昨日の地獄のような雨にあって文吉は少しまいってしまったようです。
この傷心を癒してくれるのが故郷なんですね。
2014年07月07日(月)小雨のち晴れ
06:00
起床。
ホテルで目覚めてテレビでニュースをみたら、昨日の集中豪雨による各地の被災状況が報道されていました。
長野県の南木曽(ナギソ)地区に降った雨で土砂崩れが発生し、たくさんの犠牲者がでたようです。
この高千穂でもちょうど文吉が阿蘇から向っている途中に一時間に40mmの雨が降ったと報じています。
そして文吉が楽しみにしていた天草市ではなんと全住民が避難をしているのです。
いま、ここにこうして無事いられる自分がまるで奇跡のような気がします。
腕を組んで神に感謝の祈りを・・・仏教徒の文吉がするわけないですね。
でも、はたと気づいたことがありました。
あの、岩国城で会った太った外人夫婦にたいして、「七夕の日には雨が降ればいいのに」と思ったんだっけ。
神様、もうしわけございません。あれは本の魔がさしたと言うか、悪気はなかったんです。どうかお願いします、天気にしてください。
さて、たくさん反省して、お祈りもしたのでおなかがすきました。一階のロビー横のレストランで朝食にしよっと。
天気予報では、台風8号が今夜鹿児島に上陸すると言っています。
今日はこのあと鹿児島に行こうと思っていた文吉にはショックでした。
いくら文吉が無鉄砲でも台風とケンカして勝てるはずがありません。長崎まで直行して台風をやり過ごそうっと。
二十年も思い続けてきた「日本一周」ですが、ここはあきらめるしかないでしょう。
苦渋の選択です。「大人の判断」とも言えます。
もし、この判断にケチつける人がいるとしたら、その人は「自分が幼稚な判断しかできない子供だ」ということですね。
でも、問題はそれだけで解決ではありません。
では、ここからどうやって長崎まで行くのかということです。
地図を見ればわかりますが、高千穂は九州のほぼど真ん中です。長崎は西のはずれですから、普通の人ならここで挫折したでしょうね。
でも、文吉はちがいます。グダグダ考えるより行動する男ですから。
07:45(15191)
ホテルをチェックアウトして外に出てみると、思っていたほどすごい雨ではない。まあ、小雨と言うレベルですね。
今のうちに走れるところまで一気に走ることにします。
天草もあの様子では船もでていないでしょう。
かと言って、昨日のコースを戻るのも無理です。それこそあの恐怖がよみがえってきて足がすくむことでしょう。
とにかく国道218号を西へどんどん走ります。
この道は九州を横切るようにつづく道で、比較的大きな道だということが地図を見ていて思ったからです。
結果は非常に快適な道でした。雨も走るにつれてやんできました。
09:05(15263)
九州自動車道「御船(ミフネ)IC」から北へ向けて高速走行します。
高速代がもったいないなとも思いましたが、とにかく今は早く台風から遠い位置に行きたいのです。
なにしろ、台風が文吉の背中を追いかけてきているのですから。
直線になると時速140Kmですっ飛ばします。それ以外でも120Kmを下回ることはありません。
09:24(15286)
北熊本SAで給油します。
11.48L @170円 1952円
燃費 21.4Km/L なんかますます悪くなっているような。
ついでに、インフォメーションで長洲町から出る有明フェリーの状況を聞いてみました。
窓口のおばちゃんは気さくに「ちょっと調べてみますね」と言って、PCのマウスを操作します。
「あ、大丈夫ですよ。平常運航してます」と言って開いているのはフェリーのホームページ。
文吉はてっきりフェリー会社に電話して聞いてくれるものと思っていたのですが。
まあ、いいや。それならそれで行ってみるだけです。
10:04(15313)
菊水ICで高速をおりました。1180円。
県道6号→国道208号→県道46号
このころには雨どころか青空が広がっていました。
逆にものすごく暑い。
コンビニがあったので、お昼用のパンや飲み物を購入します。
ついでに、カッパも脱いで半袖のT-シャツ一枚になります。
11:20(15341)
長洲のフェリー乗り場に到着。
これで福岡→佐賀→長崎と遠回りすることなく長崎県にわたることができます。
大急ぎで乗船券を購入して船着き場で待機します。950円。
