撃できないときに家にいながら「採集?」できる
のが材採の良いところ!

しかも思わぬ種類なんかも出てきたり
するので最後まで「何が出るかな~」的な要素があるのも材採の醍醐味ですよね。

そしてもう1つが菌糸カップでの飼育。

これまでの経験からコブ幼虫に限らず、
朽木食いの種類ならだいたい菌糸で育つんですよね~^_^

先ずは屋久島の材から出た順に列挙!


トゲヒゲトビイロカミキリ
Allotraeus rufescens (Pic,1923)

材を持ち帰って約1週間後、マルバニッケイから
ワラワラたくさん出てきました。


ケナガカミキリ
Mimistena setigera japonica Schwarzer,1928

これもトゲヒゲトビイロと同時期に
マルバニッケイからワラワラ出てきました。


タキグチモモブトホソカミキリ
Cleomenes takiguchii Ohbayashi,1936

これもマルバニッケイから上の2種よりやや遅れて羽脱。


カノミドリトラカミキリ
Chlorophorus kanoi Hayashi,1963

そして5月下旬、やっと本命が出てきてくれました!

トラ好きの僕としてはどうしてもゲットしておきたい
カミキリでした。

この何とも言えないモスグリーン、いいですね~^^
計5頭が羽脱。


オガサワラチャイロカミキリ
Comusia testacea (Gressitt,1937)

こちらはバリバリノキより羽脱。

秘かに狙っていたので出てきたときは
嬉しかったですね^^

本命はもうちょっと先かな~

その他・・・


キュウシュウチビトラカミキリ
Perissus kiusiuensis kiusiuensis Ohbayashi,1944


ニイジマトラカミキリ
Xylotrechus (Xylotrechus) emaciatus Bates, 1884


ヨツスジトラカミキリ
Chlorophorus quinquefasciatus (Castelnau et Gory,1841

上のトラ3種は樹種不明の同じ材から羽脱。


以上、屋久島材から羽脱したカミキリでした。


次は「菌糸飼育編」をアップしますね~(^^)





 今年のGW、もう一度 屋久島へ・・・

2019-06-22 23:57:05 | 日記

今年のGWは10連休「僕は仕事の都合で8連休」
という超ロング休日、こんなチャンスはなかなかないので
思い切ってもう一度、屋久島に行ってきました。

「今回は写真も少な目なので、ご報告程度でm(__)m」

なので屋久島で新元号「令和」の瞬間を過ごしました。

もちろん時期も中途半端で
良いムシが出てくるのは2ヶ月ほど後、
なので今回は材採がメインです(^^)

まさか2年続けて屋久島に
行けると思いってなかったのですが、今回もKさんがご一緒してくださり、
屋久島の材採のご教示などをしてくださった。

ありがたや~m(__)m

狙う材はバリバリ、ホソバタブ、
マルバニッケイなどクスノキ科がメイン。

後は去年すべて☆になってしまった
ヤクコブ幼虫をもう一度採ること!

あれは本当に悔しかったなぁ~涙

3泊しましたが、連日雨の中、森を彷徨い
なんとか目的の材を確保できました。


こちらはバリバリノキの落ち枝断面。

この食痕、あれに間違いない・・・
とKさんからお墨付き!(^_^)


こちらはホソバタブ?と思われる
立ち枯れ。


狙いはルフェ(ムモンチャイロホソバネ)だが
この食痕ははたして・・・?

次にカノミドリを狙うべく海岸沿いの
マルバニッケイのポイントヘ・・・


こんな岩場に生えたマルバニッケイの
良さげな枯枝を数本確保。

それにしても、よくまあこんな
風当りと直射日光の強い厳しい環境で幼虫が育つこと・・・

その他、材で採れた幼虫を列挙


ヤクコブ幼虫

今回も採れて本当に良かった!
計4頭採集。


ゴマフ系幼虫。


ビロウド系幼虫。


ロドピナ系幼虫。

採れた幼虫は全て菌糸カップで飼育しました。


今回もいろいろご教示していただいた
Kさんに本当に感謝です、ありがとうございました。

次はこれまで材からの羽脱や菌糸で無事に成虫になった
カミキリのご報告をしますね!(^^)/




 夢の屋久島 2018・7・13~16

2019-05-18 22:42:54 | 日記
いや~ずいぶん更新が滞ってしまいました!(+_+)

