しあわせな生き方のつくりかた

自然素材、国産木材にこだわっている女性設計家が、建築、環境、健康、子育てを通してしあわせに生きる答えを探します。

屋根散水完成!

2007-08-19 15:01:07 | 暮らし

念願の屋根散水ができました。

ちなみに、我が事務所には、クーラーがありません。

買えないの?
ううん、それもあるけれど、使いたくない、という方が強いかもしれません。

年々暑さを更新している夏に、扇風機のみで大分頑張っていますが、やはり真夏の日中は仕事にならない時もあります。

事務所のある部屋は平屋の瓦葺き。
多分、断熱材も入っていないのでしょう。
(残念ながら、私の設計ではなく、築30年以上の借家です。)

平屋の屋根に散水をするというのは、ここを借りてからの計画でした。
毎年、思ってはいながらなかなか実行に移せませんでした。

今年は、朝顔の緑のカーテンも作り、窓からの太陽の照り返しのきびしい以前に比べて、随分気持ちがよくなりました。


屋根については、猛暑の時期には、屋根の上の作業が恐ろしくて出来ませんでしたが、昨日
ようやく、曇り空の助けを借りて、準備してあった穴あきホースを瓦に設置し、今日、雨水タンクを設置し、ホースを水道に繋げてみました。

瓦の上に細い水のしぶきが飛び跳ねる有り様は、見ているだけで楽しくなりました。

雨樋を落ちる水を集め、ある程度たまった段階で、今度はソーラ-パネル(昨年のワークショップで自ら作りました。)につないだ、小さなポンプでの散水の仕組みにつなげます。

温度計がないので、まだ記録としてはだせませんが、明らかに、散水後の事務所は涼しいのです。
お天気の良い日に、水の流れる音をきくのは、とても気持ちが良いですよ。

できれば、虹もできないかなあ。


ときがわ町のぽっぽの木

2007-08-12 21:22:20 | 暮らし
時々、建具の打ち合わせに出かけるときがわ町に可愛いカフェがあります。

ご主人が作る無農薬の野菜や、安全な卵などの販売と、オーナーママの作るおいしいケーキをいただくことができるカフェです。

十数年前に東京の中野から移住して、しばらくお世話になったことがある都幾川村。

村の80%が山であるこの村は都幾川の源流があるところ。
数年前におとなりの玉川村との合併で、ときがわ町になってしまいましたが、未だに私の中では永遠の都幾川村です。

都幾川の上流では、今でもホタルが飛び交う姿をみることができます。
初めて、子供達と家の中に迷い込んで来たホタルを見て、感動したことを思い出します。

今年、ときがわ町の山での伐採見学会を開催する予定です。
ぽっぽの木に立ち寄れるとよいのですが。

ぽっぽの木(HPはありません。)

営業日はお電話で確認後、お出かけ下さいね。

埼玉県比企郡ときがわ町瀬戸205-1
TEL&FAX:0493-65-4978


しがみさこ展

2007-08-12 21:20:31 | 暮らし
8/7 しがみさこ展
栃木県の益子町で開催されています。
今回は器は埴歳のための器のみで、人、いきもののオブジェでした。

力強いマンモスや、愛嬌のあるブタくんなど。
静かな空気の中に、饒舌なおしゃべりが聞こえてきそうな空間でした。

8月23日まで。

夏休みにおいでになりませんか?

本店/栃木県芳賀郡益子町上大羽堂ヶ入2356
Tel 0285-70-8111(代)ハハ AM9:30-PM6:00

もえぎのHP
http://mshop.cool.ne.jp/moegi.html

「ダーウィンの悪夢」

2007-08-05 21:34:32 | 平和


先日、DVDを借りて来ました。
予告編を観ただけでも、かなりのきびしい内容だと思いながら、でも気になっていた映画でしたので。

始め、表紙に映っている少年の顔を見た時、恐怖を覚えました。
見終わった後、彼の表情の意味が分かってからは、なんともやり切れない気持ちになってしまいます。


「ダーウィンの悪夢」は、アフリカ、タンザニアのビクトリア湖で捕れるナイルバーチという魚を巡るドキュメントです。

これは、今地球の上で起こっていること。

ビクトリア湖畔に住む彼等は、ナイルバーチを捕って生計を立てている。
ナイルバーチは在来種ではない。
誰かが放流したほんの少しの魚が、在来の魚達を平らげ湖の生態系もめちゃくちゃに壊している。

