Only One

ママと子どもの毎日を、
丁寧な手作りグッズを制作、販売して応援しています♪
障がい児バッジ、販売中です!

車いす用ママバックのサンプル♪

2011-09-29 00:01:31 | 障がい児グッズ


今日は久しぶりにお針子のharuちゃんとミーティング。

去年からの私の野望で、
車椅子を使って支援学校(養護学校)に通学するお子さん用に、
車椅子用のリュックと、
車椅子用のママバックを形にしているところです。

お客様からのご注文の品物の納品とあわせて、
頼んでいたサンプルも納品してくれました

今日サンプルで納品されたのが、写真の「車いす用ママバック」

車椅子にオプションで荷物かけを付けている場合でも、
荷物かけがなく、
ハンドブレーキのついた車椅子の持ち手にも使えるようにしてみました。

ん~ん・・・
ちょっと大きかったなぁ・・・
なんか、縦長?
作ってみないとわかんない事ってあるのよね

ママバックと言っても、
荷物の多い支援学校(養護学校)に通うお子さんが使うバック。
学校で使うバックと考えて、
着替えやオムツも入るようにと考えたら
大きなバックになってしまいました


ママが斜めにかけるとこんな感じ。



私、身長156cm。
ヒップは・・・い・・・言えない

でも、なんか良い感じの大きさでしょ?

肩紐は、もちろん長さが調節できます

ん~
おしぃ~
もうちょいで完成しそう

私の野望は、
・車いす用リュック形バック(車椅子用ランドセル代わり?)
・車いす用ママバック(サブバックであり、ママも使えるデザイン)
・お着替え袋
・給食袋
・オムツ入れ
の5点を、同じ柄で揃えられるようにする事

もちろん、単品販売を考えていますが、
同じ柄だと「自分の物」だと理解しやすい場合もありますからね

使いやすいデザインにして、
丈夫で、汚れたら洗濯できて、
長く愛される通学グッズにしたいです

さて・・・
そのためにも耐久テスト
いっぱい使って、いっぱい洗濯しなきゃ

それから実際に娘さんに学校で使ってもらって、
先生方にも使い勝手をリサーチしてみよう

From ikusuke

食べたいと言う気持ちの大切さ

2011-09-20 00:06:47 | 天音ちゃんから学ぶ事


写真整理で出てきた写真
「メロンパンかめ」

かじる力は弱く、
パンは咀嚼するのが難しい娘さん。

でも、
そのカメの愛らしい姿から興味を持ったのか?
食べると言うしぐさを見せたので買ってみた

食べれるわけないのだが、
とにかくかじってみる



カメの顔を向けたら
「違います!」と押し返される。
んじゃ、どこよ?とくるくる回してみたら、
緑の甲羅にパクリ

メロンパンだもんね。
そりゃそうだよね

あんのじょう、
大きな前歯に引っかかった少しと砂糖だけで
「もういらない!」と押し返す

いいのいいの。
後はママが美味しくいただくから

「食べたい♪」って思う気持ちで、
「自分からチャレンジ」するその気持ちが大切

その気持ちがあったから、
今は、おでんの大根とはんぺんは
自分でかじって食べられるようになったもんね



哺乳(嚥下)障害と診断され、
摂食障害と今も言われているけれど、
「食べたい!」と言う意欲、
「美味しい♪」と感じる舌。
介助する私達は、あくまでも介助でしかなくて、
今のかじりついて食べられる娘さんは、
娘さんの持っている力で、ここまで育っている。

今までの11年間の一食一食が訓練。

これからもまだまだ続くけど、
パパに頑張って働いてもらって、
美味しいご飯たくさん食べさせてあげるから、
「食べたい気持ち」と「美味しい♪と感じる気持ち」
今まで通り持ち続け、
「あれが食べたいの♪」と
可愛くパパにおねだりし続けるように