皆さんどうもです!(^^)

なんとか生きてるロットンです笑

ていうのは冗談ですが、毎日が慌ただしく
なかなかPCの前にゆっくり座れません。

この歳になると仕事疲れがなかなか
取れず、気力、体力ともに充実していないと、もとより
文章力のない僕はなかなか頭が回らないのですよ(T_T)

とはいえ、少しずつでも書いていかないと先に
進んでいかないのでね、これからもがんばって?アップしていこうと
思います。

本当は平成中に屋久島の記事を書こうと
思っていたのですが、「令和」になってしまいました(汗
令和も虫採り 楽しんでいきましょうね~(^^)・・・

前置きが長くなりました、では本編をどうぞ。




一昨年、関西のギガン有名産地で出会ったKさん

そんなKさんに「よろしければ屋久島 ご一緒にどうですか」
と声をかけていただき、その日から僕の屋久島遠征の夢は大きくなっていった。

夢を現実にするにはまず計画と行動!

約1年かけてお金を貯め(ちょっとオーバー笑)
そして最後の難関は有給の取得である。

テキトーな理由を付けて、申請したら
なんとか有給ももらえた!

これで夢が現実となった!(ちょっとオーバー笑)

空路、宿などはほとんどKさんが予約してくださった、
本当にありがたいことですm(__)m

当日は大阪在住のKさん宅まで行き、
そこから関空で鹿児島空港へ・・・

諸事情で屋久島まではフェリーで行くことに、
それまで時間がけっこうあるので昼食と
鹿児島の街を散策することにした。


桜島

ヤシの木とのコラボが南国情緒があっていいね~

しかしこの日の鹿児島は猛暑、
炎天下を歩き続けたため、途中で気分が悪くなり、
酷い熱中症になってしまった。

フェリーに乗るころには完全にグロッキー、
宿のおじさんが車で港まで迎えにきてくれていた。

宿に着いて手続きだけなんとか済まし、
首と頭に濡れたタオルを巻いて回復するまでしばらく休むことにした。
(Kさんご迷惑とご心配をおかけしました。)

あぁ~せっかく屋久島に来たのに、
初日に熱中症とは最悪である・・・

しばらく横になっていたら、だいぶ回復してきたので
先ずはKさんの案内で海岸沿いのマルバニッケイでカノミドリトラを
狙うことにした。



それにしてもあちい~
熱中症がぶり返しそうだが、水分補給をこまめに取りながら
マルバニッケイの枯枝部分を見ていく。

するとチョコマカ幹を走るカミキリの姿が!


お!ケナガカミキリだ!
頂き物はあるのだが、自己未採集なので撮影後 採ろうとしたら
枝裏に回ってしまいそのまま消えてしまった・・・

あぁ~初物はやはり「撮る」前に「採る」べきだった(涙

その後しばらく探したが、結局カノミドリトラは現れず
一旦 宿に戻って本日のナイターの準備をすることにした。

実はナイター未経験の僕のために重いナイターセットを
Kさんが準備してくださっていた、ありがとうがざいます!
今からワクワク ソワソワ 落ち着かない(笑

屋久島にはナイターで有名な林道があるということなので
そこの良さげな場所で機材を組み立てる。


そして日没少し前にライトオン!
しばらくして蛾類、そしてコガネムシなどが大量に飛来してきた。


とにかく蛾の数がハンパじゃなく近ずくのも
ちょっと躊躇してしまうが、めぼしいカミキリがきていないか
蛾を掃いながら・・・見ていくと


ノコギリカミキリ
Prionus insularis insularis Motschulsky,1857

ニセノコギリカミキリ
Prionus sejunctus Hayashi,1959

ヤクシマノコギリかと期待したが
普通のノコギリであった。
が、屋久島産ということで2頭確保。


ヤクシマカタジロゴマフカミキリ
Mesosa (Perimesosa) hirsuta albihirsuta Kusama et Takakuwa, 1984

本土産と比べて、斑紋がはっきりしていて美しい。

この後、Kさんがズーデス(クロモンキイロイエカミキ)を
ゲット!