神戸ナンバーのドウカティがやって来ました。
ドウカティの若者は礼儀正しく文吉に挨拶してくれました。
よし、君を今からドカ君と呼ぼう。
11:30
まもなくフェリーは岸を離れ、約45分の船旅がはじまりました。
ドカ君は船の甲板の方へ出て行きました。
文吉はロビーでさっそくコンビニ袋をひろげ、お昼をたべます。
まごまごしていると、船旅はおわるのでトイレもすませておきました。
下船のためにバイクに戻ると、ドカ君はすでにスタンバイしていました。
これからどこへ行くのか訪ねると、とにかく島原城へ行くと言うので、同行することにしました。
12:15
多比良(タビラ)港到着。
ドカ君を先頭にして国道251号を南に回って走ります。
13:00(15354)
島原城到着。
まずは記念にパチリ。
中に入ると、なんと忍者がいます。それも「くノ一」です。
文吉が入場券を購入している間にドカ君は「くノ一」に教わって変身の術をマスターしてしまいました。
こんなひげを生やした天草四朗は見たことないけど、なかなかさまになっています。
気を良くしたドカ君は今度は武将に変身しようとしています。
「くノ一」は今度は文吉も誘うので、怪しい色香に負けてしまいました。
文吉も武将に変身です。ドカ君が刀を持ったので、文吉は槍にします。
でも、付け焼刃の忍術はこの程度ですね。下のジーパンが丸見えです。
中に入ると、キリシタンや長崎にかかわる貴重な資料がたくさんありました。
菩薩に見立てて作られた隠れキシリタン御用達のマリア様。
「そろばん」って長崎がルーツだったんですね。知りませんでした。
調子づいて写真をパチパチ撮りながら上の階にのぼると、「写真撮影禁止」の張り紙がしてありました。
ゴメンナサイ。文吉はあわててデジカメの電源をきりました。
外に出ると、長崎県出身の人間国宝「故:北村西望」の作品がところせましと展示されています。
長崎の平和記念像を造った人ですよ。
文吉は無断で写真を撮ったことで「喝っ」と怒られました。
あらためて見ると島原城は小さいけど、綺麗なお城ですね。
これから雲仙岳に登るというドカ君とはここでお別れします。気を付けてね。バイバイ。
文吉は先ほど来た道を引き返します。
島原は湧水が市内のいたるところに湧いています。
ちょっと寄って喉を潤し、コーラのペットボトルを飲み干して汲んでから出発しました。
あとは一路、長崎市までノンストップで走ります。
国道251号を西にどんどん走って行きます。
愛野から橘湾沿いの道をさらに走り続けます。
戸石をこえると長崎市です。さらに西へ行くと日見トンネルをくぐります。
この日見トンネルをぬけるとそこは長崎市街なのですが、なんとここで今まで晴れていたのにスコールです。
やっぱり「長崎は今日も雨だった」のですね。
あわててカッパを着ましたがちょっと遅かったかな。
16:20(15437)
妹の家に到着。
このころには雨も上がっていたので、どこかで雨宿りしても良かったのですが、後の祭りです。
親戚と言うものは良いものですね。
妹に気兼ねなく濡れた服を脱いで洗濯してもらいました。
夜は姪っ子の家族も合流して夕食へ行き、妹の家にお世話になりました。
ちびちゃんもずいぶん大きくなっています。ますます目が離せませんね。
【本日の記録】
走行距離 248Km 通算 2,004Km
給油 11.48L 通算 79.36L
つづく・・・
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【文吉からのお願い】
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この傷心を癒してくれるのが故郷なんですね。
2014年07月07日(月)小雨のち晴れ
06:00
起床。
ホテルで目覚めてテレビでニュースをみたら、昨日の集中豪雨による各地の被災状況が報道されていました。
長野県の南木曽(ナギソ)地区に降った雨で土砂崩れが発生し、たくさんの犠牲者がでたようです。
この高千穂でもちょうど文吉が阿蘇から向っている途中に一時間に40mmの雨が降ったと報じています。
そして文吉が楽しみにしていた天草市ではなんと全住民が避難をしているのです。
いま、ここにこうして無事いられる自分がまるで奇跡のような気がします。
