木曜はラノベ愛語り…なんですが、今回は推し作家さんの作品紹介です。紹介するのは、私の記事ではお馴染み、真山知幸先生の『大器晩成列伝 遅咲きの人生には共通点があった!』です。
『大器晩成列伝』って、どんな本?
『大器晩成列伝』は、「大器晩成」と言う言葉の通り、人生の後半で成功を掴んだ遅咲きの偉人たちを紹介する本です。紹介されている偉人は、アンリ・ファーブル、カール・マルクス、安藤百福、山中伸弥、チャールズ・ブコウスキー、アインシュタイン、渋沢栄一、トーマス・エジソン、小林一三、赤塚不二夫、伊能忠敬、ハインリヒ・シュリーマン、吉野裕子、レイ・クロック、小泉淳作、川田龍吉、サミュエル・モールス、山内溥、ジュリア・チャイルドの19名。
「え? アインシュタインなんて、結構な若い頃に相対性理論を打ち立てたんじゃなかったっけ?」とか、「赤塚不二夫は、割と若い頃にヒットを飛ばした人でしょ?」とか、感じた方がいるのではないでしょうか。私も同じ様に感じました。どちらかと言えば、「大器晩成」と言うよりは、「若き成功者」って印象を受けている方も含まれている様に感じたのです。
でも、読めば分かります。人生は山あり谷ありだな…って。
例えばアインシュタイン。「アインシュタインの奇跡の年」と呼ばれる26歳の時に、相対性理論関係を含む4本の論文を発表し、若くしてノーベル賞を受賞しています。これだけなら「若き成功者」なのですが、ナチスが台頭した結果、53歳の時に故郷を離れざるを得なくなっています。ここから、平和に関わる活動などへ参加する様になった事を考えると、人生の後半で大きな転換点を迎えたと言えるでしょう。
あるいは赤塚不二夫。25歳で『おそ松くん』をヒットさせ、30代では豪遊しまくる程に売れていました。やはり「若き成功者」です…が、その後はアルコール依存症になって仕事が激減。その苦しい状況から、どうやってカムバックするかが語られています。まぁ、どちらかと言えば「大器晩成」と言うよりは、中高年の危機を乗り越えた物語と言えるかもしれません。
そう…この『大器晩成列伝』は、単に、人生の後半で成功を掴んだ人だけを紹介した本ではありません。その様な人も含めた、中高年の危機を乗り越えた人(および、その方法)を紹介した本なのです。
「ミッドライフ・クライシス」は他人事じゃない!
前の章でも触れた通り、この『大器晩成列伝』は中高年の危機を乗り越えた人を紹介している本です。本の中では、「ミッドライフ・クライシス(中年期危機)」と言う言葉で語られています。
「はじめに」で真山先生が語っていますが、人生100年時代を迎え、多くの人が「ミッドライフ・クライシス」を感じています。自分の生き方への疑問、自分の将来への不安、今後の人生における目標の喪失…考えれば、ある意味で当然かもしれません。人生100年時代は、多くの人々にとって未経験の出来事ですから。
私が子供の頃は、60歳と言えば「お爺ちゃん・お婆ちゃん」と言う感じでした。失礼な表現で申し訳ないですが、シワだらけで、腰も曲がっている方が少なくなかったと記憶しています。「残りの人生も僅かだなぁ」と感じた方も、案外、多かった事でしょう。
それが、最近の60歳は「おじさん・おばさん」って感じがします。小ジワはありますし、白髪も増えていますが、まだまだ現役で仕事の出来る方も多いです(因みに、令和7年の誕生日で、私も60歳になります。63歳までは働かなくてはならないので、60歳を過ぎても現役続行ですよ~。笑)。60歳を過ぎても現役で働ける状態にあり、寿命的には90歳前後まで生きるかもしれない…これ、多くの人々には「未経験ゾーン」の話ですし、当然、不安などが大きくなると考えられます。
実際、漠然とですが私も不安を感じています。
私の父や母は90歳前後です。正に人生100年時代を体現している訳ですが、時々記事に書く通り、色々と生活には支障が発生する様になりました。当然、介護問題が発生する訳ですが、介護は先が見通せません。「手持ちの金銭で切り抜けられるのか」や「自分は仕事を続けられるのか」など、何とな~くですが不安を感じています。
また、そもそもの自分の未来だって見通せていません。教員を辞めた後、もう教員は絶対にしない…と言う事だけは決めていますが、他は何も考えていません。「自分が死ぬまでの資金は何とかなるのか」とか、「終の棲家はどうするのか」とか、そもそも「退職後は、どんな生活を送る(送りたい)のか」とか…ホント、どうしましょう?