捕れた魚は、工場でさばかれて、しろみの部分だけがヨーロッパや日本に運ばれる。

地元にその魚が流通することはない。
漁師も工場も企業に監視されていて、彼等が口にできるのは、ナイルバーチの頭と、身を取り終えた骨だけ。

アフリカの他の国と同じように、エイズが村々の男達を殺し、その妻達は生きるために娼婦になり、またエイズが蔓延する。

子供達は両親を失い、路上にうずくまって生きています。
毎日、食べ物を手にするために彼等になにが出来るのしょう?

誰かがご飯を焚いていました。
その回りに、沢山の子供達。
一気に手がのびて、あっと言う間に小さな缶の中のご飯はなくなっています。

小さな子供達は、食べることができませんでした。
力の強い子、大きな子が人に取られる前に大きく口を開けて、頬ばります。

表紙の少年は、その時の一人でした。

私が今日、いただいた食事の中でどこまでが人々の犠牲の上に出来上ったものでない、といいきれるでしょう?

この映画にはでてきませんが、カカオ(チョコレートの原料)の実を採るために高い木を登っている少年労働者は、それが甘いチョコレートになることを知らないといいます。

バナナ園で働く子供達も、同じように口にすることが出来ないといいます。
以前は、彼等の主食だったはずのものなのに。


私の知人は、この映画を観た後しばらくの間落ち込んでしまった、と言っていました。

確かに、それほどにきびしい映画です。
でも、知ることでしか、人は変われない。

今、地球で起こっている現実です。

ダーウィンの悪夢 公式ブログ
http://darwin-movie.exblog.jp/

ジブリの飴さん

2007-08-05 12:08:25 | 平和

重たい話しばかりを見聞きしている中、気持ちが沈みがちでした。

先日、娘が友人達と出掛けたジブリ美術館のおみやげを買って来てくれました。

のぞいてみたら可愛い飴でした。
眺めていたら、にっこりしてしまいました。

「ジブリの建物面白いよ、おかあさんも行かなきゃ。」

と最近、藤森照信展、コルビジェ展に一緒にでかけたせいか、私の好きな建物の雰囲気を知っているからか、撮ってきた写真も建物ばかり。

草屋根や、埴歳の這う壁、井戸水、多分あそこには雨水タンクもはいっていたような。

いたるところに楽しい趣向があるのは、やはりジブリの世界です。
でも、実は、これが、地球環境にも多いに役立っている、というところが味噌。

クーラーのスイッチを切ることは、とても勇気がいるけれど、緑を植えていると涼しい風が家中に入り込みます。

最近の住宅団地には、埴歳を計画する所があまりにも少な過ぎます。

葉っぱの掃除が大変、隣から苦情がくる、などの理由で立派な樹木を伐ってしまうことが多いようです。
でも、大きく枝を広げた樹木のおかげで空気がきれいになり、気温が下がり、入ってくる風が気持ちよい、とすれば、少しの労苦はお互いがカバーしあえばよいことなのに。

行政が、個人宅の樹木を守る方向に動けば、少しは人の気持ちも変わるかも知れませんね。

夏休みが終わったら、ジブリ行ってみようかな。

8月

2007-08-05 12:05:00 | 平和

踊ル阿呆ニ見ルアホウ
同ジアホナラ踊ラニャソンソン 山田麻子

涼しげな水の流れを思わせる
7月の展示会には沢山のお客様が見えていたようです。
麻子さんの人柄も手伝って、楽しい雰囲気の展示になっていました。

白い壁に、白黒の世界が映えました。

選挙の後

2007-07-30 11:13:55 | 平和
昨日は参議院選挙が行われました。

夜には大半の当選者が確定していました。
さて、どうなるのでしょう?

