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挙動不審なタンゴに関するブログ by しうえい

踊りやすい曲を求めて?Miguel Caloを聞く

2008年01月12日 | タンゴの勧め
個人的には踊りやすい曲といえば Calo か Biagi かと思っていますが、 これがなぜ踊りやすいか?と聞かれると はて?まぁリズムがはっきりしていて・・適度にメリハリがあって・・などとあまりはっきりしたことは言えないわけであります。 とりあえず曲のスペクトルをリアルタイムに見れる FFTWave というソフトがあったので Miguel Calo の珍曲 Ya Sale El Tren  のスペクトルを取ることにしてみました。 まずはご覧下さい。 <IFRAME style="MARGIN: 0px; WIDTH: 521px; HEIGHT: 330px" src="http://eyevio.jp/embed.do?movieId=88698&amp;width=521&amp;height=330" frameBorder=0 scrolling=no></IFRAME>※縦軸はオクターブ(上が低音 下が高音)、横軸が時間、色は赤が強い音です。 ポイント1:笛~走り始め Miguel Calo:笛~走り始め 笛が鳴って汽車が走り始めるという出だしの部分です。笛のスペクトルが、ほぼ単音に近いのが分かりますか? 一方、それにつづく汽車の走り初めが、ピアノ・バンドネオン・ピアノ・バンドネオンとつづいて行きます。ピアノとバンドネオンは、両方とも同じような倍音の性質があるように見え、特にピアノは一音だけでもかなりの存在感ですね。 踊り手としては単純に一歩一歩進んでいく感じになりそうですが、少しずつ早くなって汽車並みのスピードに達するのでまじめにやってしまうとバカみたいに早いステップになってしまいます。 このへんがまず踊る側としても面白さがある部分でしょう。 適当なタイミングできっとポーズしたりアドルノしたりでもしているの雰囲気でしょうか。 ポイント2:バイオリンの調べ Miguel Calo:バイオリンの調べ この部分は、バイオリン・合奏・バイオリン・・・という感じのパートとなっています。 バイオリン音はほとんど単純音に近いけれども独特の倍音が重なっていることが分かります。 また、単音パートと合奏パートの音の広がりだけみてもまったく別の特性が繰り返されていることが分かります。 踊り手としてこれだけメリハリがあれば動く時間や動かない時間だけでなくゆっくりな動きを楽しめそうです。 個人的にバイオリンの旋律は低音→高音 よりも 高音→低音となる音の順序のタイミングで ”ふっ”と体の力が抜ける動きになり自然にタンゴのカミナンド始めにつながるような傾向があります。 まぁ多分これは踊り手の好き好きでしょう。 ポイント3:声の衝撃 Jorge Ortiz 声の衝撃 この部分、何か様子が変わりました。さきほどのバイオリンパートから一転、人の歌声が入ってきました。 Jorge Ortiz という人の声らしいですが、歌・合奏・歌・合奏・・・という展開です。 バイオリンに比べて随分根太い存在感を示していることが分かります。これだけぐっさりと可聴音域に入って来ているといやでも脳が動きます。 踊り手としては声のないパートに比べて、ルーチン化されていない音の揺らぎが踊り応えとなっているように思えます。 また、歌声の出し方によってはバイオリンのように柔らかいスペクトルを出していたり強い存在を示していたり踊りの強弱のようなものを実は支配している可能性も感じられます。 ポイント4:曲の消えざま曲の消えざま またこのタンゴの曲も憎らしいほど切ない終わり方をしています。 踊り終えた安堵感のようなものが自然に曲から与えられている気がします。 ポイント5:他にもたくさん 挙げ始めたらキリがないのですが・・・ ピアノの高音部分の遊びベースの歩きバンドネオン・バイオリンのバリエーション canyenge 重厚な音の重ね具合刻みの途切れ具合旋律の途切れ具合テンポの揺れ具合 何かしら無意識的に動いてはいるものの 踊りに影響を与える要素が実は多く隠されていることがよく分かる。 使用したソフト サウンドモニター FFT Wave http://www2.tky.3web.ne.jp/~nozu/fftwave/index.html 画面動画キャプチャーソフト CamStudio http://nonn-et-twk.net/twk/CamStudio/

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