カレル橋の両側の欄干には15体ずつ 合わせて30体もの聖人の銅像が立っている
それらの像は一つ一つが美術館にあっても良いくらいのすばらしい彫像ばかりだ
その中には日本にキリスト教を伝えた フランシスコ・ザビエルの像もある
この像は何人かの人によって支えられた台座の上に立っている
その支える人の中に東洋人らしき人物がいると言われるが わからなかった
十字架を背負ったキリストの像や聖ヨハネ像等々並ぶ中で
最も最初に造られたのが1300年代に実在した人物ヤン・ネポムツキーの像だという
このネポムツキーにはこんな伝説が残っている
プラハの大司教だった彼は聖職者として王妃の懺悔を聞いた
王妃の不貞を疑っていた王ヴァーツラフ4世は ネポムツキーに王妃の懺悔の内容を話すように迫った
聖職者は懺悔の内容を決して口外してはならないという事になっているため
たとえ王の命令とはいえネポムツキーは懺悔の内容を話すことは無かった
怒った王は彼の舌を抜いたうえに カレル橋の上から川の中に投げ落とし
ネポムツキーは亡くなる この時川から5つの星が浮かび上がったという
それから300年ほど後に彼の墓から舌が見つかったけど、腐っていなかったという
この腐っていない舌の話まで来ると いささか怪しいことになってしまうが
今彼はチェコの守護聖人となっている
ネポムツキーの像には必ず頭上に5つの星が付いているという
このカレル橋のネポムツキー像にも頭の後ろに5つの星の付いた輪がある