ママよりパパの方が財布の紐ゆるいから

From ikusuke

肢体不自由児童・生徒の災害の備えを考える

2011-09-19 00:15:09 | 天音ちゃんから学ぶ事
2011年3月11日、東日本大震災が発生しました。
あれから、半年と少しの月日が経ちました。

私の住む東京も、続く余震もなくなり、
交通も、買い物も、病院も、
震災前と変わらぬ生活になっています。

家の近くで、地震から石垣が崩れましたが、
そこもきれいに補強され直っています。


夏休み前までは、
校内にある保護者控え室で待機するママたちと、
「地震じゃないのに揺れている感じが止まらなくて困る」や
「高層階だとエレベーターが使えなくなるので、引っ越そうか」や
「病院の対応はどうだった?」「パパや兄弟たちは帰ってこれた?」
などの情報交換的な話が多かったのですが、
二学期になり、そうした話も少なくなりました。

各々が、自分の子どもの「必要」を考え、
今まで1台しかなかったポータブル吸引機を買い足したり、
薬や備品を一まとめにしたり、
いつくるかわからないけれど、
起きた時に、少しでも子ども守れる備えと環境を作っています。



私は今年もPTAの役員に就いています。
今年は有志?で参加する、地域部に所属しました。
今までは、PTAの組織の中でも始終忙しい部署にいましたので、
PTAの部署ではありますが、
自分の居住する地域の有志で活動している地域部には
一度も参加をしていませんでした。

実際に5月から地域部の活動に参加してみて、
「地域部の活動に参加していると、
地域の行政の動きに詳しくなれる!」と感じています。
今まで私が経験したPTAの活動は、主に校内の活動でした。
おかげで、学校内の事はとても詳しくなりましたが、
区と学校の連携、区の施設の事などの最新事情は、
ママ友とのお茶やランチの時に知る事が多かったのですが、
地域部に所属していると、自然に情報が入ってきます。


先日、PTAの運営委員会の会議に出席しましたら、
校長先生も、副校長先生も、災害時の備えや対応のお話をしていました。

学校での災害時の対応や備えのお話は、
全校保護者会などでもお話されていましたが、
「地域の防災訓練へのお誘いがあった」とのお知らせがありました。

娘の通う学校は「都立」です。
なので、「都」の指導で災害対策などが動いているようですが、
学校のある「区」の「地域」からのお誘いと言う話を聞き、
「ここに、支援学校があると言う事を、
地域の方に気にかけていただけている。」と思いました。

防災訓練だけではなく、
日ごろから、学校間交流なども盛んですし、
地域のお祭りを娘の学校で開催したり、
地域のイベントへのお誘いもいただいたりと、
ずっと昔から地域との繋がりがある学校ではありますが、
地域に住居がある生徒は少なく、
その他の地域からスクールバスで登校している子どもが多い実情です。

家で万全であろう備えをしていたとしても、
家から遠い学校で災害にあった時、
保護者が迎えに行けたとしても、帰れなかった場合、
何日も何日も帰れなかったとしたら、
地域単位での支援の場合には、地域の方に助けて貰わねばなりません。
ですから、
他所の地域から通う子どもたちが多い学校ではありますが、
地域にある学校として、
地域の防災訓練への参加のお誘いを喜ばしい事に感じました。


夏休みにありました、
全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会の神奈川大会のお話もあり、
参加した副校長先生から、
「3月11日の震災で被災地になった地域の校長先生がお話してくれ、
支援物資が届くのに3日かかった。
その3日間は、自力でなんとか踏ん張らねばならない状況であった。」
とのお話だったとの事を聞きました。

そのお話とあわせて、
2010年4月
茨城県立医療大学地域貢献研究
「医療を必要とする子どもへの災害の備え」研究グループの
「特別支援学校用 災害シミュレーションパッケージ」
と言うのが発表されており、インターネットでタウンロード出来る情報のお話がありました。


私も3月20日のブログで、
「私たちに出来る事」と言う記事を書きました。
友人から届いた、
郡山にいらっしゃるお世話になった医師から届いたメールを読み、
自分で今何が出来るのか考えて書いた記事です。

