どこから集まってくるのか、国道といっても354、尾島のまちなかを走る細目の国道に人があふれる。「尾島ねぷた」だ。
出陣式の前の腹ごしらえ。いつものことだが、うなぎの「よしざわ」に友好都市の弘前の面々と太田市の実行委員会の面々が一献酌み交わす。私は飲まないので、ウーロン茶で乾杯。この日は知事になったばかりの大沢さんが遅れて参加。
そうそう、弘前の相馬市長さんも一足遅れた。地元で成人式があったとのこと。合併した旧村がお盆に成人式をやる。そこに出席して大急ぎで馳せ参じたというわけ。
あれこれ雑談。それにしても津軽弁は難解だ。市長さんや議長さんと何度か話をしてきたが意味不明に相づちをしてきたこともある。市長さんと議長さん、お二人で何やら話しているなかへは割り込むことはできない。ことばの壁である。
「世良田祇園もなんとかできるんじゃないか」
そんな話題も出た。
過日、世良田祇園を見に行った。山車(だし)の改修をしている。毎年2台づつ改修していこうと予算化している。1台1千万円はかかる。全部で8台ある。全部で11台あったが、分村合併で3台は境町所有になった。
「すばらしい山車になった。世良田祇園の復活も可能だ」
来年は4台になる。期待できる。
出陣式は尾島のまちのど真ん中。この時間になると四つ角はごったがえす。壇上から見渡すと立すいの余地もないほどだ。太鼓の音が聞こえはじめる。ねぷたには火が入り暗闇に武者絵がくっきりと浮かびださせる。いよいよ出陣の時である。それにしても人出は最高だ。
「ヤーヤードー」のかけ声は弘前と同じ。指導していただいたり、弘前の様子を見よう見まねでやっているがもう一息というところか。
企業、群銀やアイオー信金、三菱電機はりっぱだ。本場に行っても合格しそう。市民ねぷたも若手の商工会員が見せてくれた。今年はいくらか冷静に観察してみたが、笛の音がさみしい。尾島小学校の子どもたちがでてきてくれたが祭りに参加しているとはいえなかった。彼らの笛を吹いてもらえばいいんじゃないか。ねぷたを引くくらいじゃ手持ち無沙汰である。
薮塚、新田、そして尾島のねぷた。どこも人出はいつになく多かった。
最後は花火。鍵屋の15代目が打ち上げる。楽しみにしている。
そうそう、今日は馬場医院の院長先生がみえた。風向きで花火の破塵が目に入ることがある。医療器具つきで本部に待機してくれる。毎年のボランティアだ。その打ち合わせと寄付である。
お客様には安心して夜空を見上げてもらえる。
ありがたい先生である。
8月最後の土曜日。ぜひ、渡良瀬川までいらしてください。