マンション管理士綾さんのブログ

マンション管理士は「正義の味方・月光仮面」?

第6回管理組合交流会

2015-10-07 23:40:40 | 随想
 27年10月4日、S管理組合会議室にて、新参加組合も
含めて8組合、内2組合が欠席の状況で、
第6回マンション管理組合意見交流会が開催されました。

冒頭、前回参加者の要望から決められた管理士による講演
「基礎からわかるマンションの耐震工事の進め方」と題して
押し迫る震災対策としての耐震診断をどう考えるか?
診断の結果に以下に対応して、補強工事を実施するか否か
等々について、約45分の講演の後、質疑応答に入った。

震災の切迫感はどの程度のものか?との質問から始まった
質疑は、それぞれの管理組合役員の考え方の意見交換も
含めて、司会者が時間を気にして、別の話題にするとの
声をかけるまで、途絶えることなく質問が続いた。

富士見市での耐震診断の実績、補助制度の不足感、
他市の取り組みの現状も補助制度の内容もあまり変わらず
実績もあるといえるほどの数ではないこと。
それでも富士見市で実施したあるマンションの概要の
話には興味深々で、3.11の大地震での被害状況も
参加組合の具体的な話として出された。

あるマンションでは3・11で土台にヒビが入って
地震保険から数千万円の給付があり、その資金で耐震診断
を実施、補強工事に入っている話がある一方、目だった
被害もなく、頑丈なマンションだから大丈夫ではとの
話もでて、診断をしてもそのあとが見通しが立たないとの話も。

いずれにしても参加組合のほとんどが旧耐震による建築であり、
診断だけは、何とか工面して実施したほうが良いのではと
考えるが、財政問題がネックで補助制度の一層の拡充を求めたいとの声も。

又、プレキャスト構造は旧耐震でも大丈夫か、強いとの
話があるが、その根拠は、科学的な証明があるのかとの
質問が前回からの宿題とされていて、現在認定構造計算建築士が
私の依頼で、資料を集めてくれているところであると
一応の回答をしたが、依頼した時点での建築士の話は
「プレキャストそのものは確かに強いが、問題は接合部分
の状況を確認しないと、一番の弱点が接合部分であり、
一概にプレキャスト構造だから大丈夫とは言えない」と
の話があったことをお伝えした。

築年数から言って、給排水管の取り換え工事を進めていたり
これから進める計画中の所もあり、修繕積立金で専有部分も
一括工事を実施したところ、これから一括でやるが、専用部分の費用は
当然個人負担を、お願いしている。それでは反対者も出てむつかしい
等々の意見交換が行われた。

管理士から、本来共用部分に使うことになっている修繕積立金を
一括工事、一体工事であるからといって専有部分の給排水管取り換え
工事に支弁することについては、規約を改正するなど、慎重な
取り組みが必要であること、誰かがおかしい反対といい始めても、
きちんと説明責任が果たせるように、準備してからすすめること
をおすすめするとの話で取りまとめました。