その後しばらく、
震災時における、肢体不自由児の避難生活などを
ネットで検索して調べようとしましたが、
なかなか欲しい情報は見つからないままでしたので、
この
「特別支援学校用 災害シミュレーションパッケージ」に興味を持ちましたので、
すぐ検索して読んでみました。

内容は『学校の先生方へのマニュアル』です。

でも、
学校の先生じゃなくても役立つ情報だなと思う部分がありました。

この本文の中にも、

「救援物資が届けられるまでおおよそ3日かかるといわれています。」
との一文があります。

とにかく自分の家でも、3日分は用意せねばと思いました。
「季節にあった物品の見直し」も考えなくてはならない事です。

本文が終わってから、チェックリストがついています。

衣食住や健康管理など細かくカテゴリーがあり、
支援学校のお子さん用の物品とは、
一般的に、避難袋に入れておく物とは
やはり違う部分の配慮を必ず必要とするのだとわかります。


今、地域部の活動に参加していて、
区への要望書を作り提出しましたが、
やはり、災害対策についての要望がありました。

これから、年度末近くに、
実際に被災地でボランティア活動をしてらっしゃる方を講師に招き、
メディアでは流れない、
ハンディある家族と一緒に避難する事の実情などをお聞き出来る、
講習会の予定がたっています。

聞きたい事はたくさんあります。

今回「特別支援学校用 災害シミュレーションパッケージ」を読んでみて、
ここに書かれている事を、どう学校に生かしてもらうのかなども、
実際に被災地で
ボランティア活動を通して体験して来た方に聞くのも良い事だと思いました。

そして、自宅でも必要な、
「家族を守り生き抜く災害対策」を
考える事が出来きる講習会であればいいなと思っています。


大災害に見舞われたら、
ハンディがあろうがなかろうが、
皆必死で、皆が同じように大変になるのです。
その異常事態になっても、
大切な家族を守るのに、備えがあるだけで違いがあるはずです。


・・・にしても・・・
うちも、娘さんの物品、重くて多いねぇ~
コレ見ると、
まず、持って走れる体力が私に必要なのねぇ~と思いました。

From ikusuke

障害者手帳で受けられるサービスで思う事

2011-09-18 00:05:19 | 天音ちゃんから学ぶ事
ざっくりの説明になりますが、

「身体障害者手帳」とは、
身体障害者福祉法に定められたもので、
一定の障害を有する方に対して、申請により交付されるものです。

病気やけがなどにより、身体に障害が永続的に残ってしまった場合、
身体障害者手帳の申請ができるのです。
誰でも持てる手帳ではありません。

医師の意見書(診断書)の申請が必要で
その診断書は「指定医」の資格を持った医師に記入してもらいます。
どこの病院でも貰える診断書とは違います。

また障害は、1種・2種と1~7級で区分されます。

手帳を利用できる制度・サービスがあるのですが、
障害の区分や、市町村によって異なる場合があります。

サービスの一つに、
公共料金の割引
1種か2種によって割引率・人数(介助者)に違いがあります。
・有料自動車道路 ・JR などなどです。


私の住まう都内では、バスや私鉄などでも割引サービスがあります。


今日は、そのサービスの事での出来事のお話です。



ある日、小田急線を使ってお出かけをしました。

車の免許を取得してから、お出かけはほとんど車なのですが
たまに、乗り物に乗る練習のつもりで、バスや鉄道を使ってみます。

私が仕事で自宅で一人になりたい時
パパと娘さんは、よく電車を使って出かけていましたが、
娘さんもずいぶんと大きくなりましたから、
大きな荷物と、大きな娘さんを連れて、
私一人でのお出かけはしていませんでした。
なので、電車に乗るのも久しぶりでした。

駅に着いて、切符を購入しようとした時
パパにこう言われました。

「先日新宿に二人で行くときにね、
障害者手帳を見せて、ここで切符を買おうとしたらば

近すぎて、そんなサービスはありません

って言われたんだよ。」


私は、あぁぁ゛??と不思議に思いました。

だってね、
この沿線は、娘の通う学校があって、
学校の最寄駅から、「コノ」駅まで校外学習に来ているのです。
その時必ず、障害者手帳のコピーを持たせて
割引サービスを受け、切符を購入しているのだと聞きました。

