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岩絵の具のお話し

2011年04月20日 | セレネ美術館
セレネ美術館は日本画を展示しています。
黒部峡谷を描いた作品で…と、詳しいことは本HPの「セレネ美術館」のところをご覧ください。

今日は、日本画の一番の特徴である画材岩絵の具(いわえのぐ)をご紹介します。

上にあるのが岩絵の具の原石の写真です。とってもキレイでしょう?

ちょっと説明すると・・・
左上のマスに入っているのが「藍銅鉱(らんどうこう)」、絵の具にすると「岩群青(いわぐんじょう)」になります。
その下が「黒曜石」、その下は「水晶」。
真ん中の一番上が「孔雀石(くじゃくせき)」、絵の具名は「松葉緑青(まつばろくしょう)」。
その右のフィルムケースみたいなものに入っているのが「柘榴石(ざくろいし)」、別名ガーネットです。
その下の下は分かりますか? 「珊瑚(さんご)」です。

これらの貴石を砕いて砂のように細かくしたもの(もちろん砕いた状態で売っています)を
絵皿にとり、ニカワを適量入れ、指でよく混ぜ合わせます。
そこに水を適量入れ、さらに混ぜ合わせてはじめて絵の具として使える状態になります。
そして、筆で描くのです。

なかなか大変な作業ですが、長い長い間受け継がれてきたことから分かるように
どうやら日本人はことのほか岩絵の具が好きなようです。
是非、美術館で日本画の魅力に触れてください。


セレネ美術館学芸員 なかむら