憲法改正のこと、自衛隊派兵のこと。

このあたりがかすんでしまったまま、年金の選挙になってしまったようでかなり不安です。

参議院ですから、総選挙が終わるまではまだまだ今の政局が続くのか、今回の選挙を受けて自民党が国民の真意を汲取ることが出来るのか。

応援していた人が当選出来なかったこともあって、ちょっと残念。

---先程確認したら、昨夜深夜に当選が決定したそうです。
川田龍平さん。
うれしい!よかった!
命のことに気付くと、大概のおかしなことが見えて来ます。
色々な場面でお会いしたことがありますが、真面目で一生懸命なガッツマンです。

彼は、ご自身の身体のことから国を相手にお母さんと闘ってきた凄い人。
まだ31才だったんだ、とあらためて彼の人生の深さを感じてしまいます。
がんばってください。
よかった!
http://ryuheikawada.jp/
-------


衆議院では郵政民営化の選挙の影に隠れて、教育基本法や憲法改正のための国民投票法まで一気に決めて来た自民党。

子供達がどんな世界に生きて行くことになるのか、とても不安です。

スウェーデンの人々は20年後の自国はどうなっていたいのか、ではそのためには何が必要なのか、という考え方をするそうです。
目的を定めないで、政策を作ることは出来ないわけですが、見ている未来の長さによって、また規模によって作られる政策も違ってくるのでしょう。

日本がこの先、どんな国であってほしいのか語りあってみるのも大切かもしれません。
今や日本だけで語れないことばかりですけれど・・・。

リフォームの難しさ 3

2007-07-23 22:48:15 | 建築
リフォーム工事をどこに頼めばよいか分からない。これは、よく耳にする言葉です。

親戚や、友人、知人に建築関係の人がいればその方に紹介してもらうなどの方法が信頼関係を築きやすいのかもしれません。

ただ、親類縁者だからこその面倒臭さやトラブルもある、とききます。
友人の仕事はしない方がよいとか。
お金が絡む場合、全てが上手く進む場合は別として、お互いに遠慮をして言いたいことが言えずに終わってしまったなど、友人から聞いたこともあります。

では、お知り合いがいない場合は?

最近は少し下火になったのでしょうか。
リフォーム悪徳業者のニュースが後をたちませんでした。

お年寄りの所へ親切な営業マンが訪ねて来て、とても親身になって話しをきいてくれたので、工事を依頼することにしたら、次から次へと工事が重なり、何千万もの請求がきて驚いた、とか。

近くの工事を行って御迷惑をかけたお詫びに、お宅の屋根(叉は床下)、点検させてもらいますよ、と家の中に入り込み、ひどい場合はわざとシロアリをばらまいて写真を撮ったり、瓦を割ってこわれているから葺き替えたほうがよいと言ったり。

なかなか自分では確認出来ない場所だけに、あら、大変、と工事を依頼してしまうとか。

飛び込みで、営業マンがやってきて、そろそろお宅の外壁、塗装時期です。格安で塗装しますよ、と契約をして工事の後から、塗装がぺりぺりめくれてしまう、ひどい工事をされてしまったり。

これは、沢山の人が被害にあっている現実の話しです。

ではどうすればよいの?

リフォームにも色々と種類があります。

退職後の生活をエンジョイするための家に変えたい。

年をとった両親と一緒に暮すために変えたい。

子供が増えたので増築をしたい。

自然素材の仕上げに変えたい。

キッチンや水回りだけ新しくしたい。

耐震改修をしたい。

クロスを変えるだけでよい。

それぞれに、規模が違いますからどんな人に依頼したらよいのか、とても悩む所だと思います。
設計者である私でも、この工事は誰に依頼したらよいか、場合によっては選択に困ることもありますから。

でも、一般の方が工事業者を選ぶ手立てとしては、やはり地元で長い間信頼を得て工務店を続けている所にきいてみる、という方法が安全なのではないか、と思います。

工務店の事務所や作業現場の様子を見ると、大体その工務店の力量が分かります。
きちんと片付いているか、現場の中でスパスパタバコを吸っている職人はいないか。
そういう所からも、信頼に足る工務店かどうか、ある程度は判断がつくと思います。

今は、インターネットで様々なサイトが建築家から工務店、ハウスメーカーの紹介をしてくれています。
でも、そのサイトが本当に信頼できるか否かは私も悩む所ですから結構難しいと思います。