ここから新宿に行くより、距離も短く
運賃は安いのです。

個人で割引サービスを受けるのと、校外学習でのサービスの違いは
「学校での場合は、手帳のコピーでサービスが受けられる」と
私はそう覚えました。


ここから新宿までは210円の運賃でした。
その日に行こうとしていた新百合ヶ丘も同じ運賃です。

「だから、割引の切符は買えないと思うよ。」とパパは言います。

でも私はスッキリせず、
とりあえず、駅員さんに事を聞いてみようと
娘さんと二人で切符売り場へ行きました。

パパの話は語らずに、
手帳を見せて、行き先を言いましたらば
すんなり、割引の切符を作ってくれたのです。

二人の駅員さんが対応してくれていましたので
切符が出来るまでの間に、
パパの話を駅員さんにしてみましたら

「お母様お一人でしたか?」などの質問もありましたが

大変申し訳ありませんでした

と、深々と謝ってくれたのです。

その駅員さん二人が悪いわけでもありませんし
私がされた対応でもありませんから、
疑問に思っただけですから気にしていませんし、
話を聞いてくれてありがとうございました。
と伝えて後にしました。

「その対応した駅員が知らないわけないし・・・」
と、口を濁らせていたのを見るに、
実践ではあまり無いのかもしれないけれど
教育マニュアルにはあるのでしょうか?
車椅子で、手が必要な方などには、
乗車するまで駅員さんが付き添ってくれたりしますし。
きっと、そう言う対応の事も知っているに違いありません。

「お母様お一人ですか?」との質問から察するに
手帳の所有者でなく、
別の人がサービスを使ってしまう事があるのかもしれないと思いました。
でも、手帳には、所有者の写真があるんですけどね。

買えた切符を持ち、先に構内に入っていたパパの所に急いで
やっぱり小田急も割引サービスはあるんだよと教えました。


近すぎて、そんなサービスはありません
と言われたのが、パパでなく私であれば
たぶん、もめたのだろうと笑いました

パパは、言われて疑問も持たなかったのですが
私だったら、学校の事を思い出したり
別の私鉄、東急ではサービスあるけど、小田急ではないんですね?
と確認をしたり、
たった210円の事なのに、
そこでしばらく足止めしていたに違いありません(苦笑)

たった210円。
でも210円。
払えないわけではありませんから、
割引して貰えない事が気に残るのではありません。

同じ小田急のバスで割引で駅まで来てるのに・・・と
疑問を晴らしたくなるのです。


今回は100円単位の小さな金額ですが、
遠出をする時は、割引サービスはありがたいものです。
一人で移動する事が出来ず、必ず介助に誰かが一緒でのお出かけです。
一人で行けるなら、一人分の運賃で済むのに
移動の時は最低でも二人分の運賃が、必ず必要になりますから。

障害者手帳と云う、特別な手帳を持ち
特別なサービスを受けているのだと、私は思っています。
ありがたいサービスの一つです。

私は、娘が障害者手帳を必要としたので、
そうしたサービスが受けられる事を知りました。

パパに対応した駅員さんは、知らなかったのかもしれないと想像しました。

でも、業務内容じゃないのかしら?
とも思いました。


知らないから、
相手を傷つけてしまう対応をしてしまう。
知らないから仕方なのない事とも考えられますが、
でも「仕事」の範疇だったのでは?とも考えます。

こうしたサービスを受けて移動している人がいる事。

一瞬見ただけでは気が付かないハンディもあるのだと言う事。
特に小さな乳児の場合は、
まだ市販のベビーカーでの移動が可能な場合もあり、
車椅子やポジショニングバギーなどでは無い場合も多く、
それでも手帳を必要としているお子さんもいるのです。

