月刊オダサガ増刊号

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111 「学校大奥」長池小学校裏物語 11-1 実習生ノッコ

2014-03-06 07:46:42 | 脚本「ママは名探偵」~「学校大奥」


「学校大奥」長池小学校裏物語 11-1

乃子「数理大4年、清須乃子です、これから4週間、長池小学校でお世話になります。よろしくお願いします」

私、清須乃子は長池小学校、朝の職員室で、教育実習開始の挨拶を終えました。

季来子「清須さん、それでは出席簿と配布物を持ってください、教室に行きましょう」

私の教育実習指導教員、新垣季来子先生と共に、私は5年3組へと向かいました。

美香「ノッコさん、会いたかった」
乃子「あら、烏田さん、おはようございます」
美香「あーあ、私もノッコさんの授業が受けたかったなあ。そうだ!今日は特別に3組で授業を受けることにしよう」

摩央「あなたの教室はそっちじゃないわよ」
美香「げ、朝倉摩央」
摩央「よく聞こえなかった。なんだって?」

美香「おはようございます、朝倉先生」
摩央「ふん、さっきまで校庭で一緒にいたくせに、白々しい」
美香「じゃあね、ノッコさん、実習、頑張ってね」

烏田美香さんは5年4組の教室に入っていきました。

季来子「先週、皆さんにお話したように、今日から4週間、私と一緒に教育実習生として5年3組を担任していただく、清須乃子先生です」
乃子「清須乃子です、よろしくお願いします」
宗太郎「ノッコ先生、本当は中学校に行く予定だったんでしょ?」

乃子「え?知っているのですか?」
宗太郎「まあねえ、子供だからって甘くみるなよ」

季来子「秋田くん、さっきの私の説明を聞いていなかったの?」
宗太郎「聞いてました」
季来子「で、今のが担任に対する話し方なわけね」

宗太郎「いけね」
季来子「いけね、じゃないでしょ」
宗太郎「失礼いたしました、清須先生、よろしくご指導お願いいたします」

季来子「よろしい、じゃ、放課後に体育館まで来るように」
宗太郎「うっそお、謝ったじゃん」
季来子「謝るのは当然でしょ?なんでも謝れば済むってわけじゃないのよ」

宗太郎「空手だけは勘弁してください」
季来子「なんならいいのよ?」
宗太郎「スポーツジム、ムキムキのエアロビクスがいいです」
季来子「無理よ、お金かかるし、そんな時間ないもの」

宗太郎「秀木先生に会いたいでしょ、きっこ先生も」
季来子「ちょっと、秋田くん、廊下に出なさい。では、清須先生、お任せいたしますわ」

新垣先生は秋田宗太郎くんの首根っこを引っ張って廊下に出ていきました。

宗太郎「そんな、いきなり、マジギレしないでくださいよ」
季来子「キレてなんていません。秋田くんとトコトンお話がしたいだけです」
宗太郎「清須先生、初めてで困ってるんじゃないかな。俺も授業受けないと、分からなくなっちゃうし」

季来子「授業なら、私が放課後、いくらでもやってあげるわよ」
宗太郎「きっこ先生に時間外労働を強いたら、労働基準監督署から叱られます」
季来子「お気になさらず。秋田くんは社長じゃないんだから」

宗太郎「でも市民は公務員の社長みたいなもんじゃないですか?」
季来子「どこでそういう正しい知識を仕入れてくるんだか。どうせドンドコドンでしょ?」
宗太郎「はい、その通りです」

「ドンドコドン」は労働基準監督官を描いたテレビドラマです。

季来子「残念ながら、公務員には労働基準法は適用されませんので」
宗太郎「その回、録画しただけでまだ見てないんです」
季来子「じゃあ、ストーリー、全部、教えてあげるわね」
宗太郎「それだけは勘弁してください」

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