村井説人の日記

フィードメディアなるものの行方

フィードのデータを毎日毎日分析する日が続く今日この頃。
こんな事してるの、僕以外にいるんだろうか?となんとなく孤独を感じる今日この頃、皆さん以下がお過ごしですか?

今日はそのフィードを分析していてちょっと思ったことをつらつらと。

最近良くパブリッシャー(大手メディアやブログ)と話をする。
その時良く聞くのが、「フィードは自社サイトへの誘引ツールだよね」と言うフレーズ。

果たしてそうなのか?と思い、色々データを洗ってみたところ、
実はフィードはその役割をあまり忠実に果たしていないことがわかった。

大体比率で言うと、パブリッシャーサイトが持つサイトパワー(総PV数)の約1%(どこのサイトもこんなもの)の数字が、フィードから誘導(流入)されてきている数字になっている。

この数字を大きいと見るかどうかはそのサイト運営者次第だけど、村井の私見では、この数字、決して大きいとは言えない。

その割に、毎日毎日フィードリーダーで購読しているユーザー数(RSSを使って記事を読んでいる人のこと)は増加の一途を辿っているのが現状。最近はその増加率が急激に上がってきている。

ここで心配なのは、
「フィードリーダーで情報を閲覧するユーザー(サイトに来ないユーザー)が増加するってことは、既存サイトのサイトパワーが落ちるってことじゃない?」って言うこと。これも良く聞く。

でも、何のフィルターも掛けず、冷静に数字を分析してみると(単純な集計だけだけど。。。笑)、既存サイトの総ユニークユーザー数(UU数)又は総ページビュー数(PV数)は、実はフィードをはき始めてから「減る」どころか、逆に「増加」してきていると言う結果が出ている。

逆にフィードをはいてUU数やPV数が激減したと言う事例は今まで一度も聞いたことがないと言った方が適切かもしれない。

これはどういうことなんだろうか?

まとめると
・フィードをはいてもサイトパワーは減らない。
・でも、それは既存サイトのパワーを倍増させるためのツールにはならない。
と言うこと。

これら事象を分析すると一つの仮説がでてくるように思える。
それは、実はフィードを定期購読しているユーザーとは、「今までリーチしきれていなかった新しい読者層」ではないか?と言うもの。

もちろん「既存読者」と「フィード購読者」の間で重複している部分は多々あるとは思うが、それ以上に新しい購読者層を獲得できている確立が高そうに思える。しかも、その「記事」や「内容」に強く(継続的に)興味を持っているという特殊な人たちを。

もちろんこれは、現時点での仮説である。
もしフィード購読者数がインターネット利用者の50%を超えるなんて日が来たときは、この仮説が覆る可能性はある。(ちなみに現在は、10~15%程度と言われている)

しかし、もしこれが「真」だとしたならば、そこは今まで全く手が付けられていなかった新たなWEB上の鉱山と言えるのではないだろうか?
ポータルサイトから如何に誘導してもらうか?検索エンジンのキーワードにどうやって拾ってもらうか?そしてその結果、自分のサイトを如何に大きくするか?

このサイクルが一つの終焉を迎えようとしていると、最近つとに思う。
もちろんこのサイクルがなくなることは絶対に無いが・・・。

今提供している情報を再活用して、新しい土地を開拓する(=フィードメディア)と言うこと。これが今後、新たなユーザーを獲得する為に無くてはならない方法だと感じている。

ちなみに、
僕は、そのゴールドラッシュを夢見て、日々掘削作業をしている、さながら49ersのようなものかもしれない。。

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