サザンカの宿

登場人物:ろば太(夫)、せんた君(妻、趣味「洗濯」)、感謝くん(双子娘A、癇癪持ち)、めん・たい子(双子娘B、食欲旺盛)

魔術『水を差す』

2005年11月14日 | 子育て進行形
とあるイキサツで、
5個入りバターサンドを
4箱手に入れたろば太一家。

夕食時の話題は、
バターサンド一色。

めん・たい子
「5個のが4箱だと、
 えーとえーと、、、。」

両方の手のひらを広げただけでは足りず、
ろば太にも両手を出させて、
あごで1本1本数えるめん・たい子。

めん・たい子
「18、19、20。
 ふーっ、20個だ。」

ろば太
「そうだね。
 たいちゃんは、まだ覚えなくていいけど、
 小学校に行くと、
 掛け算っていうの習うんだよ。
 そうすると、
 すぐに、
 5個が4箱だと、
 あ、20個だ、
 って分かるんだよ。
 すごいでしょ?」

めん・たい子
「ううん。
 だって、こうやって、
 指で数えればいいもん。」

ろば太
「でもね、
 たとえば、
 6個入りの卵を9パック買うときなんて、
 指で足りないでしょ?」

めん・たい子
「卵なんて買わないもん。」

ろば太
「そういう時にね、
 6かける9っていう、
 うーん、なんていうか、
 そう、『呪文』を覚えていれば、、、。
 いいかい、
 おかさんは、その『呪文』覚えてるんだよ。
 おかさん、おかさん、
 6かける9は?」

せんた君
「54」

めん・たい子
「え? すごい!」

ろば太
「ね?
 じゃあ、8かける7は?」

せんた君
「56」

めん・たい子
「おお!」

ろば太
「ね、どう?
 小学生になってから、
 ゆっくりとね、
 魔法使いみたいに
 この『呪文』を覚えていけばいいよ。
 魔法使いみたいに、
 うん、いい教え方だな、今日は。
 魔法使い、いいなあ、
 うまいなあ、我ながら。」

(店員の表示間違いで、
 300円も安く手に入れた
 普通吟醸酒をグイと飲み干す
 教育界に突如として現れた彗星、綺羅星ろば太)

感謝くん
「魔法使いってさあ、
 最後に、
 ・・・
 焼き殺されるんだよ。」