建築家は直接工事はしませんが、設計事務所が依頼している工務店は、これまでの関係や仕事の内容なども把握出来ている所に依頼するパターンが多いので、設計者を入れる場合はある程度安心して任せられると思います。

設計費がもったいない、と言う方も多いかもしれません。
しかし、常に新しい情報とそれぞれのこだわりを持っている人が多いのも設計家です。

色々な提案や、アイディアを出すことも出来ます。
塗料ひとつとっても、お客様が何を求めているのか細かい所まで聞いて最良の方法を考える。
だから、とってもお得だと思うのですね。

あらら、宣伝になってしまいました。

でも、くれぐれも、飛び込みの業者さんには気をつけてくださいね。


私のサイト
http://www.ne.jp/asahi/kuwakuwa/home/


工務店紹介は新宿のOZONEの家づくりサポートのサイトです。

http://www.ozone.co.jp/housing/pro/index.html

平和映画祭報告 2

2007-07-23 00:09:30 | 環境
郊外生活の終焉 “END of SUBURBIA”

環境や経済の話しを知りたいと思う時、田中優さんという人の存在は大きいのです。
田中優さんは、市民バンクを立ち上げたり、自然エネルギーの普及に務めたり、一貫して環境の問題を分かりやすく、話してくれます。

今回の平和映画祭で、田中さんが紹介してくれたのが、この映画でした。

アメリカは、都市部から離れた郊外都市へ生活の拠点を置いている中流階級の人々が多く、車社会ならではの生活パターンが出来上っています。
フリーウエイでの渋滞の様子は映画などでも見ることがありますが、毎日何十キロの道のりを車で往復。
週末には、大規模ショッピングセンターで大量の買い物。
建物は、家中に空調のきいた快適な空間。

しかし、この映画の中で語る研究者たちは、この生活がまもなく不可能になるだろう、と告げています。
ガソリンの高騰(多額の援助が出ている石油業でもなりたたなくなる。)により、間もなく郊外都市はゴーストタウンになるだろうというのです。

世界中の国で化石燃料の使用量を比較すると、個人消費でいえばだんとつでアメリカが一番多くの量を使用し、そして多くのCO2を放出しています。

今後石油の埋蔵量は20~30年で枯渇するだろうと言われて久しいのです。
しかし、今中国、インドなどの急激なエネルギー需要の増加により、供給と需要のバランスがとれなくなる日が、今から5年後にはやってくるというのです。

遠い先の話しではなく、5年というごく近い将来の話しです。
生活の方向転換を今考えておかないと、日本も同じ運命ということです。

田中さんは方法はある、と言っています。

これは、「不都合な真実」の中にもありましたので書きませんが、今始めないと本当に大変なことになるだろうということは、良心的な科学者ならば誰もが予測していることです。

私は、仕事の関係でどうしても車を使う機会が多いのでそれをどう変換しよう、というのが悩みの種でした。

移動には出来るだけ電車やバス、あるいは徒歩での生活をはじめようと決心しました。
いまさら?と言われそうですね。

随分前から、ある会社の社長さんは車をやめて、自転車で都内どこにでもでかけているという人を知っています。
身体を鍛えるためにわざわざお金を払ってジムに出かけるよりも、いつもより少し早く起きてとなりの駅まで歩くとか、そのほうが、環境にも身体にも良いですよね。

語り合う時はもう終わっているのだと思います。
実行しなくては。
最近、様々なことに感じていることです。

“END of SUBURBIA”
http://www.endofsuburbia.com/

「不都合な真実」

2007-07-20 12:07:20 | 環境

まだ観ていない方は、是非ごらんください。

元副大統領アル・ゴア氏が長い間の研究データを元に世界各地で行っているスライド講演会をそのままフィルムに納めたものです。

いたるところで、地球が悲鳴をあげています。
あらゆる動物、植物がその種を保存できない状況まできています。

海の中は、水温が上がったため、海中に溶けたCO2の影響で、珊瑚礁が白化しその環境に生息していた魚たちは消えています。

プランクトンも生息ができません。
プランクトンは海中生物の生態系の中でも一番元となっている生物です。


巨大なクラゲが大繁殖しているニュース。
イルカやクジラが何百頭も砂浜に打ち上げられ死んだ、というニュース。
シロクマが、氷を求めて泳ぎまわり、ついには溶けてしまった氷ばかりで、溺れ死んだというニュース。

あとどれくらいセンセーショナルなニュースが続けば、人々はこれはまずい、と気付くのでしょう?

