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世界怪魚釣行記

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世界怪魚釣行記、蒙古に還る。そして散る(笑)。

2010-08-05 08:50:00 | 2010(モンゴル)
 さて、番組も放送されたことだし、封印していたモンゴル・タイメンの釣果報告をしよう!

「この8年間で歴史に残る大惨敗…」

 60cmぐらいの可愛い奴、1匹だけとか…。このサイズは自分にとっては珍しい。7シーズンで129匹。こいつが130匹目になるが、70cm以下というのは3~4匹ぐらいしか記憶に無い。このサイズが来たのは、近年あまり行ってなかったャCントで、あまりやらない攻め方をした結果だと思う。ただ、写真に写る顔はとっても嬉しそうだな。

 今年はチョロート川が壊滅的な状態だった。モンゴルに出発する直前、「今年は雪解けが遅かったが、急激に暖かくなった影響でユキシロが大量流入、大雨が重なってチョロート川は大増水。回復まであと1ヶ月はかかるだろう」という情報が入ってきていた。出発前から暗雲が立ち込めていたのだが、なんとかなるだろうと思った。
 首都ウランバートルから乗ったロシア製ジープが故障して、新たなドライバーを1日3000円で雇う。2日目の深夜にチョロート川にたどり着き、翌日、川の色と水量を一目見して、絶望した。毎年、チョロート川の増水に1度は苦しめられるが、3日ぐらいで川は回復し、タイメンを釣るチャンスは必ずくる。だが、普段の増水の水色とは違った「白濁」を見た時、これは本当に大苦戦すると予感した。
              ・・・・・
 1日だけチャンスはあった。普段の川の状況とは言えないが、水位が一晩で30cmほど落ち、夕方に一瞬だけチャンスが訪れた。5度アタリをとった。そして2回乗った。1mぐらいの奴が2回、120cmぐらいの奴が3回ルアーを襲い、それぞれ1回ずつ鰍ゥった。だがやはり普段より流れが強過ぎて、ルアーを追い切れていなかった。がっちりと針鰍ゥりすることは無く、すぐにバレた。放送で、大きくロッドをしならせていたのは120cmぐらいの奴だ。それを捕れてたらなぁと悔やむが、あれはバレる魚だった。言い訳に聞こえるのを承知で、カメラの前で「僕のミスは一つもありません。後はタイメンが上手くルアーを食ってくれるかどうかだけです!」と胸を張って答えた。まあ、傍らにいたディレクターさんは「あんたがミスしたんでしょ!」と心中苦笑したと思うが…(笑)。 

 翌日、再びそのャCントに立った途端に、回復傾向にあった川面が一変した。上流部で2日前に降った雨が到着したのだろう。瞬く間に水量が増え、流木が押し寄せ、水の色がチョコレート色になってしまった。そして逃げるようにテルヒンツァガーン湖に向かった。

 3日間、湖でのんびりしている間は雨も振らず、再びチョロート川を訪れた時には川の状況が一番良く思われたが、釣れたのは1匹のみだった。長く続いた川の氾濫で、タイメンがいつもの場所に戻るのはまだ時間がかかると思った。その夜、日本に帰ることを決めた。選りによって、撮影にこんな状況があたるとはなんてついてないのだろうと思ったが、今はそれで良かったと思う。モンゴルの自分本来の釣りは自分にだけ魅せればいいかなと…。

 ということで、今年は1匹しかタイメンを見せることが出来ないのだ。2008年の釣果写真で誤魔化そう…。

 2年前は「5投目、122cm!」とか、調子に乗っていたのだが…。

 セルタイマーで3枚だけの撮影だったので、あまり決まってないね。

 これまたセルフで撮った137cm。この写真、胴体切れずに撮りたかったなぁ。この日は遊牧民の包丁襲撃があった日なんで、疲労し過ぎててどうかしてた。

 「人のいない時に限って大物が釣れる」。今回カメラを背負いながら釣りをして強く思ったのだが、歩くスピード・釣りのテンモェ圧涛Iに遅くなるわけであり、しょうがない。やはりこいつを超えるタイメンを捕るのは「たった一人の時」に違いない。モンゴルの旅は続くのだろうか…。今、自問自答している。


牙獣ノーザンパイク 釣行

2010-07-14 11:27:00 | 2010(モンゴル)
1日目
 7月1日、チョロート川が大雨でチョコレート色の濁流と化し、逃げるようにテルヒンツァガーン湖を訪れた。約2年ぶりにノーザンパイクを狙う。
 昼過ぎに湖に到着したのだが、この日は風が強く湖面に白波が立ち、ボートで出ることができなかった。仕方なくオカッパリで珍魚釣りに専念する。パンサー3・5・7・10gを駆使してヨーロピアンパーチを狙う。藻の生えるシャローに小パーチの群を発見し、パンサー3gで続けざまにGET。

