老中の市井日記

理想を失うことなく老いの中を楽しみながら、日々発見、日々刺激、日々出会いを大切にしていきたいと思っています

はたらく人のメンタルヘルス

2012-08-31 10:06:51 | 大阪府大
一昨日の夜、大阪府立大学中之島サテライトで第18回「校友懇話会」がありました。
今回は大阪府立大学看護学系同窓会「白鳥会」から推薦された本学大学院
看護学研究科 日下部祥子先生の講演「はたらく人のメンタルヘルス」です。

大阪府内の精神科病院で5年間の臨床経験を積み、専門看護師(精神看護分野)の
資格を持っていらっしゃいます。その経験を交えた話は大いに役に立ちそうです。
(以下一部引用)

今や仕事や職業生活に関する強い不安・悩み・ストレスの中でいろいろな問題が
ありますが、一番多いのが「職場の人間関係の問題」です。一般社員、契約社員、
とりわけパートタイマー労働者が感じています。

うつ病、非定型うつ病、新型うつ病、現代型うつ病、プチうつ 
といろいろな呼び方で言われていますが、大きく分けると、次の2つです。

1.うつ病(定型うつ、従来型うつ)
・好発:中年
・元来まじめな人が多く、自分を責める傾向がある
・特に午前中は抑うつがひどくなる
・全般的に意欲が低下する

2.非定型うつ病(新型うつ、現代型うつ、プチうつ)
・好発:20~30代の若者(特に女性)、40代や50代の働き盛りの
    男性にも見られます
・従来のうつ病にない言動がある
・パニック発作や人前で何かをすることへの不安が強いといった症状を併せ持つ
 ことがある

非定型うつ病の特徴は、
①過眠と過食
②鉛様疲労感
③気分反応性(楽しいことへは気分が上がる)
④拒絶過敏症

うつ病の治療
・内服薬
・心理療法(認知行動療法、カウンセリング)
・休息
・ソーシャルサポート

うつ病の人が近くにいたら、
・そっと見守ること
・その人を気に掛けること
・気にしすぎない

メンタルヘルス維持/向上のために、次の思考のクセを違う考え方にしてみませんか?
・白黒思考
・過度の一般化
・心のフィルター
・マイナス思考
・すべき思考
・レッテル貼り
・自己関連付け
・過小評価
・過大解釈

コミュニケーションには、次の3つの方法がありますが、歩み寄ってアサーティブ
(さわやかな自己主張/表現)にしていきましょう。
・アグレッシブ(攻撃的)
・ノンアーサティブ(非主張的)
・アサーティブ(自己主張/表現的)

アサーティブになるためには、
・相手の良いところをほめる
・自分も相手もOKという考え方を持つ
・相手の話をじっくり聴く
・言語的・非言語的コミュニケーションの活用
・必要な時は「NO」と言う
・怒りへの対応を工夫する
・「Iメッセージ」で伝える
・DESC法

DESC法とは、
Describe:描写 事実を客観的に述べる
Express:表現 事実に対する自分の主観的な気持ちを述べる
Specify:提案 相手に望む行動、妥協案、解決策などを具体的に」提案する
Consequence:結果 相手の「イエス」か「ノー」の反応に対して
               対応する

メンタルヘルス対策は予防が大事です。自分も周囲も楽に生きられるように、
まずは、歩み寄りから。
ありがとうございました。


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