お仕事なのであれば、
そうした人に対しても、適切な対応をする事。
私がそのサービスを提供している会社の社長であれば、
ちゃんと社員に教えておきます。
でしょ~



個人の良識で、個人の時間にそれらを忘れていたとしても
それはその人の問題ですから、
私はその人にどうこう言う気持ちはありませんが、
「社会人」として、「会社(職業)」の中で
指導を受け、職務としているのであれば、
「仕事はしっかりやってくれ」と思います。

たった一人の社員の行動から、
その会社のイメージが悪くなる事だってあると思うのです。
社員を育てる部署の方は、
社員教育がとても大変な事と想像します。
どうか頑張って下さいm(_ _)m

心からお願いいたします。

From ikusuke


「布ぞうり 神(じん)」の布草履

2011-09-17 00:10:31 | 布物


私の母は、とっくに年金生活になりましたおばぁ~ちゃんでございます。

そのおばぁ~ちゃん、
ものスッごくパワフルで元気です

そりゃねぇ、70才をとっくに過ぎていますので、
あっちもこっちもガタガタに、
普通にお年寄りになりましたが、
農家ですか?と間違われるくらいの畑作りに、
お得意の和裁に着物リメイクにと自分の得意をフル活用して
あっちに行ったりこっちに行ったりとお出かけも楽しく、
毎日を楽しく元気に過ごしてくれています。

少し実家から遠い場所に嫁ぎましたし、
娘さんは手がかかり、あまり会いに行けませんので、
元気で楽しく過ごしてくれる事は、
本当にありがたいと感じてなりません

母は、手先が器用です。
若い頃は洋裁に編み物と、私の服を作ってくれました。
その母の娘なのに、
作るは作るのだが、
母に言わせると出来がイマイチ?な物しか作らない私を
「ホントに私の娘かねぇ~」と言わせてます


Only Oneを立ち上げた当初、
店に並べるものが少なかった事もあり、
母の作品も販売しておりました。

その頃母のマイブームになったのが「布ぞうり」です。

初めて作ったのは、
一緒に買い物に寄ったユザワヤで買った布草履のキットでした。
柔らかくフニャフニャの、履くとすぐペッタンコになる草履です。

母はそれから猛勉強しました
子供のころ農作業の手伝いはしていましたが、
草履を編んだ事はなかったそうです。
なのでぇ、
近所の農家の知り合いに、まず草履の編み方から習いました

それから布ぞうりの本を買って、いくつもいくつも草履を作って、
二年過ぎた頃だったでしょうか?
「これが私の布ぞうり!」と言うのが出来上がりました


そこからが凄かったです

母は社交的なのですが、
どんな人脈を持っているのか?どんなご縁なのかも知りませんが、
(聞いても私には理解不能)
いつのまにか、裏原宿の外国からの観光客が客層の和小物雑貨の店に、
布ぞうりを卸すようになってました
70過ぎだおばぁ~ちゃんが、埼玉から原宿に行くだけでも凄いと思いました

たまに納品に行った時にお客様がいて、
お店の店員さんが着付けが出来なくて困ってるのをみれば、
言葉も通じない相手に、
着付けもするし、それに似合う小物も進めるし、
ついでに自分のぞうりも売り込む
今日のはブラジル、今日のはニューヨーク?
売れた先の国を知らせるメールが届く

そのうち、知り合いから教えて欲しいと頼まれ、
そのうち、知り合いじゃない生徒さんまででき、
ご要望があれば、父を送迎の足に使い出張講習までする
ちゃんと講習料を貰う、「先生」と呼ばれる人になっていました

千葉の叔母が、「ねぇ~ちゃん教えて」と連絡を寄こせば
はいはい♪と電車に乗って一人で千葉まで出向き、
叔母の販売ブースに一緒にぞうりを展示して売ってくる

つい先月まで、自宅の最寄駅の前のデパートの趣味の雑貨屋にも、
頼まれちゃって~ねぇ♪と
ずっと布ぞうりを卸していて、
父に「新しいテレビを買ってあげた♪」と言ってました

さすがに年齢的に疲れたのかな?
少しお休みしま~す♪と、
「駅前の仕事一息ついたから、遊びに行くわ♪」とメールが来たのが・・・
我が家に来てくれると言う知らせが・・・一年半ぶりです
一人娘で一人の孫なのに・・・
ほったらかしされてました


