詩絵里(★シェリー★)の星の囁き達

尾崎詩絵里(★シェリー★)の自作恋愛小説及びポエム、写真専用部屋です。掲載文の引用、転載は固くお断りいたします。

☆青春恋愛小説「恋花~KOIBANA~」第六十六話「瞬間」

2014年11月11日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。

最初から読む


第六十六話 「瞬間」

ブルブルとしたバイブレーターと共に、小松崎瑠のバーガーショップが部屋に流れ出す。
瞬間、庄司君の体がびくっと震え、私の首筋から手を放す。

二人とも目を閉じていたから定かではないが、きっと二人の唇の距離は、1cmにも
満たなかったであろう・・・・

「はい。庄司で・・」
「庄司!!そこに星波いるか?」

受話器越しから、健人の怒鳴り声が聞こえる。

なんで・・け・・健人が庄司君の電話に・・・・
邪魔しないでよ!
鼻の奥がつんとして涙があふれ出しそうになった瞬間・・・

「星波に代わってくれ!!塾の模試、今日なんだよ!!!早く!!」
状況がまったく呑み込めていない庄司君が、いぶかしい表情をしながら
私に携帯電話を渡す。

そっか
私の携帯電話は、電源を切ったままだから庄司君の携帯電話に・・・・

今、健人と話をしたくない・・・
でも、明日のはずの塾の模試が、なんで今日なの?
私自身も状況がまったく呑み込めないまま、受話器に耳をあてる。

「星波!!今すぐ塾に来い!塾からの配布物のプリントミスで、全国模試
今日だったんだ。昨日、塾から訂正及びお詫びメールが来たけど、お前
見てないだろう!!!模試は、10時半からだ。今すぐ庄司の家を出れば
間に合うから!!」
送話口に向かった切羽詰まったような声を出す健人の声が耳に痛い。

「で・・でも・・・」
「でもじゃない!!庄司の誕生日祝いは、また別にやれ!
時間がないんだ。早く来い!!」
煮え切らない態度の私にイラついていく健人の声が剣を帯びていく。

「私・・・・」
「迷ってる暇はないんだよ!早く・・・・」

健人と私のやりとりを横で見守っていた庄司君が、悲しそうに微笑みながら小さな声で
言う。

「星波・・・健人先輩の言うとおりにしな。早く塾に向かって・・・
筆記用具は、俺のを貸すから・・・・」

さっきまでバラ色にキラキラと輝いていた庄司君の部屋の空気が
蒼く冷たく凍り付いていく。

「俺の誕生日祝いは、いつでもできるから。大切な模試なんでしょ。
早く行きな・・・」

まだ、行くと返事ができない私の手から庄司君が優しく電話機を外す。

「海藤先輩。今から星波を塾に向かわせますから。」

「わかった。気を付けて来るように言ってくれ。」
健人の大きなため息と一緒に、通話が切られる。


第六十七話 泣き出しそうな
につづく



※恋愛小説「恋花」は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

◆是非ポチ応援をお願いいたします↓ 皆様の応援が、ブログの更新の励みになります☆ 是非よろしくお願いします!!◆



にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へにほんブログ村

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)

アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしくお願いします。
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324

☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・

過去掲載のオリジナル小説一覧
↑クリックしてください
(是非、読んでみてください)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。