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小平だより

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マスクの選び方と付け方(2/11 追記あり)

2020年12月14日 09時30分46秒 | 重要な医療情報
マスクに関して理研の富嶽のシミュレーション結果が出ています。
従来の実験結果が裏付けられただけで特に新しい情報はありません。

最初にお伝えしたJAMAの実験結果で不織布マスクの上にストッキングを重ねたものが最高だった、という話と一緒です。
ストッキングは使いづらいですから、不織布マスクの上にウレタンマスクを重ねる、不織布マスクの隙間をちゃんと塞ぐ、不織布マスク2枚重ねは逆効果、という昨年から診察室でお話している内容に変更はありません。


以下は以前の記述です。

マスクを2枚重ねにすると効果が上がる、というCDCの報告が出ました。

普通のサージカルマスクの上に、ガーゼマスクなどを重ねる事で効果が上がる、というものです。

重要なのは、サージカルマスク二枚重ねではないことです。

当院医師が昭和病院のPCRテント外来に出務しますと、感染コントロールの専門医の基準でマスクを装着することになります。

医療用のN95の上に、ゆるくサージカルマスクを装着する仕組みです。

3層構造のN95も、鼻や顎に隙間が空くと意味がありません。

一方、下記で以前お知らせしたJAMAのマスクの装着で効果が上がるキモは、顔面密閉率の向上です。

当院としては、諸原理を勘案して、次の方法を推奨します。

1. サージカルマスクのゴム紐を結ぶ方法は顔面密着率を上げるので有効と思われます。これを最優先にして下さい。

2. その上に、ガーゼマスクやスポンジマスクを重ねて、さらに密着率を上げて下さい。

3. 肝心なのは、密着率を上げることです。隙間の空いたガーゼマスク二枚重ねは正面から通気しにくくなる分、むしろ横モレを増やして危険です。

4. 蛇腹はしっかり伸ばして顎のラインの密閉率を上げて下さい。髭がファッションとして重要なのはわかりますが、今は密閉度のために危険なのであごひげは剃って下さい。



以下は以前お知らせしていた情報です。
基本的に間違いはないので残します。



マスクの種類と装着方法によって感染防御効果には莫大な差があります。

バンダナや綿マスク、スポンジマスクは著しく効果が劣り、きちんと装着した不織布マスクの半分以下の性能です。



上記の写真のように簡単な加工で普通の不織布サージカルマスクで紐をクロスさせることでフィットを改善して2倍の性能の医療用マスク並みに出来る裏技があります。


https://www.youtube.com/watch?v=UANi8Cc71A0&feature=youtu.be


これは厳密な検証で効果が認められて正規の学術誌で承認を得た手法です。

実際にやってみますとかなり耳が痛いので、紐をクロスさせる方法あたりが現実的で十分かと思われます。

あと、テレビでタレントやアナウンサーがやってる透明なフェイスシールドは全く効果がなく無意味です。
テレビの真似は危険なのでやめましょう。