なないろあそびの不思議道☆ふしぎどう

京都こころ屋なないろあそびのじぶんとつながるっていうしあわせみつけよう

ただただ感謝。

2012年12月25日 | 命の話
2ヶ月ブログをお休みしました。
それでもここへ訪れ続けてくださったみなさま
ありがとうございました。





11月、父が入院しました。

父には長年の喫煙による肺気腫という持病がありました。
肺が機能しなくなって酸素が取り込めず、
まるでひとりエベレストのてっぺんで酸素ボンベも持たずにいるような状態でした。

それでも海育ちの父は子供の頃に水泳で鍛えた身体で
低酸素の状態でも意識を保ち、よく先生を驚かせていました。



これが最後の入院になると言われても
どこかまた、元気になっていくだろうと思っていました。

実際父は「あと2~3日」という先生の予想をはるかに超えて
一時持ち直していました。
わずかな呼吸で息をつなぐ。
深海に素潜りするようなその姿はまるで仙人のようにみえました。


それでも、最期はやってきました。

11日目。
「呼吸が浅くなっているからそばにいてあげて」
看護士さんにそういわれて妹と二人で父を見守りました。
妹はipodで唱歌を父に聴かせてくれました。


ふいにお向かいから
「ほな行くわ」
「ほうか、またなぁ」と
お見舞い客とのやり取りがひときわ大きく聞こえてきました。


あぁ、父が逝こうとしているんだな・・と思いました。

その直後大きく2回深呼吸して
父は静かに息を引き取りました。
ipodからは「夕焼け小焼け」が流れていました。

とてもとても穏やかな最期でした。




父と私はあまりうまくいっていたとは言えませんでした。
けれど最後の11日間が全てを変えてくれました。

今はただただ、父への感謝の気持ちだけが胸いっぱいに溢れてきます。
そして胸いっぱいの感謝を伝えたい父がいないという寂しさもまた、
溢れてきます。




今日12月25日は父の誕生日です。
辰年生まれで今年は年男。

今頃は龍の姿になって自由自在に好きなところを駆け回っていることでしょう。














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