パソコンじゅく新逗子教室ブログ

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KIKI DECO日記(2)

2005年01月22日 21時20分11秒 | アンティーク
今回はアンティークの魅力について考えてみたいと思います。「アンティークって、中古品でしょ?」といわれることがあります。古ければいいってものじゃないわよ、という感じです。「いやいや、中古品とは違いますよ、100年経って初めて”アンティーク”と品よく呼ぶことができるのですから」と答える専門家もいます。しかし、そんな定義とは関係なく、アンティークの市場には非常に幅広い年代の商品が並んでいます。アンティークとは?との問いに、作られた年代で説明するのは無理があるようです。それでは、ただ単に古いものと、アンティークとの違いは一体何なのでしょうか。
ここで、フランス家具職人の話を引用したいと思います。彼は、”家具が人を呼ぶ”といいます。1世紀を超えて使われる家具は、素晴らしい材質であることはもちろん、堅牢な構造、優れたメンテナンス性、飽きのこないデザインなど、極めて非凡な素質を持っています。しかし、人間が作った家具は、人の手を借りずに生きることはできません。大切に扱われ、メンテナンスを欠かさず、次の世代にしっかりと引き継がれて、はじめて時代を超えることができます。つまり、家具が生き残るには、何世代にも渡ってふさわしい主に出会わなければならないのです。それが運だけだとしたら、これだけの家具が生き残ってはこられない、優れた家具は相応しい持ち主を呼び寄せるのだ、職人である彼にもその声が聞こえる、というのです。
アンティークの呼び声。材質やデザインといった、眼に見える要素の奥には、どうやら人を惹きよせる”何か”があるようです。出会った瞬間に運命的な出会いを感じさせる”力”。一体、その正体とは・・・?
その問いに私は、アンティークの持つ”品格”だと答えます。”品格”とは、眼に見えず、そのもの全体から香り立つ雰囲気の素晴らしさです。時の流れにも、人間の愚かさにも負けず、時代に鍛え抜かれたアンティークには、優れた人物が持ち得るような”品格”の輝きがあります。その類い稀なる輝きに、私たちは魅了されるのです。そこにアンティークの持つ魅力の根源があるのだと思います。
眼に見えぬ、品格の輝き。たぐいまれな魅力を持ち得た”中古品”は、いにしえの記憶とともに次の世代へと引き継がれ、そして今日もどこかで、私たちの生活をほんの少し豊かなものへと変えているのです。
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