仙台POSSE(NPO法人POSSE仙台支部)活動報告

仙台POSSEは、労働相談・生活相談をお受けしています。ボランティアも募集中です。お気軽にお問い合わせください。

仮設住宅で孤独死防止のための対策がなされています

2012-01-30 20:46:47 | 記事
仮設の孤独死 防ぐ 軒先に毎朝竹棒 ブザー・携帯配布

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011112602000190.html

 東日本大震災の被災地で、仮設住宅のお年寄りの孤独死を防ごうと、自治体が独自の対策を始めている。お年寄りは不慣れな生活の心労に加え、厳しい寒さで体調を崩しやすい。自宅前に目印を掲げたり、緊急連絡用の携帯電話を貸し出したり、あの手この手で安否確認に取り組む。 (後藤孝好)
 岩手県大槌町にある仮設住宅の佐々木テルさん(82)は早朝、新聞を取るために玄関を開けると、布が付いた四十センチの竹棒を軒先に掲げる。「今日も元気」という印だ。
 仮設住宅での孤独死は、一九九五年の阪神大震災で続出し、大きな社会問題となった。今回の震災でも既に、岩手、宮城両県で孤独死とみられるお年寄りの死亡が相次いで報告されている。
 大槌町は、仮設住宅に独りで暮らす六十五歳以上の二百五十人に竹棒を配布。朝晩出し入れし、周囲の人たちに見守ってもらう。
 佐々木さんの仮設住宅では、百十世帯のうち十世帯ほどが一人暮らし。隣近所の人たちは、竹棒を気に留めて暮らす。「顔を見かけない時には、近所の誰かが声をかけている」と自治会長の岩間秀夫さん(58)。佐々木さんは「具合が悪くなったら不安だべ。みんなに気にしてもらってありがてえ」と話す。
 岩手県釜石市では、百人に非常用ブザーを配布。何かあった際に押せば、屋外に大きな音が鳴り響き、近所の人が駆け付ける。
 同県大船渡市は十二月から、携帯電話二百台を無料で貸し出す。具合が悪くなったときに緊急連絡ボタンを押せばコールセンターにつながり、大事に至る前に対処できる。
 冬の寒さで室内に引きこもりがちなお年寄りに、できるだけ外出の機会を増やしてもらうのも課題だ。
 同県陸前高田市の仮設住宅では、仮設テントがお年寄りの憩いの場だったが、寒くなって誰も来なくなった。代わりに週一回は小中学校などでお茶飲み会を開き、バスで送迎するなどして参加を促す。生活支援相談員は週に何度も住宅を訪ね、健康状態の把握に努める。
 市社会福祉協議会の及川賢一事務局長は「冬場はお年寄りが自宅にこもって孤立し、運動不足と寒さで体調が悪化する要件がそろう」と指摘。近所の住民や行政が連携を取って、お年寄りを見守るよう訴えている。


2011年11月26日土曜日 東京新聞 夕刊

-----
 冬になり、被災地でも寒さが厳しくなっている。外で活動するのは必要最小限にして、あとの時間は部屋の中で過ごす人が多いのではないか。そうなると、近所の人と話をする機会がしだいに少なくなるが、その分孤独死の問題も起きかねない。こうした中で、記事に書かれているような各地での工夫は孤独死を防ぐための取り組みとして有効ではないか。
 しかし、竹棒を軒先に掲げるといった形式的な安否確認の仕方だけでは不十分ではないか。陸前高田市で行われているような定期的なお茶飲み会など、住民同士がコミュニケーションを取れる機会を確保する取り組みも求められるだろう。
そして忘れてはいけないのが、こうした住民の顔が見えるような取り組みに、行政やボランティアも関与していくことである。近所同士、あるいは自治会単位でのまとまりは重要であるが、行政との連携が機能しなければ緊急時に対応しきれなくなる恐れがある。ブザーを渡す、携帯電話を渡すだけにとどまらず、定期的な戸別訪問も続けていくことが必要であると考える。また、POSSEを含めボランティア・NPOも、日々の生活の支援を通じ仮設住宅で暮らす住民と関わり、顔の見える関係を築いていくことが今後も引き続き求められるだろう。

****************************
仙台POSSEでは、この度の東日本大震災における被災者支援・復興支援ボランティアを募集しています。ボランティアに参加したいという方は、下記までお問い合わせください。

NPO法人POSSE仙台支部
所在地:宮城県仙台市青葉区一番町4-1-3 仙台市市民活動サポートセンター気付
TEL:022-266-7630
Email:sendai@npoposse.jp
HP:http://www.npoposse.jp/
BLOG:http://blog.goo.ne.jp/sendai-posse
****************************

最新の画像もっと見る

コメントを投稿