1stアルバム「ファーストkiss」収録の曲。
アルバムの発売日は2002年1月1日。
作詞・作曲:つんく、編曲:高橋諭一。
間違いなく「あやや」の代表曲である。
というより、もはや
一アイドルの代表曲というレベルを超えている。
ジャンルにこだわりなく音楽が好きな人なら
ぎゅっと心をつかまれるに違いない。
つんくの才能に懐疑的であっても
この曲を聴かされたらひとたまりもない。
手垢にまみれたフレーズはどこにも見当たらず
たった今創られたかのような新鮮な響きに満ちている。
間奏のギター・ソロも比類なく美しく印象的だ。
さすがの「あやや」も
この曲に関しては
その個性を出す余地もなかった。
何度歌っても
曲の素晴らしさばかりが伝わってきて
歌の巧さは二の次になる。
そう感じているのは自分だけかもしれないが
少なくとも私にはそう聴こえる。
名曲であることは疑いもないが
いざ代表的な歌唱を選ぶとなると
意外と困ってしまうわけである。
唯一、歌い方も完璧、曲の良さも100%伝わってくる映像が
これかもしれない(最初のファンクラブイベント<2006年>の歌唱)。
その直後に編集されたマニアックライブ1や3の歌唱も
決して悪くないのだが(悪くないどころか思わず聴き入ってしまう!)
こうして続けて聴くと
「私のすごい方法」に最もふさわしい歌い方は
このファンクラブイベントのほうかなと思ってしまう。
私のすごい方法 松浦亜弥
「学校も時々サボって」という感じも含めて、「たった10年そこそこの人生、 浮かれてる暇もないけど 私じゃないとできない方法この手で掴んでやる」って、当時の亜弥さんの思いを つんく♂氏はうまく詞にしたんでしょうね。
そういう意味で自分の気持ちをストレートに乗せて歌えたのが2006年ぐらいまでだったのかなと思います。
あらためてマニアックライブ3も聴きましたが、曲に入る前のトークが興味深いです。
まず、「前向きになれる歌詞だから好き」と言っています。これは、歌詞の意味を咀嚼して感情を乗せていく過程で起こるんだろうなと想像できますが、
トークの最後に「この曲を聴くと冷静にいろんなことを振り返ったりできるので好きな曲」と言ってます。
ここで言ってる「聴く」というのはいつのことかなと思うわけですが、リハも嫌いなぐらいだから、たぶん自分が歌っているのをの「聴く」ということなんじゃないでしょうか、、、
しかし、その時に「冷静にいろんなことを振り返ったり」できるものかなと。
歌いながらジグソーパズルを考えられる人だから歌うぐらい余裕で、いろいろ考えられるんでしょうけど、
自分で歌って自分で聴くというイントラでループ状態になっているときに、冷静に振り返ったら、最初に込めた感情はどうなるのか凡人には想像がつきません。
そこで、マニアックライブ3でこの歌を歌い終わるときの表情を見てみると、ものすごく冷めてるんですね。まさに冷静というか、振り返ったら何か嫌なことあったのかもしれません。
他にも妄想が広がってるんですがこの辺で。
もともと才能豊かな人であるうえに
年若くして有名になって
様々な体験をしているわけなので
もはや何を思い、何を考えているのか
凡人には分からないところがあると思います。
「私のすごい方法」というより
「私のすごいアイドル時代」について
いろいろなことを思っているのかもしれません。