アベノミクス アベノミクスと盛り上がってきた年明け。
株は上るし為替は円安。コンビ社員の給料アップに インフレ 触れ降れ。
円安で景気アップ!!!!
と呪文「アベノミクス」でお祭り気分! 300万円以内のモノがよく動いた
ようですが。
えっ! あれっ! 昔(1998年頃まで)違って構造変化していて円安で儲からないようです。
今朝の新聞記事
シャープ 本社1,400人から半減
富士通 幹部300名削減、役員報酬最大5割削減
ルネサス 3,000人希望退職者募集
※40歳以上で昨年7,500人に続き、更に3,000人解雇
夏のボーナス全面カット、給与7.5%削減を一年延長
数日前の記事
日経の記事
『日本からの輸入品は少なくとも15%の値下げ余地がある』
台湾にとっては日本は最大の輸入元で、円安の進行は輸入コストの低減につながる。馬政権は消費者へのアピールの一環として、日系企業や輸入業者に対し日本製品の値下げを要請。
総裁もこれを援護射撃した形。
自動車など一部業者は値下げに応じたが、円高進行以前に輸入した高値在庫があることを理由に拒否する業者も多いが、総裁は『円安が顕在化してから5~6ヶ月が過ぎ、在庫も解消されたはず。円安を反映するのに丁度良い時期だ』と強調。
20%を超える円安がそのまま利益にならないことになりますが、そもそも輸出数量が貿易統計上、減少している実態を見れば、今日本製品は売れておらず、この弱みが日本側にあり、円安分だけ値下げして数量を確保するという必要性が出てきます。
結果どうなるかと言いますと、円安分だけ利益が増えると思っていたものがさほど増えず、反対にユニクロは100%輸入、白物家電などは輸入品が殆どであり、末端価格を引き上げることが出来なければ、その分だけ利益が減るとことになります。
円安で輸入物価が上昇する中、日本国内での販売価格も引き上げできず、輸出先での販売価格も引き上げ出来なければ、円安は最悪の結末となります。
嘘! ユニクロやニトリ安いんじゃん
といわれますが、為替予約をした分の余裕があるからで切れば厳しいでしょう。
自動車はいいじゃん? といわれていましたが
今日、自動車工業会が発表しました2月の自動車生産台数は、一年前に比べ-15.1%となり、6ヶ月連続で減少しています。
今朝の日経新聞では以下のような報道がされています。
自動車8社の生産・販売、輸出実績
国内生産 海外生産
全体 767,335台(-15.4%) 1,257,651台(-6.9%)
生産台数は国内・国外とも減少しています。
円安で海外向け輸出採算が好転するという見方が専門家から出されていますが、では輸出はどうなっている
でしょうか?
輸出 全体 -14.0%
14%も台数が減少しているのです。
円安が18%程進んでいるとして、単純計算すれば円安で儲けたのはわずか4%しかありません。
今の日本の自動車メーカは円安で儲けていない実態が明らかになっています。
では、個別の輸出を見てみたいと思います。
トヨタ - 8.4%(168,776台)
マツダ + 23.6%( 68,936台)
富士 + 7.3% ( 38,152台)
日産 - 47.9%( 33,853台)
三菱 - 10.0%( 30,877台)
スズキ - 12.2%( 14,561台)
ホンダ - 68.4%( 10,443台)
ダイハツ -64.5%( 511台)
上記を見ますと、円安で儲けている会社は、マツダと富士であり、かろうじて輸出台数の減少をカバーしているのが、トヨタ(-8.4%)、三菱(-10%)、スズキ(-12.2%)となり、壊滅的打撃を受けているのが、ホンダ(-68.4%)、ダイハツ(-64.5%)、日産(-47.9%)となります。
また、国内販売を見ておきたいと思います。
トヨタ -14.1%(142,681台)
日産 - 3.5%( 69,582台)
ホンダ -13.9%( 66,393台)
ダイハツ - 6.7%( 59,927台)
スズキ - 0.7%( 59,237台)
マツダ + 6.3%( 20,564台)
富士 -10.0%( 15,463台)
三菱 - 8.2%( 13,344台)
自動車工業会の発表では、普通乗用車の販売は-14.2%と減少し、小型自動車は-28.2%と激減しています。
軽自動車のみ+0.8%と増えています。
上記の数字を見て、どこが景気回復かと言えますが、今日発表の鉱工業生産指数を見ますと市場予想(日経報道10:33配信)の<+2.5%>から<-0.1%>低下しています。
*日経の他の報道では、『2月の鉱工業生産は前月比5.3%の増産予測』となっています。
日経の報道では、『予想を下回った』と淡々と報道していますが、本当の言い方なら『2.5%もの増加予想が一転マイナスに転落した』と大きく取り上げるべきですが、株式を買い上げる為にはネガティブな「事実」は封印するしかなく、このような言い方になったのでしょうが、経済悪化の実態は隠しようがありません。
日本経済は円安でも輸出が減少するという、異常事態に陥っており、まさに衰退に入っていると言えます。