korou's Column

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松浦亜弥ディスコグラフィー 11 「S君」

2015-06-20 | 松浦亜弥

ファーストアルバム「ファーストKISS 」収録の曲。

アルバムの発売日は2002年1月1日。

作詞・作曲はつんく♂、編曲は小西貴雄。

編曲の小西貴雄は、他にも

「100回のkiss」「ずっと好きでいいですか」「砂を噛むように・・・NAMIDA」

「SHINE MORE」「ナビが壊れた王子様(LOVE CHANCE)」などで

松浦亜弥の楽曲の編曲を担当している。

 

F♯マイナーという調性。

ギター演奏でよく見かけるコードで

実際、アレンジでも

ギターが効果的に使われている。

終始、”タンターンタ、タンターンタ、タンタタ、タンタタ”というリズムがリフレインし

その上に既視感のあるメロディが乗っかっているという印象。

アイドルが出すアルバムで

こういう単調な、ある意味クセになる曲というのは意外と必要なもので

あややのファーストアルバムでは

この曲が最後のほうに位置していることが

アルバム全体のイメージを大きく左右しているように思う。

この曲の直後に「私のすごい方法」があるのだから

曲順としては完璧だろう。

 

とはいえ、人気アイドルの隠れ名曲として

熱心なファンからの人気を得た後は

この曲の賞味期限は終了したという見方もできる。

今、亜弥さんのファンでない人にこの曲を聴かせても

何の反応もないだろう。

曲そのものが、意図的に単調に作ってあるので

何の思い入れもない人には

全くつまらない曲にしか聴こえないはずである。

 

その一方で

もっと歌ってほしいという長年のファンも居ただろう。

大人の歌手になりつつある亜弥さんに「S君」を再現してもらいつつ

実は、「S君」という曲そのもので、かつての「あやや」を懐かしむという

やや倒錯した感情のファンも居たはずである。

その意味で、マニアックライブ2でこの曲が歌われたことは

ファンにとって幸運だっただろう。

初期はともかく

あまりライブで歌われることが少なかった曲なので

その映像がyoutubeでも見られるのは貴重である。

https://www.youtube.com/watch?v=O57UmjZfb8M

 

とはいえ、やはり、これは

アイドルが歌ってこそ切なさ、はかなさが

より伝わってくる曲だと思うのである。

歌詞そのものは、「放課後」というワード以外は

10代でないと歌えないというわけではないのだが

全体として、直線的なイメージ、真っ直ぐなイメージの曲調、歌詞なので

やはり10代の女性アイドルが歌うのがしっくりとくる。

 

ということで

曲想の掘り下げの素晴らしいマニアックライブと初期のライブと

どっちにしようか相当悩んだのですが

結局、今日の動画は、ファーストコンサート(2002年)のこれにします。

 

松浦亜弥 - S君

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4 コメント

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ファーストアルバム (よかいぬ)
2015-06-21 11:19:16
奇しくも、先日、松浦さんのオフ会に参加した際諸先輩方々から聞いたのですが、この「s君」2丁目の方々に絶大な人気があったとか。
この歌のせつない感じと社会的マイノリティーからの不遇を重ねたのか...う~ん判らん。
なんででしょうね。
何が言いたいか支離滅裂になりましたが、オフ会の興奮覚めやらずファーストデイトをシャフルなしで聴き直しして居ります。素晴らしい。
返信する
神アルバム (korou)
2015-06-21 18:50:12
おおっ、さすがですね。
そういうオフ会に参加されているのですね。

”2丁目の方々”とか”社会的マイノリティーからの不遇”とか
私にはよく分からないので
これ以上レスし難いのですが・・・確実に言えるのは
「first kiss」は
歌手松浦亜弥の最高アルバムであるということ。
さらに言えば
日本のアイドル歌手が出したデビューアルバムのなかでは
史上最高のアルバムだということです。
この点では
山口百恵、松田聖子レベルでさえ確実に上回っているでしょうね。

「ダブルレインボウ」も素晴らしいのですが
そこで見られた歌への意欲は
結局挫折してしまったわけだし
「想いあふれて」も名曲揃いではあるのですが
リリースの時期から考えると
もっとメリハリをつけて
”ニュー亜弥”をイメージすべきだったでしょうね。
となると
文句なしの名盤は「ファーストキス」ということになるかなあ
と思っています。
返信する
賞味期限切れ (大sansan)
2015-06-21 19:54:25
No.11ですか、順調に進んでいますね。

S君が賞味期限切れという見方は、理解できます。
確かに、今聴いても、よっぽど当時の「あやや」に思い入れのあるファンでない限り、
1曲だけ取り出したところで、これといったインパクトは、ないと思います。
僕なんか、「山口百恵」の姿が後ろに見えたりしてw
このアルバムの中で、その存在価値があるという曲ですね。
返信する
昭和の匂い (korou)
2015-06-21 21:23:09
>大sansanさん

>>No.11ですか、順調に進んでいますね。

ありがとうございます。
予定では、2年後あたりにフィニッシュとなるはずですが
それまでに何か(亜弥さんの)動きがあればいいのですけどねえ。

>>僕なんか、「山口百恵」の姿が後ろに見えたりしてw

確かに昭和の匂いがする曲ですね。
昭和のアイドルには
こういう”クセになる曲”がいっぱいあったような気がします。
若い頃は、そういう曲が嫌いで
洋楽に走っていましたが・・・
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