korou's Column

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松浦亜弥ディスコグラフィー 45 「ダブルレインボウ」

2015-12-26 | 松浦亜弥

4thアルバム「ダブルレインボウ」の収録曲。

アルバムの発売日は2007年10月10日。

作詞は久保田洋司、作曲・編曲は岡ナオキ。

 

作曲・編曲の岡ナオキは

今もバリバリに活躍している音楽プロデューサー。

今月(2015年12月)も

人気声優ユニット、小野大輔・神谷浩史への楽曲提供で

オリコンベスト10入りを果たしている。

 

岡さんの主な活躍の場は

どうやら、アニメ関係の楽曲らしい。

 

そのイメージで

この「ダブルレインボウ」という曲を見れば

歌詞はアニメのモチーフのようであり

曲調もアニメのエンディングテーマのように思えてくる。

 

これも勝手な想像だが

この曲に関しては岡さんが制作をリードしていて

久保田さんにそういう感じの歌詞をということで

依頼されたのではないか。

少なくとも、当時の亜弥さんが

自身でこのような曲を依頼したとは想像し難い。

 

かくして異色の曲が出来上がった。

結果として、この曲は

アルバム「ダブルレインボウ」のなかで

独特の光彩を放っている。

 

異色の曲なのに(例外的な曲なのに)

まるでこの時期を代表する曲であるかのように

亜弥さんはこの曲を歌いまくっている。

2007年ツアー「ダブルレインボウ」は当然のことだが

翌年の「Aya the Witch」ツアーでもセトリに入れて

その翌年の「想いあふれて」ツアーでの八王子公演では

クライマックスで歌詞を忘れるという大失態(この曲のサビでそれをやるとは。笑)を

演じながら

その後の中野公演で、再度この曲にリクエストが出た際に即決でOKし

見事な歌唱でリベンジしたというエピソードまであるくらいだ。

そして、翌年のSTBライブでもコットンクラブライブでも

この曲がプログラムに入り

どう考えても雰囲気に合わないマニアックライブ4のようなステージでも

わざわざ2007年の曲として、この曲を歌っている。

「チョコレート魂」の年とは違って

2007年の曲なんて選び放題だろうに。

そして、今のところ最後のライブになっている2013クリスマスライブでも

この曲はセトリに組まれた。

結構歌うのが大変な曲のはずなのに

この扱いは何故?

 

もっとも、マニアックライブ4で歌った際にはかなりキツそうだったし

マニアックライブ5では歌っていないはずだし

クリスマスライブのセトリは他人任せだったということから考えて

さすがにノドの調子がイマイチになってからは

本心を言えば

あまり歌いたくなかったのではないかと推察する。

亜弥さんなら得意なはずの歌い上げる曲とはいえ

徐々に感情を高めて切々と歌い込むのではなく

歌詞が独特の世界観を提示したまま

雄大にダイナミックに歌うことが要求されるので

逆に、亜弥さん向きでない曲のように思える。

コンサートのスパイスとして

この曲は扱われていたのではないだろうか。

 

最近になって、そんな感じに思えてきたので

個人的にはこの曲を聴くことが少なくなってきている。

かつては、このブログでも結構取り上げていた曲なのだが。

今いくつか聴き直してみて

結局「想いあふれて」ツアーの映像が一番という

ごく当たり前な結論に落ち着いた。

声質としてはかすれ気味で

決してコンディション的にベストではないのだが

何よりも”この曲を歌ってやろう”という

キッパリとした意志が感じられて素晴らしい。

 

松浦亜弥 - ダブルレインボウ

 

この歌唱からほぼ1年後

コットンクラブで歌った「ダブルレインボウ」は

「想いあふれて」ツアーのときと比べて

声の調子は格段に良い。

表現も細かく丁寧で

こと前半部分だけを見れば

こちらのほうが遥かに優れている。

でも、この曲では

そうした亜弥さんの長所は生かされないわけだ。

声の調子も表現力も上回りながら

ただ一つ、曲を歌い切る情熱、意志という面で

「想いあふれて」の映像の奇跡を超えることはできなかった。

とはいえ、これはノドの調子などが絶好調時に近かった

最後の時期の映像であるから

これもリンクしておきます。

比較して聴いてみるのも一興ですので。

 

松浦亜弥 『ダブルレインボウ』 LIVE at COTTON CLUB

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