今、参議院議員選挙立候補者の広報が届きました。
ざっと目を通しても、環境問題を語っているのは、共産党の公告に一部載っているだけでした。

年金も大事かもしれませんが、地球なくしてはなりたたないのが人間の暮しです。

国がだめなら、自分が住んでいる行政に働きかけるというのはどうでしょう?
一つの行政が変わることで、それが全国に波及するということだって可能なはずです。

永久凍土や北極、南極の棚氷、アラスカの大地(星野道雄がこの映像を見たら、どれほどショックをうけるでしょう。)、数十年前との比較の写真は驚愕させられます。

ゴア氏は訴えています。

CO2の発生を抑えること。
これなしには、地球上の生物に未来はないと。

省エネの電化製品を使うこと。
燃費の良い車を使うこと。
出来れば、公共の交通手段を使うこと。
断熱性の高い住宅に住むこと。
自然エネルギーの発電にしてほしいと、電力会社に電話をすること。
(日本では、グリーン電力を使用したい、ということを選択出来るようになっているはずです。)

個人で出来ることはあるはず。

決めるのは私たちです。


不都合な真実 
http://futsugou.jp/main.html

自宅で取り組む排出削減(不都合な真実サイト内)

http://futsugou.jp/takeaction/index.html

平和映画祭報告 1

2007-07-18 20:27:38 | 平和

もう先週のことになってしまいましたが、映画祭で見たインパクトの強かったものをいくつかご紹介したいと思います。

「食の未来」

デボラ・クーンズ・ガルシア監督  2004年作品

これは、2004年3月、アメリカ、カリフォルニア州で上映され、メンドシーノ郡での遺伝子組み換え作物の栽培禁止法案を通貨させる原動力となった映画だそうです。

農薬は、第二次世界大戦中に開発された神経ガスや化学兵器を農業に応用したものでした。
ベトナム戦争で使われた枯葉剤も農薬として使用されてきました。
その農薬を製造、販売してきたM社。
遺伝子組み替えのことに少しでも触れたことのある方は、この会社の名前に見覚えがあるでしょう。

除草剤として撒かれる農薬。でも、作物は枯らすことはできません。それで、農薬に強い作物の種を作りました。
もちろん、遺伝子組み替えの種です。

さらにM社のトウモロコシは、虫がつかないように遺伝子操作をしました。
すると、トウモロコシのどの部分を虫が食べても、虫は死ぬようになりました。

もちろん、これは人間も家畜も食べるためのトウモロコシです。

大規模農業が多いアメリカの農業。

その中で、自宅採取の種を大切に保存し使ってきた農場が、この会社に訴えられました。
なぜなら、M社の種を勝手に栽培したから、と言う理由です。
身に覚えのない農夫は裁判で反論しました。
所が、DNA鑑定をすると明らかにM社のものが混入していたというのです。
トラックがM社の種を運搬中に、こぼれ落ちた種が風に乗って彼の農場に舞い降り、
芽を出し育ち始めました。

これまで、自然界の植物などに特許をとることは許されて来ませんでした。
しかし、ある時期から作物の遺伝子組み替えについての特許が許されてから、微生物に至るまで数多くの自然界に存在するものを操作し、特許をとっているために、特許侵害として一農夫は訴えられたのです。

勝手に人の農場に種を落しておきながら、賠償を求められているのは農夫達。
大企業に勝てるのでしょうか?

