毎朝通る吉野家の前に近ごろぶら下がってるポスターが気になる。こんなの。
「牛丼の具とフレーク状になったサバを混ぜて、それを味噌で煮たようなもの」が一瞬アタマに浮かぶ(マズそう)が、このキャプションの下に「ミニ牛皿+さばみそ煮の定食」の写真がある(これはおいしそう)。レイアウトの都合でこうなったんだろうけど、一瞬「え?」と思ってしまう。
それで
「養老孟司の人間科学講義」を読む。タイトルに違わず、生物学・解剖学の内容を含んだ、講義らしい内容。ところどころ難しくてよく分からなかったりもしたけど。
養老先生、最近は社会批評っぽい随筆ものを多く出してて、それも面白いんだけど、そうした割と軽めのものも、この本で書かれているような(わたしには)ずっしりとハードな論考がその基礎にあってこそなんだろうなと、いう気がした。
特に面白かったのは、免疫について。
免疫系というと、外敵を排除するはたらきだというのが通念だけど、同じヒトの組織や器官どうし、つまり自分と似ているものでも拒否しようとする。これは、外敵の排除→近縁の排除と延長されたものではなく、そもそも近縁であるからこそ強く排除するはたらきがあって、それが外敵の排除へと延長されていったということらしい。
「キャラがかぶっててイヤ」とか、「自分と似ているから嫌い」とかいう、心理レベルで起こる現象も、こういう身体のミクロのレベルで起きていることと関連しているのかも、とか思った。最近ちょっと遠ざかってたけど、こういう系の本はやっぱりいい。
連休は親戚と会ったり、近所の体育館で身体を動かしたり。天気もずっとよさそうなので、のんびり過ごすつもりです。あ、「牛さばみそ煮定食」もトライしてみようかな。