5月8日は「松(まつ)の日」です。
万葉集には、松(まつ)を詠んだ歌があります。
今日は、万葉集で植物を詠んだ 松(まつ) の歌です。
万葉集には萩や梅についで多く登場します。「松」を「待つ」に掛けた歌も数多くあります。
万葉集/巻15-3747 作者/狭野弟上娘子(さののおとがみのをとめ)
わが宿の 松の葉見つつ 我(あれ)待たむ
早(はや)帰りませ 恋ひ死なぬとに
【意味】わが家の庭の松の葉を 見ながら私は待ちましょう
早くお帰り下さいね 私が焦がれて死ぬ前に
※「宿」家の敷地。庭先。
※「松の葉」〈待つ〉に掛ける。
※「帰りませ」お帰り下さい。〈ませ〉補助動詞・尊敬・命令形。
※「死なぬとに」死なないうちに。〈と〉名詞。あいだ。うち。
万葉集には、自然、草花、四季、生き物などがたくさん登場します。
万葉人が豊かな自然の中に暮らした時代を歌で楽しみましょう。
※写真は、Canvaのフリー写真素材を使用
「松の日」の由来は、1981年(昭和56年)5月8日に、「日本の松の緑を守る会」の全国大会が開催されたのを記念し、同会が1989年(平成元年)に制定しました。
日本の代表的な樹木の松をいつまでも大切に保護して行くことを目的としています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます