こんにちは、高野です。
タンジャブル(タンジョール)からクンバコナム地方はとても長い歴史を持つまちです。ヒンドゥー教が伝わるずっと前から文明が築かれており、南インドの先住民族・ドラヴィダ系が勢力を広げました。
タンジャブルとクンバコナムには、「大チョーラ朝寺院群」として世界文化遺産に登録されているお寺があります。
ドラヴィダ系の民族の中でも最も勢力を拡大させたといわれるのが「チョーラ朝」です。チョーラ朝は南インドだけでなく、スリランカやインダス川まで統一したという記録が残っています。
大チョーラ朝寺院群の中で最も有名な寺院が、タンジャブルのブリハディーシュワラ寺院です。チョーラ朝の寺院の特徴としては、本殿が地面よりも高い位置にあることと、ピラミッドのような高い塔と、その上に楕円形の球体が乗っかっていることです。
↑ブリハディーシュワラ寺院。地面から2~3メートルくらいの位置に本殿があります。ピラミッドのてっぺんには楕円の球体が。ゾウを使ってこの球体をてっぺんに乗せたそうです。
↑ドラヴィダ建築ですのでもちろん、塔門(ゴープラム)があります。ミーナクシなどに比べたら少し小ぶりですね。
チョーラ朝の時代の建築物を見たければ、このタンジャブルのブリハディーシュワラ寺院を見れば十分なのですが、弊社のツアーではクンバコナム地方まで足を延ばしました。
クンバコナム地方のダラスラム(ダーラースラム)とガンガイコンダ・チョープラム村にある、大チョーラ朝寺院群を見学しました。チョーラ朝の初代王様・チョーラ・チョーラ1世が建てたのがタンジャヴルのブリハディーシュワラ寺院で、その息子チョーラ・チョーラ2世が拠点を置いた村がガンガイコンダ・チョープラム村です。(ガンギャイコンダ・チョープラムとも言われます。) ガンガイコンダ・チョープラムとは「ガンジス川を得たチョーラ」という意味で、チョーラ朝がガンジス川まで勢力を広げたことがうかがえます。チョーラ朝を建てたのは1世ですが、ここまで有名にしたのは2世だといわれています。
↑ガンガイコンダ・チョープラムのブリハディーシュワラ寺院。ダラスラムのものと全く同じ名前です。見た目もそっくりです。ダラスラムの者と比べると、観光客が少ないので、じっくり見たい方はこちらをお勧めします。
ダラスラムとクンバコナムは、昔から農作物に恵まれた地方です。お米や豆など今でも豊富にとれ、マドゥライやチェンナイに運ばれるそうです。
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