仙台POSSE(NPO法人POSSE仙台支部)活動報告

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6人一緒の仮設住宅で生活 狭さにストレス募る

2012-01-16 10:08:39 | 記事
第3部・仮設暮らし(2)3世代/狭さにストレス募る/6人一緒、収納に苦慮

http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1087/20111017_01.htm
 「この狭さでは大変だ。離れた別の団地でも構わない。もう1部屋、確保できれば…」
 宮城県亘理町の宮前仮設住宅(85戸)で暮らす会社員森美栄さん(48)は、窮屈な生活に頭を悩ませる。
 父慶治さん(79)、妻美代子さん(48)、高校1年の長男涼太君(16)、中学3年の長女早央里さん(14)、小学6年の次女真里栄さん(11)。3世代の一家6人が隣り合う2部屋で生活する。ともに1室が4畳半の1Kに慶治さんと涼太君、2DKに夫婦と姉妹の4人という部屋割りだ。
 亘理町吉田の自宅は津波で大きな被害を受けたため取り壊し、しばらく隣の柴田町のアパートで暮らした。「小学校に近い場所」という希望が通り、5月に「待ちに待った仮設住宅」(美栄さん)に入居した。移ってみると、アパートよりも手狭だった。

<全員座れず>
 2DKの台所にテーブルを置く。狭くて6人全員で食卓を囲むことはできない。トイレの扉はテーブルにぶつかり、開けられるのは3分の1ほどだけだ。二つの4畳半にそれぞれ2人分の布団を敷くとなると、物を置く場所がない。
 何とかスペースを生み出そうと、美栄さんは入居直後、日曜大工に取り掛かった。夫婦の部屋に物干し兼用の棚を据え付けた。姉妹向けの部屋には2段ベッドをこしらえたが、「本などの収納場所がない」(早央里さん)。1Kの4畳半にも収納ケースがうずたかく積まれている。
 津波で失った自宅は2階建てで、8部屋を備えていた。一番小さな部屋でも6畳。330平方メートルの宅地のほか、近くに畑などもあった。

<異なる生活>
 1Kの4畳半。一緒に寝起きする慶治さんと涼太君は生活リズムが異なる。涼太君は野球部で、勉強は夜になる。慶治さんは午後8時には床に入り、午前5時には起きる。2人を遮るのは中央のカーテン1枚しかない。
 「この狭い所にじっとしているのはつらい」と、慶治さんは毎日、自宅のあった場所に車で通う。自宅脇に残った納屋。町が移転を促進する地域に区分され、電気も水も使えないが、ここでラジオを聞く。畑にも出て息を抜く。
 高校受験を控える早央里さんの勉強場所は、もっぱら人がいない時の台所のテーブルだ。「テスト前は自分の部屋があったらいいなと思う」と早央里さんは話す。
 森さん一家は、町内に5カ所ある仮設住宅の空き部屋にも入りたいと希望する。町に相談しているが、町は未入居世帯を優先する考えで、森さん一家のようなケースについては「今後の空き状況などを見た上で検討したい」(総務課)という。
 「仮設に入ってから、娘たちのけんかが増えた気がする。いずれそれぞれの部屋を持たせてやりたい」と美栄さん。
 育ち盛りの子ども3人を抱え、自宅再建への思いは強い。いつになるのかは、まだ見通せない。

2011年10月17日月曜日 河北新報

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 仮設住宅の住環境は決して良いとは言えない。それはこの記事からもよく分かる。部屋は狭く、家具や家電を置けばその分だけ身動きがとりにくくなる。たとえ収納スペースを確保できても4畳半2部屋に6人が住んでいることを考えると、生活に不自由する状況に変わりはない。何より、子供部屋を確保できず学習環境を用意できないのは問題ではないだろうか。他の家族が寝静まってから勉強を始めるのも難しいし、そうでない時間ならば家族の視線や家事、テレビの物音があってなかなか勉強に集中できないはずだ。勉強に限らず個室を持てないことで子供たちは何らかのストレスを抱えていると思われる。このような問題は、プレハブ仮設でも借り上げ仮設でも起こっていることである。
 現在、仙台POSSEでは、仮設住宅の子供を対象に就学支援を行っている。この事業を始めた理由はまさにこの記事にあるとおり、仮設住宅は勉強に集中できる環境ではないからである。主に仮設住宅の空き部屋を借りるなどして行っているが、あくまで就学支援の時間帯のみ特別に許可を得て借りているだけに過ぎない。子供たちが(時間的・場所的に)自由に勉強できる環境は、まだ十分に整備されていない。
子供たちの学習環境の問題を中心に論じてしまったが、これに限らず、仮設住宅の狭さは様々な問題を引き起こしている。収納スペースの問題にもいえることだが、仮設住宅の空き部屋を提供するなどして、少しでも住環境の改善を図れるようにできないだろうか。

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仙台POSSEでは、この度の東日本大震災における被災者支援・復興支援ボランティアを募集しています。ボランティアに参加したいという方は、下記までお問い合わせください。

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