遺伝子組み替えの怖いのは、その種からは次の世代の種を採ることが出来ません。
常にそのM社から種を買わないと、作物を作ることができないのです。
これを、「自殺種子」というのです。

今、日本では遺伝子組み替えの米が販売の許可を待っています。

なんと、花粉症にきく、というふれこみだそうです。

いかにも、今の日本人が飛び付きそうなキャッチフレーズではありませんか?
その米を食べ始めて、果たして日本人にどんな影響があるでしょう?
それは、まだ誰も分からない。

遺伝子操作についての実体を調査しようとしている、大学、研究者は軒並み、研究費をとめられたり、大学を追われたり、圧力は大きい様です。でも、彼等は訴えています。
ラットの実験で、数々の副作用が見られると。

アメリカの農業は、殆どが大企業の経営、しかも数社という独占企業が占めています。
機械化し農薬を大量に使用して食糧を作っています。

日本は、大豆や小麦、その他様々な素材をこの国から輸入しています。
なんせ自給率20数%というひどい状況なのですから。

日本だけではなく、世界中にこの食糧や種がばらまかれています。
飢餓を救うといい、救援するといい、安くアフリカやアジアその他の国々へ送り込まれます。

もともと、豊かな農業国だった国々が自分達の畑を離れ、安い食糧を買うようになります。
電気製品を買うため、子供の教育のため、といい出稼ぎをしなくてはならなくなります。
そういう、悪循環を引き起こすためにも、利用されています。

食糧を独占出来るということ、これは何を意味するでしょう?

そんな中、アメリカ国内ですら、小規模な家族経営の有機農業家たちが増えて来たといいます。
日本にももちろん、自家採取の種を大切に保存しながら農業を行っている農家があります。

消費者である私達には、何ができるでしょう?
選ぶこと。

この映画の最後の場面は、大きな苺を頬張る小さな男の子が映し出されます。

でも、その苺、実は畑で大量の農薬を撒かれているものなのです。

決めるのはあなたです。

ちなみに、日本の店舗で食品の表示に「遺伝子組み換えでない」と書かれているものでも、実は数%の混入は認められている、という話しをきいたことがあります。

店先で、質問すること。
これは大丈夫ですか?と聞いてみること。
これも、販売側に認識を深めてもらうために大切なことかもしれません。

このDVDを使って、上映会をしようと目論んでいます。
詳しいことが決りましたら、お知らせいたします。

「食の未来」
http://www.thefutureoffood.com/credits.htm

日本語版製作
日本有機農業研究会
T&F 046-276-1064





 山田麻子展が始まりました。

2007-07-18 19:05:32 | 暮らし
モダンな白と黒の世界がファルマの空間のとてもよく似合います。

こんなに文字の世界がおもしろいものなのか、と心が踊ります。

山田さんの心持ちそのまま表れているのではないか、と思うほどに自由な筆のものから、中原中也の詩が書かれた絹の掛け物など、どれもそばにおいてみたいと思えるものばかりです。
お出かけになってみませんか?

2007年7月17日~28日
11:00~17:00
22(日)、23(月)お休み

流(ながれ)をテーマに
墨で文字やかたちにしました。
在廊日にはお好きな文字を
団扇にお入れします。   山田麻子

在廊日 17~21、27、28

Cafe Gallery forma
〒 359-1112
所沢市泉町914-17 千賀堂1F
TEL&FAX  04-2933-6800
西武新宿線 航空公園駅南口より 徒歩5分

石橋湛山

2007-07-05 11:13:55 | 平和


昨日の夜、NHKの「その時歴史は動いた」という番組に特集されました。
この名前を聞いても、50代以下の方はあまり知る人がいないかもしれません。

終戦後、首相になった後、脳硬塞の病のためにわずか65日でその職を退かざるを得なかった、ということを知る程度で私も湛山氏のことはあまり詳しく知ることもありませんでした。

湛山氏は、私の大叔父にあたり(母の叔父です。)中学生の頃、古い洋館の1室に私も一緒に暮したことがあります。
思えば、私の洋館好きはその頃の記憶が元になっているのかもしれません。

年をとり、脳硬塞の後遺症で身体が思うようにならなかったにも関わらず、横になりながらも常に本を離さず、読書している姿が目に焼き付いています。

第2次世界大戦が始まる前の日本帝国主義を批判し、戦争中の東洋経済(湛山氏の編する雑誌)への弾圧にもめげずに自分の信じる道を貫いたといいます。

番組より

ペンを折らない湛山の信念についての引用
「私は、自分の正しいと信ずる主張のために、今後いかなる艱難が身の上に降りかかってこようとも甘んじて受けるつもりだ。良心に恥ずることを書き、国のためにならぬことを書かねばならぬくらいなら雑誌をやめた方がよい」
『東洋経済新報社の社内報』での湛山の文章より引用しています。