 ルアーを10gに変え、遠投してカケアガリャCントを攻めると、サイズアップ。30cm台をGETし、とりあえず魚が見れてほっとしてゲルへと帰る。

 ゲルの前に懐かしい人が待っていた。10年来の友人、遊牧民のミャグマ。酔っ払っているのか、いきなり泣き出して思いっきり抱きしめられた。「あぁ、酒臭い…」。それから宴会が始まってしまい、ウォッカを2本開けるはめに…。 

 ヘベレケになっていると、遊牧民にしては少し着飾った3人の若い娘がやって来た。その中の一人の顔を見た瞬間、「どこかで見た顔だなぁ」と遠い記憶を探る。「あぁ、ホングラーか!?」。

 9年前にまだ5歳だったあの子がこんなに大きくなったのか…。ハニカミ具合に面影が残る。ホングラーについては以下の釣行記参照のこと。
http://www.h6.dion.ne.jp/~monster/mongolia2.html
 そんなこんなで初日は懐かしい出会いもあり、パイクを釣らぬままヘベレケになり、1日が過ぎた。


2日目
 14時過ぎにボートで湖に出るが、黒い雨雲を伴い強風がやって来て、ボートの操船がままならない。一時、陸地に避難する。
 だが、岸から約40m沖合いで、カモメや鷹が多数上空を旋回し、水面の小魚を狙っていた。「何かいるっ!」と思い、ジョインテッドクロー178(ガンクラフト)を強風に乗せて遠投し、2~3m引いてきた時だった。「ゴーン」ときて、一気に沖に向けて走り出す。約5mラインを引き出されたところで止めに入る。パイクに絞めたドラグを出されることは滅多になく、「結構デカイ!」と思った。ドラグを緩め、慎重に寄せる。自己記録3位の106cm。お腹でっぷりの幸先良いパイクをGET!

ロッド「アマゾンフリップバリスタ(エバーグリーン)」
リール「コンクエスト201(シマノ)」
ハンドル「カスタムハンドルAC25VII≠r (Sオーシャンマーク)」
ライン「DEEP ONE 70lb(サンライン)」
ルアー「ジョインテッドクロー178・中平鮎(ガンクラフト)」
フック「トレブル23ロングシャンク サイズ3&1(がまかつ)」
 
 1匹釣っただけでボディに無数の傷が残る。さすが牙獣!

 雨雲が過ぎ去り再びボートに乗るが、風はまだ強い。向かい風の中、なかなか進まず、思うように効率良くャCントを攻めることができない。
 ワンドの入り口、カケアガリに藻が生い茂るャCントにジョイクロ178を通した時だった。「グンッ!」とロッドに衝撃が走る。難なく寄せると、これもまた結構イイサイズ。

 103cm。ジョイクロ178のブルーバックライムカラーにて。

 その後ボートから降り、オカッパリを開始。ワンド内の水深60cmのシャローエリアを「JOLT≠rW(GRAYZ社)」で乱れ撃ちを開始して間もなく、100cmジャストをGET! このパイク、ファイト中に3度の荒々しい跳躍を魅せてくれ、なかなか楽しませてもらいました。

 たまにはこんな持ち方もいいでしょ!

 この日は数は出なかったが、4時間ほどでメーターオーバー3本を揃え、久々のノーザンパイク釣行を満喫した。それにしても2008年からパイクはメーターを切ったことが無い。パイクのビックフィッシュパターンは完成しつつあるが、それは秘密にしておこう…。

 夜は知り合いの遊牧民が次々にゲルに襲来し、またまたウォッカのビンを開けるはめに…。1時には寝たのだが、翌日の昼過ぎまで酔っていた…。



3日目
 本日も2日酔いで目を覚ますが、空は快晴・ほとんど風も無く、まさにパイク日和だ。パイクがシャローに小魚を求め、さして来ているに違いない。「数・サイズ共に自己記録を狙っていこう!」と秘かに燃える。
 ところで、昨日湖岸を歩いている時に地面に鳥の巣を発見した。ゆで卵が猛烈に食いたくなって、大小2種類の卵を1つずつキープした。本日の昼食はゆで卵である。 

 が、小さい方の卵は羽化寸前だったようで胎児が出てきた…汗。

 一方、大きい方の卵はまだセーフ。少し野生の香りがただようが、弾力があり美味!


 昼過ぎ、一人ウェーディングを開始する。昨日、100cmを捕った「ワンド内の水深60cmのシャローエリア」をJOLT≠rWで攻めると、足元まで約3m、パイクが追尾して来てルアーを咥えた!

