小平だより

月・火・金・土の午前9時〜11時が通常診療 午後は第三金曜のみ4時から6時です。感染症は11時以降の電話予約制です。 

新型コロナ予防接種1ヶ月目

2021年10月30日 16時19分33秒 | こぼれ話
第5波以前は、人手が増えて2週間で再上昇傾向を示し、一月で次の大波が始まっていたのですが、今回は良好に抑制されている模様です。

ワクチンの効果もありますが、皆さんの対策が手慣れてきて実効性があるのはとても大きいと思います。

医療関係者としては感謝しかありません。本当にありがとうございます。

常時受診されておられる方々の毎月の診療が今日でほぼ一巡しましたが、当初の目標としていた「誰も死なせずに済んだ」のが最大の成果でした。

感染症外来で発熱者は全員PCRを実施していますが、ここ3週ほど1名も陽性者がいません。

当地では皆さんのご努力でコロナウイルスの排除に成功した模様です。

コロナ禍で多大な経済的ダメージを受けた方々の生活再建が次のテーマでしょう。

こちらに関しましては、お店や会社の衛生対策などご質問がありましたら受診時にお気楽にお尋ね下さい。

これまでもやっておりましたが、引き続き当方の知識で何とかなる部分は無償でアドバイスさせて頂きます。

頑張って街を元に戻しましょう。

コロナの減少と今後の展望

2021年10月21日 08時25分27秒 | こぼれ話
皆さんのマスク手洗い効果と、各地でワクチン接種率が5割を越え始めたため、目に見えてコロナの感染者数は減ってきています。

重症者や死亡者数はワンテンポ遅れて下がるのですが、これもはっきりと頭打ち傾向なのでいずれ落ち着くでしょう。

小平、特に当院の界隈では10月の初旬〜中旬にかけてはかなり良い状態になると思われます。

「一旦は」ですが。

ワクチンの効果の自然減衰と、何よりも2週に一度は出現する型変異のため、年末にかけてまた再上昇する可能性はあると思います。

ワクチンの効果の自然減衰に対しては3回目の接種で止められることは分かっています。

また、型変異は、変異株の母地である小児と途上国での流行を阻止すれば確率を大幅に下げられることは分かっています。

イスラエルの教訓から、ファイザーの供給するワクチンの5〜11歳の小児適応申請が各国に出されています。

3回目接種は、政治的な話は除外して純医学的に考えると、初回の接種終了から6ヶ月ですので11月から7月にかけてが妥当でしょう。

小児の接種も同時に実施すると相乗効果が出ると思われます。

当院は9月24日で第一期の地域接種はほぼ完了したため撤収しますが、第二期が必要になればまたやります。

ただし、ワクチンの途上国への配分問題や、日本へのサプライの問題、役所の体制整備など、医者には解決できないバリアが多々あるため、いつ?どうやって?を尋ねられても現時点ではお答えしかねます。

本気でやれば1日600人までは体制拡張して対応できますが、大規模運用は場所や人などの事前の準備が必要です。

デッドラインは10月下旬でしょうか。

全ては市役所の方針次第と申し上げておきます。

追記です)

注射によるIgG免疫の獲得で3回目ブースト接種を実施した場合、B型肝炎などのように終生免疫が得られるのか?それともインフルエンザのように定期接種になっていくのか?はまだ現在研究が進行中です。

おそらく決定打になるのはIgA免疫を誘導する安全な経鼻ワクチンの開発なのでしょうけど、こちらはまだ開発中です。(見通しは立っていますが)

とりあえず、当面の対応としては3回目接種は必須と思われます。



10月下旬 さらに追記です)

60歳未満への接種に対してFDAの専門家18名中16名という圧倒的多数で反対となりました。

予防効果の微細な改善と、僅かな心筋炎の確率を比較した上での判定です。

65歳以上のみに実施、という事になりそうです。

大規模接種会場を開くのに必要なのは、人員・安全な広さの会場と駐車場などの場所・既存医療体制への犠牲です。

前回も各種労働法規を遵守し、十分な安全性を確保した上で実施しています。

今回は冬期のため、建物のドアをあけっぱなしにしたり、通風良好なテントを活用したりはできません。

相当な広さの会場の賃貸費がかかります。

また、前回、クルマの利用者に非常にマナーの悪い人が多かったため、警備などの対策費も必要となります。

いずれも結構な規模の初期投資となります。夏の実施でも最終支払は2月、というのが役所というものです。

当院には集団接種会場のような手厚い役所の保護はありませんので全て自腹となります。

今月の末に方針を決定しますが、今の状況ではかかりつけ以外の受け入れは出来ないかもしれません。

マイナ保健対応に関する日経新聞のデマ

2021年10月02日 20時25分58秒 | こぼれ話
日本経済新聞ですが、呆れ果てるほどいい加減な記事なので間違いを指摘しておきます。

数多くの医療機関、当院でも3月にマイナ保健対応をNTTさんに申し込んでいます。

既に顔認証付きカードリーダーも届いておりますが受付で埃を被っています。

NTTさんの方で、今だに開始のための機材調達や工事ができる状態ではない、とのことで止まっています。

世界的な半導体不足のため必要な端末の供給がなく、他の電子化事業でNTTさんが手一杯、というのもあるようです。

最大手のNTTさんでもこの有様です。

現時点では事業化不能とのことで各ベンダーさんも事業を様子見している段階です。

また、先行で自力で作動させた施設でも、数多くのバグと仕様変更で四苦八苦しています。

とても使い物にならないため、各施設とも足踏みしています。

この記事は現場を取材した痕跡が全く認められません。

日経は記者の質の低下を真剣に反省するべきです。