コツコツ一直線

好きな作品をアニメ・ジャイキリ・牙狼<GARO>中心に感想レビューしています。

GIANT KILLING(ジャイアントキリング)#240 モーニング14号 感想

2012-03-05 23:59:17 | GIANT KILLING (原作感想)

 今週のジャイキリ、羽田編4話目。達海がETUを去った後の話に入ったことで終わりも近づいて来ました。羽田はどんな思いでスカルズを発展させていったんでしょうか…?


 達海が抜けてからやらっぱなしのETU。チーム力は大幅にダウン、なかなか勝つことができないでいました。
 そんな中でのETU対市原戦。市原に先制された後もピッチ中央を駆けまわり、相手にプレッシャーをかけたりと、チームの士気を下げないように必死にプレーを続ける村越。羽田も村越のプレーに注目し始めます。


『なんとか流れを変えようとしてんだな…
 16番村越』


 村越に希望を感じる羽田達。達海がETUからいなくなった後、ETUを支えてきたのは村越でした。
 そして他のサポーター、スカルズの前身の集まりであるドクロ団の面々も張り切って応援を再開!そしてその最中、また無口な男が羽田に鋭い指摘を…!

「ってやってる俺達を見て
 お前は応援なんて自己満足なんだって思ってる
 違うか?」

 前回サポーター達を馬鹿にしていた羽田…図星でした。これにはかなり動揺したようです。
 それから達海がETUを抜けてからのスタンドの変化について振り返る無口な男。達海がいた時は温かな場所でしたが、達海が抜け、コールリーダー(ゴロー)もいなくなり、ETUが勝てなくなってからスタンドの空気は一変。スタンドは荒れていました。それに翻弄されるサポーター達。ですが無口な男は何よりも選手の心配をしていました…


「たまんねえのは
 選手の方だってのによ」


 達海が抜けてからもETUの応援を続けてきたドクロ団。残された選手の頑張りをずっと見守って来ました。そして達海がいた頃より良いチームになるかもしれないと、あることを決意。


「だから俺達は決めた
 俺達ドクロ団は決して選手を否定しない
 選手の背中を押すための応援をする」


 目立たくてもチームのためのプレーをしている選手には拍手を、動きの悪い選手にはブーイングではなく頑張れ。とても良い応援だと思います。今、その温かな気持ちがスカルズにあるかと言われると迷いますが、この頃のドクロ団とその後のスカルズ、雰囲気は変わったものの、その考えは変わらず残っていました。そういえば達海の采配(メンバー発表など)に対しては批判はしていたものの、これまで選手自体に関してはあまり否定はしていなかったような気がします。
 そう応援することに関して自己満足なのかもしれないと思いつつも、ドクロ団の面々はそう応援すると決意を固めます――


「けどな
 応援されて嬉しくない人間なんて
 いないだろ」


 この一言が今回一番なんか気になりました。確かに応援されて嫌な気分になることは振りでない限りないかもしれません。
 その言葉にはっとする羽田、照れるドクロ団の面々。生活で苦境に立たされている面々にとって応援するということは大きな意味を持っていました。


「意味を持ちたかったんだよね
 自分の生活に…」


 頑張っている選手の姿に励まされ、応援を続けるドクロ団の面々。そしてその思想を知った羽田はドクロ団の面々を見直します。
 そうしてドクロ団の面々が応援する理由を聞き、羽田が思い出したのは、羽田過去編1話目のカベセンの言葉。


『応援されてたじゃねえかよ
 俺は』


 その言葉を思い出した羽田は既に自分が応援されていたことに気づきます――

『カベセンの言葉を何度も思い返しては……
 その都度背中を押されてきたんじゃねえのか……?』

 あの言葉なしに今の状況を乗り越えられることはできなかったと気づく羽田。カベセンが問題を起こしたとしても、あの言葉は羽田にとって本物でした。そう振り返る羽田。それと並行するようにETUの選手が頑張っているのがまた…!羽田の中で何かが繋がって来ました――


『応援が人の力になることを
 俺は誰より知ってたんじゃねえのかよ…!』


 そして試合のほうではETUの選手がゴール近くにボールを…!そしてゴール近くでは村越が待ち構えていました――。堪らず叫ぶ羽田!


「決めろぉ――っ!!」


 ヘディングでボールをゴールに押しこもうとする村越――。スローモーションでその様子が描かれていました。この瞬間はなんか久しぶりにジャイキリを読んでいるという気分になりました!コマ運びがまたお見事でした。
 見事ヘディングシュートを決めた村越!!スタジアム中が盛り上がります…!村越のガッツポーズが良い感じ。ドクロ団の面々も大興奮!
 羽田はその光景を見て、しばらく呆然…。そして羽田もある決意を固めます――


『俺は必ずあんたに礼を言いにいくよ
 それまで…
 俺は負けずにやっていくよ
 カベセン……』


 その後ドクロ団の面々と喜びを分かち合う羽田。なんだか若々しくて良い感じ。そして羽田も嬉しそうにガッツポーズを!ここから羽田のサポーター人生がはじまろうとしていました――

 

 そしてここから時が流れ、ETU2部降格した時に。羽田の髪型が今現在のものへと近づき、ドクロ団の面々も歳を重ねていました。
 あれから羽田は元優等生・生徒会長のスキルを生かし、ドクロ団全体のリーダーになっていました。他のドクロ団の面々は支えるタイプ系であまりリーダータイプでなかったので、上手くはまったのかもしれません。

 ETU2部に降格して最初の試合の時、ETUサポーター達に語りかける羽田。2部落ちしたことで主力選手も退団した、それは能なしのフロントのせいだと今と同じようにフロントを責める羽田。本当に不破は疫病神…。
 ですが選手を応援するという気持ちには変わりはなく。


「でも選手は信じようぜ」
 

 村越をはじめとする苦境の中でも頑張り続ける選手達。だからこそ羽田達は選手を応援し続けると決意。
 そんな今回最後はスカルズ結成、そして旗を掲げるシーンでおしまい。


「サポーターグループが乱立してる時代は終わりだ
 これから俺達はこのひとつの旗の下に集い…
 
 ユナイテッドスカルズとして
 ETUの勝利のために声を張り上げる!」


 以後、スカルズはこれからETUの最大規模のサポーター集団になっていくことに。選手達のために応援するという羽田の言葉の意味がこうして明らかにされました。

 
 と、青春ドラマ的な展開をみせている羽田過去編も終わりが近づいて来ました。正直このままで終わったら、過去と今の羽田があまり結びつかなくて微妙な気がします…。最初は穏健派サポーターっぽかったのに、なぜああなった…。達海・笠野さんをあそこまで憎んでいる理由にしてもこのままだと弱い気が。達海が抜ける時の様子を見ていたのなら納得できたんですが…。
 あと選手のために応援しているという羽田達ですが、羽田達のアンチ達海的な考えが今、返って村越や選手の迷惑になっているというのはどうなんでしょう…。スカルズとフロントの確執問題がどう落ち着くのかも気になります。
 このまま終わると色々消化不良な気がするので、もう少し何かあれないいなと思います。とりあえず今現在の羽田の職業だけは明らかにして欲しい…!

 あと単行本23巻が4/23に発売予定だそうです。今年も3ヶ月おきに発売されていくんでしょうか
。次号は表紙もジャイキリです!

 ではまた次回に!