因みに、「ミッドライフ・クライシス」は真山先生自身も感じていらっしゃる様子で、それを感じさせる言葉が「はじめに」にちょくちょく登場します。そもそも、『大器晩成列伝』の「はじめに」は16頁もあります。真山先生の本の中でも、群を抜いて頁数が多いのです。
「ミッドライフ・クライシス」は他人事じゃない…自分事なんだ! そう言う事ですよねぇ。
真山先生からの熱いエール!
そこで『大器晩成列伝』です。
単に、人生の後半で成功を掴んだ人を紹介するだけでなく、中高年の危機を乗り越えた人と、その方法が紹介されています。だから、自分の今後について、読む事で参考になる部分がありそうです。もちろん、人によって不安や悩みは様々ですから、絶対に参考になるとは言えないかもしれませんが、参考になる可能性は高い…と私は考えています。
もっとも、じっくり読むと、必ずしも「中高年の危機を乗り越えた」とは言えなさそうな人もいます。アインシュタインは最終目的には到達できませんでしたし、赤塚不二夫もアルコール依存症が完治した訳ではありません。
でも、中高年の危機を乗り越えようとした努力…それは間違いなく存在しました。私は教員をやってるからか、結果は駄目でも、努力した過程を評価したくなってしまいます。何より、そうやって努力する姿は、中高年として生きている私に、勇気を与えてくれる様な気がするのです(あくまでも「気がする」ですよ。笑)。
そう考えると、この『大器晩成列伝』は、御自身も中高年世代として生きている真山先生からの、共に生きる中高年仲間たちへのエールとも言えるのではないでしょうか。
何せ、『大器晩成列伝』は「あとがき」も8頁あります。これまた、真山先生の本では異例の長さです。「はじめに」と合わせると24頁ですよ! これ、絶対に思いが溢れて書いてしまったのだと思います。
そんな『大器晩成列伝』、この記事を書いている令和7年5月末段階で、何と三刷が決定しました。おそらく、真山先生のエールに励まされた方が多かったって事ではないでしょうか。
私も大いに励まされました。皆様も励まされてみては如何ですか。
『大器晩成列伝』って、どんな本?
『大器晩成列伝』は、「大器晩成」と言う言葉の通り、人生の後半で成功を掴んだ遅咲きの偉人たちを紹介する本です。紹介されている偉人は、アンリ・ファーブル、カール・マルクス、安藤百福、山中伸弥、チャールズ・ブコウスキー、アインシュタイン、渋沢栄一、トーマス・エジソン、小林一三、赤塚不二夫、伊能忠敬、ハインリヒ・シュリーマン、吉野裕子、レイ・クロック、小泉淳作、川田龍吉、サミュエル・モールス、山内溥、ジュリア・チャイルドの19名。
「え? アインシュタインなんて、結構な若い頃に相対性理論を打ち立てたんじゃなかったっけ?」とか、「赤塚不二夫は、割と若い頃にヒットを飛ばした人でしょ?」とか、感じた方がいるのではないでしょうか。私も同じ様に感じました。どちらかと言えば、「大器晩成」と言うよりは、「若き成功者」って印象を受けている方も含まれている様に感じたのです。
でも、読めば分かります。人生は山あり谷ありだな…って。
例えばアインシュタイン。「アインシュタインの奇跡の年」と呼ばれる26歳の時に、相対性理論関係を含む4本の論文を発表し、若くしてノーベル賞を受賞しています。これだけなら「若き成功者」なのですが、ナチスが台頭した結果、53歳の時に故郷を離れざるを得なくなっています。ここから、平和に関わる活動などへ参加する様になった事を考えると、人生の後半で大きな転換点を迎えたと言えるでしょう。
あるいは赤塚不二夫。25歳で『おそ松くん』をヒットさせ、30代では豪遊しまくる程に売れていました。やはり「若き成功者」です…が、その後はアルコール依存症になって仕事が激減。その苦しい状況から、どうやってカムバックするかが語られています。まぁ、どちらかと言えば「大器晩成」と言うよりは、中高年の危機を乗り越えた物語と言えるかもしれません。
そう…この『大器晩成列伝』は、単に、人生の後半で成功を掴んだ人だけを紹介した本ではありません。その様な人も含めた、中高年の危機を乗り越えた人(および、その方法)を紹介した本なのです。
「ミッドライフ・クライシス」は他人事じゃない!