 小型のためサイズは計らなかったが、80cm前半といったところか。2008年からの「メーターオーバーのみ」の釣果は崩れ去ってしまったが、開始早々のGETに頬が緩む。


 ところで、本日、ロッドはいつものバリスタではなく、Newロッド!

「高フ肉体を手に入れますた はははっ
「ヘラクレス アクテオン HCSC-74X(エバーグリーン)」。
Length:7’4”  Power:X-Heavy
Lure Weight:1/2~4oz.  Line:14~30lb.(40~80lb.PE)

 ジョイクロ178を乗せて楽々と振り切れる粘り腰。PE80lbを使用できるヘビーロッドながら、「軽っ!(バリスタよりはちょっと重く感じるが)」。そして魚が乗った時のしなやかな曲がりはこのクラスのヘビーロッドとは思えません。そういえば日本で鯰釣行でテストした結果、31バイト17匹。50~60cm程度の小魚でも弾くことなく「スウゥ」と乗る(※あくまで管理人の個人的感想であり、全ての人がそう感じるとは思えませんが)。今後、バリスタより1ランク上の怪魚狙いに使ってみようと思います。

 さてさて、好調に思えた本日だったが、その後、アタリ皆無…。6時間ロッドを振り続けるがノーフィッシュに終わりました。1度だけ、岸辺の水深約50cmの激シャローで、ジョイクロ178に「ガツン」と来て、直後「ザバッ!」と水面が裂ける猛烈バイトがあったのですが、魚が自分の方に向かって来たので合わせが決まらず、5秒ほどでバレてしまいました。おそらく110cmクラスだったと思います。
 期待とは裏腹に本日は1匹で終わった…。

蒙古写真集1

2010-07-07 22:45:00 | 2010(モンゴル)
「蒙古鷲」



「山羊、大胆に調理中」
 「羊」と違って毛皮に価値はないので、バーナーで燃やすらしい…。



「武器よさらば」
 今回、久々に武器を持参した(ヒマラヤで使っていたトレッキング用ストック)。というのも、2008年に出刃包丁を振り回して襲ってきた遊牧民対策だ(といっても自衛手段である。今度、襲ってきたら、「小手」で包丁を落とそうかなと思ってね。「彼」については単行本「世界怪魚釣行記(扶桑社)モンゴル編」参照のこと)。
 しかし、その必要は無かったようだ。彼は昨年酒の飲み過ぎで死んでいた。不謹慎だが、人生で初めて「人が死んで良かった」と思ってしまった。俺ももう歳だし、争い事とかもう嫌で、日本で無事を祈っていてくれる極少数の人のために絶対に無事に帰りたかったからだ。
 不要になったストックを、2年前に出刃包丁事件から救ってくれたガンボルトにプレゼントした。事情はよく飲み込めていないようだが、嬉しそう…。

 その日、俺は複雑な気持ちで「死んだ彼」のゲルを訪ね、遺影に手をあわせた。彼の妻の前で、悲しげな表情は「つくり」であったが、死んでみたら少し惜しい男に思えてきた。

「オバちゃん、65kg」
 羊の毛皮の買い付け人が町からトラックに乗ってやって来た。知り合いの遊牧民が110頭分の毛皮を小屋から出して量りに乗せた。正確な値段は忘れてしまったが、確か5000円とかそんな値段だったような気がする。毛皮を量り終えた後、遊牧民のオバちゃんが量りに乗り体重を計測中するちょっと微笑ましい光景。


草原の国モンゴルに出撃中!

2010-07-06 08:52:00 | 2010(モンゴル)
7月6日更新
 本日、チョロート川より首都ウランバートルに2日かけて帰ってきました! 車を4台乗り継いだ今回の旅(1台目は2日目に故障し、棄てた…)、モンゴル人の悠々とした時間の使い方に疲労させられましたね。それもまた懐かしく、楽しかったんだけど、アフリカより酷いっす!(笑)。
 
 そういえば、懐かしい人に4年振りに会ってきました! この人です!

 隣の山に引っ越したようで(誰かに移動させられたようで)、探すのに苦労しましたが、

 約4km離れた山の上にャcンと独りで転がっておりました。

 ということで、「アニマァァー!」。アニマルではなくて人間だけど…。

 深く疲労し、更新している暇もないので釣果はまた後ほど。

※24日よりネット環境に無かったため、メールの返信は今夜から緊急モノから手を付けています。申し訳ありません!


6月29日更新
世界怪魚釣行記、
蒙古に還る…。




6月23日より、管理人は草原の国「モンゴル」に出撃中です!