先送り日記

やりたいことも、やりたくないこともいつも明日に先送り。
そんなルーズな日記です。

2014そうじゃ吉備路マラソン

2014-02-23 23:55:40 | マラソン大会
去年の神戸マラソンについで2回目のフルマラソン。
まだまだ完走に向けて挑戦です。
不安、不安、不安。
先週のハーフで膝をいためて一週間安静にすごし、
で、大会当日。
まだ膝に違和感はあるけど、オリンピックを見ているので、
がんばれます。

スタート前、スタートライン近くから、
最後尾に向けて歩こうと思っていると、
「さいとーさん」との声が。
BMXエリートライダーのノムノムです。
「一緒に前に並びましょうよ」とのお誘い。
ノムノムは3時間おも切ろうかというベテラン。しかも若い。
僕は制限時間の6時間にびくびくしながら走る初心者。
なのですが、面白そうなので前列へ。

ノムノムとエールを交換してスタート!
最初の100メートルくらいは先頭集団ですよ僕。
自分のペースを探して探して、何とか落ち着いたのは5キロ過ぎ。
すでに体力使いましたね。
やっぱスタートでもまれると余計な力も使います。
そのおかげでタイムもいいですけど、いつまで続くやら。

コースは緩やかなのぼりくだり。
応援の太鼓もうれしいですね。
8キロくらいのところの小さな折り返しで
ノムノムが僕の後ろにいることが判明。
おお、僕、今日いけてる?ノムノムがいけてないのか?

そんな楽天的な考えも10キロを超えるとなくなりました。
そう、膝が痛い。
テレビでやっていたように、小股で重心を真下におくように
走っているのですが、なかなかうまくフォームが出来ません。
そのうち上半身も疲れが。

15キロ過ぎだと思うのですが、
備中国分寺に向かう山越えののぼりでノムノムの陽気な声が
追い越していきます。
抜かれたことよりも、愛想返事をする余裕もないのがくやしい。

膝の痛みを抱えてるので、備中国分寺を走らせたいがために
こんな登りのコースを設定するなんて、運営アホとちゃうか。
すみません、完全に逆恨みです。
運営はアホではないし、国分寺を眺めながら走る素敵なコースです。

そう、国分寺付近ではランナーと国分寺を写真に撮ろうと、
素人カメラマンの群集。シャッター音が心地いい。
ちょっとトップランナーなきもち。
付近は遊歩道も通るので道も悪いところがあるのですが
それもジョギングしている感じでぼくは好きでした。

と、国分寺を後にすると、田園を走ります。
さっきまで忘れていた膝の痛みを思い出させる単調な道。
18キロの表示のところでとうとう少し歩いてしまいました。
止まるとあるきだせないような気がしたのですぐに走り出します。

どうしても痛い。痛くて走れないって程ではないのですが、
やめてもいいって感じでもあります。
20キロの給水所。ここでも歩きます。
なるべく歩くだけで立ち止まらないで走り出すように。
でも、歩いている人がいると、心が折れそうになりますね。

ここから3、4キロごとの給水所のたびに少し歩きます。
時には屈伸もするのですが、何か持ってないと出来ないので、
フェンス、ガードレールを探してします。

膝の痛みをごまかそうと、持っている梅塩あめ。
ぜんぜん気晴らしになりません。
エイドステーションのパン。山崎の工場があるので、
いっぱいおいしそうなパンがおいてあるのですが食べる気になりません。
パンをかじりながらお話して走っている選手もいるのに。
余裕のない自分に腹が立ちます。

もう、1キロ1キロつむぐように走って、
給水所で歩いたりストレッチするのを何より楽しみに走っています。

30キロ過ぎ、もうどのへんかわかりませんが、
ランナーから「あめどうです」ってあめをもらったり、
「大丈夫!」と沿道から声をかけられたり、
ああ、みんなに見守られているんだなあって感じました。

膝が痛くて歩いてしまった時は、まだ半分も来ていなくて、
今日は2回目のフル挑戦にしてリタイヤかと思いましたが、
35キロ過ぎました。
もう、ゴールするしかないでしょ。
沿道の応援も多くなってきます。気持ちも強くなっている気がしますが
目には涙が出そうで我慢我慢です。

<そんな理由のなみだじゃないんだ>

あと3kほどのところ。
総社の目抜き通りに帰ってきました。
一段と大きくなる声援、そんななか、5から6人のブラスバンド。
「100パーセント勇気」の演奏です。

おお、なんだこれ?
涙腺がバグってしまった。
涙がほほを伝わるって程ではありません。
号泣に近いような。声も押し殺していますが、明らかにもれています。
涙も手で拭きますがどんどん出てきます。

光ゲンジや忍玉とかはまったく興味ないんですよ。
もうだめと思ってから20キロ、2時間、よく走れた思いと、
多くの声援、元気の出る言葉、ブラスバンドも
ずっと演奏してくれているんだなあ、なんていろいろ思いました。
それに
♪100%勇気もうがんばるしかないさ♪
そうだまだ勇気だけはあるんだ、なんて思って号泣です。
音楽の力ってこういうことなんですけど、なかなか説明できませんよね。
まあ、みんな知っていることですけど。

このまま号泣でゴールかと思いましたが、
3キロといってもなかなかの距離。
程よく泣き止みました。
後は沿道の声援に後押しされて、少しづつゴールに近づきます。

ゴール前、もう、今日は自分に打ち勝ったってことで
ガッツポーズなのですが、腕が上がりませんし、
腕を上げてバランスをくづすと膝が激痛です。
でも、みんなにゴールしたよ、と報告するためにも
ガッツポーズでゴール。
もう、顔が痛みに耐えるのに必死。

ゴールして、ストレッチして、落ち着いたので
まだゴールしているひとの応援。
僕が元気になったように、誰かの最後の力になれればいいと
大きな声で応援しました。

神戸と違って大きくはないですが、
自分には大きな大会になりました。
たぶん、どの大会でも、そうなんだろうなあ。
だから、また走りたくなる。
しばらくは膝の故障で我慢でしょうがきっとまた走ります。
きっと、きっと。

写真はノムノムがどこかのモニタで撮影してくれたもの。
ありがとうございます。

応援してくださった人、運営のかたがた、ボランティアの方々、
一緒に走ってくれた方々、くるみの面倒を見てくれた清水家
ありがとうございました。