前の章でも触れた通り、この『大器晩成列伝』は中高年の危機を乗り越えた人を紹介している本です。本の中では、「ミッドライフ・クライシス(中年期危機)」と言う言葉で語られています。
「はじめに」で真山先生が語っていますが、人生100年時代を迎え、多くの人が「ミッドライフ・クライシス」を感じています。自分の生き方への疑問、自分の将来への不安、今後の人生における目標の喪失…考えれば、ある意味で当然かもしれません。人生100年時代は、多くの人々にとって未経験の出来事ですから。
私が子供の頃は、60歳と言えば「お爺ちゃん・お婆ちゃん」と言う感じでした。失礼な表現で申し訳ないですが、シワだらけで、腰も曲がっている方が少なくなかったと記憶しています。「残りの人生も僅かだなぁ」と感じた方も、案外、多かった事でしょう。
それが、最近の60歳は「おじさん・おばさん」って感じがします。小ジワはありますし、白髪も増えていますが、まだまだ現役で仕事の出来る方も多いです(因みに、令和7年の誕生日で、私も60歳になります。63歳までは働かなくてはならないので、60歳を過ぎても現役続行ですよ~。笑)。60歳を過ぎても現役で働ける状態にあり、寿命的には90歳前後まで生きるかもしれない…これ、多くの人々には「未経験ゾーン」の話ですし、当然、不安などが大きくなると考えられます。
実際、漠然とですが私も不安を感じています。
私の父や母は90歳前後です。正に人生100年時代を体現している訳ですが、時々記事に書く通り、色々と生活には支障が発生する様になりました。当然、介護問題が発生する訳ですが、介護は先が見通せません。「手持ちの金銭で切り抜けられるのか」や「自分は仕事を続けられるのか」など、何とな~くですが不安を感じています。
また、そもそもの自分の未来だって見通せていません。教員を辞めた後、もう教員は絶対にしない…と言う事だけは決めていますが、他は何も考えていません。「自分が死ぬまでの資金は何とかなるのか」とか、「終の棲家はどうするのか」とか、そもそも「退職後は、どんな生活を送る(送りたい)のか」とか…ホント、どうしましょう?
因みに、「ミッドライフ・クライシス」は真山先生自身も感じていらっしゃる様子で、それを感じさせる言葉が「はじめに」にちょくちょく登場します。そもそも、『大器晩成列伝』の「はじめに」は16頁もあります。真山先生の本の中でも、群を抜いて頁数が多いのです。
「ミッドライフ・クライシス」は他人事じゃない…自分事なんだ! そう言う事ですよねぇ。
真山先生からの熱いエール!
そこで『大器晩成列伝』です。
単に、人生の後半で成功を掴んだ人を紹介するだけでなく、中高年の危機を乗り越えた人と、その方法が紹介されています。だから、自分の今後について、読む事で参考になる部分がありそうです。もちろん、人によって不安や悩みは様々ですから、絶対に参考になるとは言えないかもしれませんが、参考になる可能性は高い…と私は考えています。
もっとも、じっくり読むと、必ずしも「中高年の危機を乗り越えた」とは言えなさそうな人もいます。アインシュタインは最終目的には到達できませんでしたし、赤塚不二夫もアルコール依存症が完治した訳ではありません。
でも、中高年の危機を乗り越えようとした努力…それは間違いなく存在しました。私は教員をやってるからか、結果は駄目でも、努力した過程を評価したくなってしまいます。何より、そうやって努力する姿は、中高年として生きている私に、勇気を与えてくれる様な気がするのです(あくまでも「気がする」ですよ。笑)。
そう考えると、この『大器晩成列伝』は、御自身も中高年世代として生きている真山先生からの、共に生きる中高年仲間たちへのエールとも言えるのではないでしょうか。
何せ、『大器晩成列伝』は「あとがき」も8頁あります。これまた、真山先生の本では異例の長さです。「はじめに」と合わせると24頁ですよ! これ、絶対に思いが溢れて書いてしまったのだと思います。
そんな『大器晩成列伝』、この記事を書いている令和7年5月末段階で、何と三刷が決定しました。おそらく、真山先生のエールに励まされた方が多かったって事ではないでしょうか。
私も大いに励まされました。皆様も励まされてみては如何ですか。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。