腕を組んで神に感謝の祈りを・・・仏教徒の文吉がするわけないですね。
でも、はたと気づいたことがありました。
あの、岩国城で会った太った外人夫婦にたいして、「七夕の日には雨が降ればいいのに」と思ったんだっけ。
神様、もうしわけございません。あれは本の魔がさしたと言うか、悪気はなかったんです。どうかお願いします、天気にしてください。
さて、たくさん反省して、お祈りもしたのでおなかがすきました。一階のロビー横のレストランで朝食にしよっと。
天気予報では、台風8号が今夜鹿児島に上陸すると言っています。
今日はこのあと鹿児島に行こうと思っていた文吉にはショックでした。
いくら文吉が無鉄砲でも台風とケンカして勝てるはずがありません。長崎まで直行して台風をやり過ごそうっと。
二十年も思い続けてきた「日本一周」ですが、ここはあきらめるしかないでしょう。
苦渋の選択です。「大人の判断」とも言えます。
もし、この判断にケチつける人がいるとしたら、その人は「自分が幼稚な判断しかできない子供だ」ということですね。
でも、問題はそれだけで解決ではありません。
では、ここからどうやって長崎まで行くのかということです。
地図を見ればわかりますが、高千穂は九州のほぼど真ん中です。長崎は西のはずれですから、普通の人ならここで挫折したでしょうね。
でも、文吉はちがいます。グダグダ考えるより行動する男ですから。
07:45(15191)
ホテルをチェックアウトして外に出てみると、思っていたほどすごい雨ではない。まあ、小雨と言うレベルですね。
今のうちに走れるところまで一気に走ることにします。
天草もあの様子では船もでていないでしょう。
かと言って、昨日のコースを戻るのも無理です。それこそあの恐怖がよみがえってきて足がすくむことでしょう。
とにかく国道218号を西へどんどん走ります。
この道は九州を横切るようにつづく道で、比較的大きな道だということが地図を見ていて思ったからです。
結果は非常に快適な道でした。雨も走るにつれてやんできました。
09:05(15263)
九州自動車道「御船(ミフネ)IC」から北へ向けて高速走行します。
高速代がもったいないなとも思いましたが、とにかく今は早く台風から遠い位置に行きたいのです。
なにしろ、台風が文吉の背中を追いかけてきているのですから。
直線になると時速140Kmですっ飛ばします。それ以外でも120Kmを下回ることはありません。
09:24(15286)
北熊本SAで給油します。
11.48L @170円 1952円
燃費 21.4Km/L なんかますます悪くなっているような。
ついでに、インフォメーションで長洲町から出る有明フェリーの状況を聞いてみました。
窓口のおばちゃんは気さくに「ちょっと調べてみますね」と言って、PCのマウスを操作します。
「あ、大丈夫ですよ。平常運航してます」と言って開いているのはフェリーのホームページ。
文吉はてっきりフェリー会社に電話して聞いてくれるものと思っていたのですが。
まあ、いいや。それならそれで行ってみるだけです。
10:04(15313)
菊水ICで高速をおりました。1180円。
県道6号→国道208号→県道46号
このころには雨どころか青空が広がっていました。
逆にものすごく暑い。
コンビニがあったので、お昼用のパンや飲み物を購入します。
ついでに、カッパも脱いで半袖のT-シャツ一枚になります。
11:20(15341)
長洲のフェリー乗り場に到着。
これで福岡→佐賀→長崎と遠回りすることなく長崎県にわたることができます。
大急ぎで乗船券を購入して船着き場で待機します。950円。
神戸ナンバーのドウカティがやって来ました。
ドウカティの若者は礼儀正しく文吉に挨拶してくれました。
よし、君を今からドカ君と呼ぼう。
11:30
まもなくフェリーは岸を離れ、約45分の船旅がはじまりました。
ドカ君は船の甲板の方へ出て行きました。
文吉はロビーでさっそくコンビニ袋をひろげ、お昼をたべます。
まごまごしていると、船旅はおわるのでトイレもすませておきました。
下船のためにバイクに戻ると、ドカ君はすでにスタンバイしていました。
これからどこへ行くのか訪ねると、とにかく島原城へ行くと言うので、同行することにしました。
12:15
多比良(タビラ)港到着。
ドカ君を先頭にして国道251号を南に回って走ります。