現地での写真を撮り忘れたため、以前にKさんから送って
いただいた写真を搭載。


カミキリ屋憧れの希種ズーデス。
学名も見た目もカッコいい。

その後追加がないか期待したが、飛んできたのはこの1頭のみであった。

僕たち以外にも3組ほどナイターをしていたが
ズーデスをゲットできたのはKさんだけであった。

この後、めぼしいムシも飛んでこず、時間も
23時過ぎになったのでここで終了~


─2日目─

2日目からはネキ、コブの有名ポイントへ出陣!

幸い、宿からネキポイントまで約30分と近く、
アクセスもとても楽であった。

ただKさんから聞いていたのは、ヤクネキポイントは
6畳ほどの面積に5~6人ほどのムシ屋さんがネットを構えているという・・・

まさに争奪戦?ということか・・・

で、実際 ポイントに着いてみると
正にKさんの言う通りであった。

ピーンと張りつめた、何者も逃すまいという
その空気に呑まれてしまいとてもポイント近ずくことができなかった。

現場の写真を撮るのも忘れて近くのリョウブやノリウツギ
など適当に掬ってみた。


ここのリョウブやノリウツギは高い位置に
生えていて、8メートル竿ではギリギリな所が多い。

なんとか届くところを掬って入ったのは・・・


クマゲヨツスジハナカミキリ
Leptura ochraceofasciata yokoyamai Hayashi,1961

ヨツスジハナの屋久島亜種で、これはけっこう採れた。
ただ固有種のヤクシマヨツスジハナや固有亜種のカマカリィ(ヤクシマキスジトラ)などは結局採れなかった。


オオヨツスジハナカミキリ
Macroleptura regalis (Bates,1884

ここのオオヨツは全身ブラックでなかなかカッコいい!

ここの採集は午前中で切り上げ、
次にここから1時間ほど移動してヤクコブポイントへ行くことにした。
(本当はもっとヤクネキポイントで粘りたかったであろうKさん
だったが、僕のワガママを聞いてくださった スンマセンm(__)m)

ヤクコブポイントは長い山道をグネグネ登っていく。


途中ノリウツギやリョウブが咲いている場所が
何か所かあり、車を止めては掬っていく。


タクグチモモブトホソカミキリ
Cleomenes takiguchii Ohbayashi, 1936

本土では何度か狙って採れなかったが
ここでは普通種なのか、とにかく多かった。

しまいには小さな個体はリリースするほどであった。


クマゲアラカワシロヘリトラカミキリ
Anaglyptus arakawae kumagensis Fujita,1980

次に多かったのがこれ。

トラ好きの僕にとっては初物で
嬉しいのだが、あまりに多いと嬉しさも徐々に薄れてしまう(ちょっと贅沢かな

そしていよいよヤクコブポイントへ・・・


ヤクコブの棲む原始の森。

去年、Kさんが幼虫を採った
という場所に案内してもらい、残った樹皮を慎重に捲っていく・・・すると


いてくれて ありがとう・・・,
憧れ続けたヤクコブが遂にこの手に!

この後、さらに2頭を追加したところで
終了となった。

次に、eichanさんから事前に教えてもらった
ヤクシマミドリポイントへ向かう。


ヤクシマミドリカミキリ
Chloridolum kurosawae Hayashi,1956

着いた頃にはもう夕方で薄暗かった
が、なんとかペアを見つけることができた。

(この後、ナイターもしましたが
目ぼしい種は飛来しなかったので省略いたしますm(__)m)


 
以上、屋久島の採集記でした。


また近いうちに来るからね~


3日間、屋久島のいろいろなポイントなど教えてくださった
Kさん、事前に情報などを教えていただいたeichanさんに本当に感謝いたします。
ありがとうございました。


「追記・・・去年の猛暑でヤクコブ幼虫は全て
蒸せ死んでしまいました(T_T)
またチャレンジしようと思います!」