小平だより

月・火・金・土の午前9時〜11時が通常診療 午後は第三金曜のみ4時から6時です。感染症は11時以降の電話予約制です。 

ジフテリア・破傷風予防接種

2008年03月26日 18時22分49秒 | 重要な医療情報
 この春より副反応時の近隣施設の受け入れ態勢の改善に伴い、小学生以上が対象の予防接種時間帯は午後5時半までに延長できました。ただし、接種履歴の浅い乳幼児の予防接種は従来どおり、昼の予約時間帯に限らせていただいております。

 小学生のジフテリア・破傷風2種混合予防接種は3月31日と4月30日に実施します。予約制ですので受付にお問い合わせください。

 中高生の麻疹・風疹ワクチンは連日実施可能ですが、予約制ですので受付にお問い合わせください。

 接種後、副反応観察時間が必要なため、午前11時半と午後5時で閉めきらせていただきます。その後の時間帯と連休の前後は後方支援体制が確保できないため、予防接種はお断りさせていただきます。


時間制

2008年03月25日 12時24分37秒 | こぼれ話
 4月から外来加算の新基準が開始されます。この記事だと誤解が与えられますが、従来からこれはあった制度です。窓口でお薬だけ受け取って帰る方からも徴収するような事例を取り締まるのが口実ですが、実質的に医療費を削減する目的で始まっています。(ちなみに、過去データを見るに、当院では外来加算の該当者はほぼ全員、5分以上かかっていますので、料金の変化はありません)

 そもそも、医療用医薬品は薬屋さんで売っている医薬品と異なり、効果も強く、副作用などもきちんと監視しなくてはならないものです。花粉症の薬くらい診察せずに出せ、と粘る困った患者さんもおられますが、抗ヒスタミン剤の過剰使用は緑内障の引き金になりますし、ステロイド点鼻薬の噴霧が適切にできていないと、粘膜の菲薄化を引き起こします。こういう事情があって薬局では危険なため一般市販が出来なくなっています。医師としては最低でも2週間おきに観察しながら使いたいものなのです。また、生活習慣病の場合、毎月指導(説教?)を繰り返すことで、トータルの薬剤使用料や検査料は確実に減っています。(そもそも、昔の日本人はコレステロールも糖尿も無縁です 薬より指導が基本です)
 無診療でお薬を、というのは危険です。

 最近、近所に外科の先生が減ってきていることに皆さんお気づきと思います。ちょっとした怪我の縫合もお願いできるところが遠くなり、当院でも困っています。外科の処置は材料費(滅菌した安全な材料というのは皆さんがご想像される金額の10倍ほどかかります)がかさむ上に、所要時間は内科系の数倍かかり、その上、いただける金額は内科系の数分の一です。外科患者数はさほど多くなく機材維持費はかさみ、採算割れのために当院もこの部門は撤退せざるを得ませんでした。産婦人科や小児科の減少も同じような制度改訂の失敗の結果生じています。

 地域の実状をまるで理解していない厚労省が制度をいじるごとに、こうして地域医療にどんどん歪みが生じています。外来加算も小規模医療施設の運用資金として重要なものですので、これが大幅にカットされると、特に小児科と耳鼻科外来の減少が起きるでしょう。この地区は産婦人科や耳鼻科は不採算地区で最寄り駅前にすら開業がないのは皆さんお気づきと思います。当院が小児科から撤退すると、この地区に大穴があくので、これは回避するように努力します。(やってて楽しいのでやめることはないと思いますが)

中高生の麻疹風疹予防接種

2008年03月17日 18時54分34秒 | 重要な医療情報
 今年も神奈川県を起点に全国で麻疹の大流行が生じそうです。先日、近隣で麻疹の偶発的な発生がありましたが、95%以上の接種率の小学校では二次波及が全くなく、接種率がそれ以下の中学校では流行が蔓延しました。大学入学時に接種歴や抗体価の提出を求めるところも増加しており、いずれは普通の先進国なみに、入学時未接種者は入校を拒否するところまで進むと予想されます。

 小平市では平成20年4月からの5年間、市内在住の中学1年生 高校3年生を対象に麻疹・風疹の公費による無料予防接種を開始します。

 麻疹や風疹の抗体価は接種後、徐々に低下し、重大の相当数が不十分な免疫しかもっていません。また、接種した際に5%ほど免疫がつかない者がいることもわかっており、今回の接種は重要な意味があります。

 当院では幼児の予防接種については、初回接種が多くアナフィラキシーの確率が高いため救急病院の体制が整っている平日の4時半までと限定していますが、中高生の場合は再接種であり、過敏な反応を示す年齢を過ぎており、麻疹・風疹の罹患による死亡率の方が桁外れに高いため、この接種に限っては土曜の9時~11時と平日夕方5時半までの接種も実施します。アナフィラキシーの観察時間の関係で、それ以降の時間帯は実施しません。

 また、中高生の予防接種については、接種用紙に保護者の承諾サインがしっかりと記載されていれば、お子さんだけでのご来院でも接種は可能になっています。来院時に抜け落ちていると実施不能ですのでご注意ください。


風が吹くと

2008年03月10日 16時05分52秒 | 重要な医療情報
 杉の花粉を直接粘膜に付着させてもあまり反応は起きません。しかし、水分が加わると花粉が弾けて、中からアレルゲン(花粉症を起こす物質)がでてきます。これが粘膜に付着すると激しい花粉症症状がでます。

 このところ飛散して地面に落ちた杉花粉は、乾燥のおかげで反応はしていません。しかし、今日の雨ですべて弾けて微細なアレルゲンになりました。紫外線などで分解するまでの間に、風が吹くともうもうとアレルゲンが舞い上がり、激しい症状を起こします。

 明日からは、さすがに鼻と口を覆うマスク、ゴーグルなどを使った方がいいと思います。これから4週がピークになってゆくと予想しています。

設計の悪いメーカー

2008年03月06日 19時21分57秒 | 重要な医療情報
 国民生活センターの検証により、乳幼児が指を挟まれたり切断したりする可能性のある設計ミスのあるベビーカーが多数あることがわかりました。

 以前、チャイルドシートの時にもかいたのですが、やたらと高価で複雑なメカを好む特定メーカーの成績が悪いようです。店頭では豪華なビデオやディスプレイで熱心に売り込んでいますが、ヨーロッパではチャイルドシートは数千円のシンプルなものが多く、クラッシュテストなどの成績も良好です。子育てはお金がかかる、と言われていますが、こうしたムダな出費をあおる会社のCMがそれを助長している面もあると思います。