13:00(15354)
島原城到着。
まずは記念にパチリ。
中に入ると、なんと忍者がいます。それも「くノ一」です。
文吉が入場券を購入している間にドカ君は「くノ一」に教わって変身の術をマスターしてしまいました。
こんなひげを生やした天草四朗は見たことないけど、なかなかさまになっています。
気を良くしたドカ君は今度は武将に変身しようとしています。
「くノ一」は今度は文吉も誘うので、怪しい色香に負けてしまいました。
文吉も武将に変身です。ドカ君が刀を持ったので、文吉は槍にします。
でも、付け焼刃の忍術はこの程度ですね。下のジーパンが丸見えです。
中に入ると、キリシタンや長崎にかかわる貴重な資料がたくさんありました。
菩薩に見立てて作られた隠れキシリタン御用達のマリア様。
「そろばん」って長崎がルーツだったんですね。知りませんでした。
調子づいて写真をパチパチ撮りながら上の階にのぼると、「写真撮影禁止」の張り紙がしてありました。
ゴメンナサイ。文吉はあわててデジカメの電源をきりました。
外に出ると、長崎県出身の人間国宝「故:北村西望」の作品がところせましと展示されています。
長崎の平和記念像を造った人ですよ。
文吉は無断で写真を撮ったことで「喝っ」と怒られました。
あらためて見ると島原城は小さいけど、綺麗なお城ですね。
これから雲仙岳に登るというドカ君とはここでお別れします。気を付けてね。バイバイ。
文吉は先ほど来た道を引き返します。
島原は湧水が市内のいたるところに湧いています。
ちょっと寄って喉を潤し、コーラのペットボトルを飲み干して汲んでから出発しました。
あとは一路、長崎市までノンストップで走ります。
国道251号を西にどんどん走って行きます。
愛野から橘湾沿いの道をさらに走り続けます。
戸石をこえると長崎市です。さらに西へ行くと日見トンネルをくぐります。
この日見トンネルをぬけるとそこは長崎市街なのですが、なんとここで今まで晴れていたのにスコールです。
やっぱり「長崎は今日も雨だった」のですね。
あわててカッパを着ましたがちょっと遅かったかな。
16:20(15437)
妹の家に到着。
このころには雨も上がっていたので、どこかで雨宿りしても良かったのですが、後の祭りです。
親戚と言うものは良いものですね。
妹に気兼ねなく濡れた服を脱いで洗濯してもらいました。
夜は姪っ子の家族も合流して夕食へ行き、妹の家にお世話になりました。
ちびちゃんもずいぶん大きくなっています。ますます目が離せませんね。
【本日の記録】
走行距離 248Km 通算 2,004Km
給油 11.48L 通算 79.36L
つづく・・・
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コメントありがとうございます。
やっとこさ、長崎までやって来ました。
島原城は小学校の修学旅行で来たのが最初で、その後もなんども訪れた思い出の多い場所です。
当時はキリシタン等の歴史はほとんど理解できませんでしたけど。
今回、天草はぜひ寄り道したかったけど、住民が全員避難するという緊急事態で、パスするしかありませんでした。
今回はお侍さんに変身したんですね。以前はお城に飛び移ったりしていたので、やっぱり文吉さんは忍者の心得があるんですね。
それにしても、文吉さんはスタイルが良いのでお侍さんの格好も似あいますね。
おひげの生えた天草四朗というのも面白いですね。
長旅の疲れもご実家の人たちとのふれ合いで癒されそうですね。
コメントありがとうございます。
文吉の変身は中途半端です。
やっぱりジーパンは変ですよね。
やっと長崎にたどりつきました。
明日からはしばらく長崎に滞在します。
何故か分からないけど妙に似合ってるなあ、コスプレ。
下っ端の斬られ役という感じがいいねえ。
いやいや、おちびちゃん大きくなったなあ。
コメントありがとうございます。
まあ、人間の言葉を覚ええたのはすごい君だけど、まだ歴史の機微についてはちょっと難しかったかな。
「下っ端の斬られ役」という役職は歴史上存在しません。
しいて言うなら、「足軽」という役職があるけど、鎧、兜は着せてもらえません。
武将の証ですからね。
この衣装が似合うという君の直感は確かだから、文吉は武将の役が似合うということだね。
まあ、そういうことなら許してあげんでもないけど・・・