母は自分の布ぞうりを、きちんとブランドと意識していると思います。
ブランドとは思っていません、
おばぁ~ちゃんなので「屋号」と言ってます

「布ぞうり 神(じん)」と屋号をつけ、名刺も自分で作っていますので、
娘のちょっとしたお手伝いのつもりで、
母にはけして出来ない、パソコン作業でチラシを作って持たせています。

今でも、Only Oneでイベント参加の時などは、神のぞうりを販売します。
とても丈夫ですが、毎日使えば消耗品なので、
繰り返しお買い上げのお客さまへの販売も、私が担当しております。




この写真は、ぞうりの裏です。

布ぞうりをご存知の方なら
よく趣味の店や民芸店などで、
500円~2000円程度で購入出来る布草履と違いがわかると思います。
強度を出すために、藁を使う事もしませんし、
裏も履き心地には大切なのだと、編み残しを出したままにもしません。

材料も、
一般のキッドの編み紐よりずっと多く使い、細かくキッチリ編みこまれています。

「鼻緒ってのが、履く草履のお洒落なのよぉ♪」と、
可愛らしい鼻緒で足にフィットする事から、太い鼻緒です。

そして、
「数回履いたらヘタレるなんてもっての他!」と
底裏の生地が多少擦り切れても、洗濯機で洗っても解れる事はない、
厚みのあるしっかりした布ぞうりです。

一足作りあげるのに、何時間かかるのでしょう?

なんどか私も作り方を習いましたが、
編み紐や鼻緒を用意するだけで四時間くらいかかりました。
着物をほぐす所からやったら、一日どころではありません。
それから編むのだって数時間はかかります。
私で確か、用意から出来上がりのトータルで8時間だったか10時間だったか。
「ドンくさいわねぇ~」と母はそんな私を言いますから、
母はそれよりは短い時間で作るのでしょうけれども、
それだって、編むのは力仕事なんで、
ば~ちゃんがよくやるよ・・・と私は思います

そんな風に時間もかかりますし、
材料も、良い着物生地を解して作ったりしますので、
神の布ぞうりは、一足3,000円~の販売価格です。

よくある布草履の倍の値段なのですが、
出来の良さと長持ちからか?
よくある布草履との違いからなのか?
古い着物生地を使うデザインが海外土産に適しているのか?
厚みのある裏が、フローリングの艶出し磨きにちょうど良いのか?
いろいろな理由があるから、
だから人気があるんだなぁと解ります。


売れてくると解る事の1つに、
この生地合わせ、この色使いなど、
お客様の求めるデザインがあります。

海外お土産用のデザインは、
履かずにアートとして飾られる物になるから、
日本らしさをタップリ出すとか
毎日履いて貰うのは、やっぱり鼻緒が命で、
素足の履き心地優先だから着物生地に拘る必要はないのだとか。

母を見ていると、
人生死ぬまで勉強なんですねぇと頭が下がります。

一休みしている「布ぞうり 神(じん)」ですが、
畑仕事が一息ついたり、
裂き布の機織りなど飽きてきたら、またすぐ再開するかと思います。

新作が出ましたら、
Only Oneでも卸してもらう予定です。

是非一度、「布ぞうり 神」のぞうりをお試しいただけたらと思います。




↑鼻緒は近頃の生地ですが、編み紐は古い着物だったかな?
実寸24cmです。
履いていると重みで少し伸びますから25cmくらいまでのサイズ。
一足3,000円です。




↑編み紐は近頃の生ですが、鼻緒が古い帯あげを使っているとか。
鼻緒がピンクの方が23cm。赤は24cm。
一足3,000円です。


「覚えてくれないと、私の作り上げた布ぞうりの技術が勿体無いでしょ
と葉っぱかけられましたが・・・

お母さんごめんなさい
私には無理です
一足編んだら、次の日親指が痛くて家事も出来ません
継承は諦めてください

From ikusuke