サロメのすぎさる日々

ヤマザキのデニッシュレモンがお気に入りです

Remembering Jacqueline du Pre

2011-03-29 | チェロ

若くして、チェロ演奏家として国際的に認められ、

28歳で多発性硬化症を診断され、42歳で他界。

バレンボイムの奥さん。

 

・・ぐらいの知識しかなかったのですが、

CDを聴いて、はげしく感情的な表現に魅了されました。

あーー、すごいすごい。すごい音楽。

激情的な音楽に魂が吸い寄せられて、

ジャクリーヌの音に身を任せるうちに、

作曲家の心情に肉薄できる気がします。

 

salomeの愚鈍な感性でも、これぐら激しく表現してもらうと、よく分かります。

ジャクリーヌの感情が怖いくらいチェロに乗ってきます。

どんな感じで弾いているんだろうー

 

と思ってDVDを探していたら、ドキュメンタリーを見つけました。

 

スカートの間にチェロを挟んで、上体を大きく揺らしながら、弾きます。

チェロとダンスしているみたいに見えます。

 

曲に応じて笑ったり、力んだり、うっとりしたり、共演者とアイコンタクトをったりと表情が多彩です。

 

共演者のピアノやバイオリンで遊ぶ姿も映っています。少女のように無邪気に音楽で遊んでいます。

 

ジャクリーヌは逝ってしまったけれど、

 

春風・・・というより、春一番のような演奏に身を委ねて、、

 

 わたしらは

 

この時代を

 

また明日も

 

 

 

 


この一音

2011-03-09 | チェロ

 

チェロのレッスンは音階をした後、弓の運びとか、押さえ方とか、

いつも基礎の復習をします。

 

先生 「ひとつの音をフォルテでよく響かせましょう。」

 

  「音を開放する感じでー」

  「ふわっと言う感じでー」

  「人差し指に腕の力を乗せてー」

  「楽器を響かせてー」

  「遠くへ音を飛ばす感じでー」

  「中身のある音でー」

  「発音もきっちりとした上で人差し指でクレシェンドにー」

 

おっしゃるとおりに、

力の込め方とか、弓のスピードとか色々変えてやってみるのですが、

音が飛びません。楽器が響きません。

 

先生はバッハの無伴奏チェロ組曲の一フレーズを弾いて、

「たとえば、この最後の音をこう響かせて、次にいくのです。」

 

うむ。それそれ。 その目標とする音は、耳は、イメージは、理解しているんだけど、

技術がぜんぜん追いつきません。

 

ほんのちょっと salomeが響かせる事が出来た段階で、

先生は次の練習に行こうとなさったようですが、

もう、salomeは火だるまのようにムキになっており、時すでに遅しです。

みーーーー

みーーぃーーー

みーーーーぃぃ

みぃーーーーーーー

みーーーーーー

みぃぃーーーーーー

みーーーー””-----

みぃぃーーーーーーぃーー

 

みーーーー

みーーーーーーーー

 

 

 

 

「弓は前へあげる感じで」

って先生が言ったとたん、

♪A線の第2ポジション  みいぃーーーーーーーいいぃぃぃぃんんんん

って 響きました。

あれ?出来た? A線苦手な小指のソの音もやってみよ。

♪ そおーーーーーーーーーーおぉぉぉぉんんんんん

 

先生 「できてます!できてます!響いてるじゃないですかー」

salome 「響きましたー! salomeのチェロも響きましたー!!」

 

先生「いやー しつこくすると、大抵生徒さん嫌がるんですけど、salomeさんはさっきの音でぜんぜん満足しなくて、、、 いやー 出ましたね。響きが。よく響かせていると、楽器もさらに響く楽器になっていきますよ。」

・・・・すでに一時間が経過しておりました。

 

そんで、カノンをおさらいして、

今回のレッスンは終わりました。

 

 

まず曲ありき。音楽ありきだとは思うのですが、

プロの一音を聞くと、

音に中身があって、

空間を振るわせて、

迫力があります。

 

演奏家の一音。

 

一音から聞かせます。

 

 

 

 

 

 

 

んーーーーー

 

先は、もんのすごーーーーーく

 

長いです。