水爆実験に関する湛山の言葉
「互いに猛烈に原爆、水爆を用いる結果は放射能が交戦国ばかりでなく、全世界に飛散し、漲り、実に悲惨な状態を呈するであろう。こうなっては、もう人類はおしまいである。」
昭和29年5月1日発行『別冊東洋経済』掲載の石橋湛山論説『切迫せる人類の破滅』より引用しています。

湛山の晩年の言葉について
「私はかねてから、人生の中はただ理屈だけでは解決できぬと考えていた。理屈は我と彼とを疎隔し、同情は、我と彼とを融合する大切な要件である。相手の立場に立ってものごとを考えてみるということである。これは国と国とのつきあいでも例外ではない。」
『東洋経済新報 昭和47年10月14日号』より引用しています。

やさしく声をかけてくれた、おだやかな大叔父の心の内に潜んでいた、強い意志を知ることができ、とても誇らしく思いました。

それにしても、今の政治家は真摯に国民を思い、世界の平和を願う人はいるものでしょうか?
というより、そういう人物を自分の代表者として選挙で選んでいる私達にこそ、問題はあるのでしょうけれど・・・。

詳しいことは、番組のサイトをみていただければ、と思います。
http://www.nhk.or.jp/sonotoki/2007_07.html

鬼灯

2007-07-02 08:53:31 | 暮らし
こう書いて、ほうずきと読むのですね。
鬼の灯にするには、ちょっと小さいのに。かわいい文字です。

この時期になると、螢を見つけた時のことを思い出します。
都幾川村に住み始めた初めての梅雨。
毎日毎日降り続く雨(都幾川村は埼玉一雨が多いとききました。)に気持ちが沈みそうでした。

ある雨上がりの夕食時に、ふわ~と緑色の光りが暗闇の中を通り過ぎるのが見えました。
子供達と、なんだなんだと外にでてみると、低い木の葉の影や杉の幹あたりにいくつかの光が見えました。

螢 でした。

実物を見るのは初めてで、その時のうれしさ。
そういえば、家のすぐ横を流れる川には沈んでいる石一面にカワニナ(タニシの小さいの)がいました。
螢はカワニナをえさにしているそうです。

その晩から、暗くなると外に出て今日は何匹、と数えるのが楽しみになりました。
近くに流れる都幾川にはもっといるかもしれない、とぞろぞろ暗闇探索をしたら・・・。
小さな橋の上まで来ると・・・。

いました、いました。
数え切れない程の光りが上へ下へとゆっくり飛び交っています。

昼間行ってみると、岸辺の枝が垂れているような少し暗い水のたまりあたりから、沸き立つように表れていることが分かりました。

先日、小川町にでかけた時、やはり螢のスポットがあるとききました。
飯能でも、少し山あいの場所ではみることが出来るそうです。

今年は雨が少なく、梅雨も遅かったので、どうなのでしょう。
でもきっとまだ見ることはできるかもしれません。

農薬や、護岸工事、家庭からの廃水(合成洗剤など)で、日本の川は悲鳴を上げています。
でも、探せばきっと見つけられるかもしれません。

子供達と一緒に、螢を見つけにでかけてみませんか?



 夏の書 山田麻子展のお知らせ

2007-06-27 22:47:24 | 暮らし


私の家のカレンダーを毎月ご紹介していますが、書家の山田麻子氏の個展が航空公園の
カフェギャラリー ファルマさんで開かれます。

2007年7月17日~28日
11:00~17:00
22(日)、23(月)お休み

流(ながれ)をテーマに
墨で文字やかたちにしました。
在廊日にはお好きな文字を
団扇にお入れします。   山田麻子

在廊日 17~21、27、28

Cafe Gallery forma
〒 359-1112
所沢市泉町914-17 千賀堂1F
TEL&FAX  04-2933-6800
西武新宿線 航空公園駅南口より 徒歩5分