今期期待の作品の中の1本だったクラナド。第1話はどれをとっても期待を裏切らない出来栄えだったなと思いました。今期開始アニメの中で一番30分が早く感じました。
始まりは学校に登校中の主人公の岡崎朋也のモノノーグから。ここではまだキャラに色はついていない単色な世界。桜舞い散る坂道を歩く朋也は何やら変わりばえのない毎日にうんざりしていました。
『この街は嫌いだ。忘れたい思い出が染み付いた場所だから。
毎日学校に通い、友達とだべり、帰りたくない家に帰る。
こうしていていつか何か変わるんだろうか。
変わる日が来るんだろうか』
とまあ朋也の第一印象は「ひねくれもの」という感じが。最近の主人公にも多いですが無気力タイプですね。朋也に関しては声が中村さん+おお振りの阿部に何だか近そうな性格ということで、今回は終始私の頭の中では「阿部~」の一言。
まあそれはおいておいて、そんな風に登校している中、朋也はある一人の少女を見かけます。その少女は古河渚。渚はひとり、あるモノに向かって話しています。
「あ、アンパン。この学校は好きですか?
私はとってもとっても好きです」
・・・とアンパンに話しかけます。アンパンに話しかけるとはすごいですね。これに朋也も面食らったようですが、割と冷静に「心の中の誰かに語りかけているのだろう」と分析して落ち着いています。それから朋也は「この場所が好きでいられますか」と悩む渚果敢にもに声をかけます。
「見つければいいだろう?
次の楽しいこととか、嬉しいこととかを見つければいいだけだろ。
ほら、行こうぜ」
この朋也の声に驚く渚。この瞬間、鮮やかな色が広がっていき、2人を始め背景にも色がついていきます。ここの演出は見事でした。朋也が声をかけたことに対してもちょっと驚きですが、それ以上に言ったことが意外に前向きで驚きました~。ここの朋也はカッコ良。
渚は戸惑いながらも朋也の横に並んで着いていきます。そうして2人は一緒に坂道を登っていきます。朋也はそう声をかけたあと、また独白。
『俺達は上り始める。長い長い坂道を』
このあとにOPへ。OPの「メグメル」良い歌ですね…。ここだけでもう泣きそうになってしまいます。あと見ているとなんだかワクワクしてくる良いOPだと思いました。風景も高クオリティでほれぼれしてしまいます。
それから前半パートに。まずは寮でのシーン。始めは朋也の悪友である陽平が寮でラクビー部にちょっかいをかけてボコられているところから。見ていて何だか面白かったですが、ここは何だか別世界って感じがしましたね・・・。不意にフルメタを思い出してしまいました。ラクビーの回はすごかった…。陽平はいつもこういう風に無意味にちょっかいを出してやられるというキャラみたいですが、一体この行動にどんな意味があるのか気になります。
とりあえずこの場は寮母のみさえによって収められ、陽平は助かります。その後は陽平の部屋に2人でくつろぐことになるのですが、ここゲームと背景がまったく同じで驚きました…。でもまたラグビー部をそそのかそうとするとか、朋也も性格が悪いですねー。陽平の「ひぃぃ――」が耳に残ります。でも二人の会話が面白すぎです。でも友人といても朋也は、
『こうして今日も変わり映えのない毎日が終わっていく。
目標があるわけでもなく、情熱を傾ける何かがあるわけでもない。
のっぺらぼうの一日だ』
と相変わらず冷めている様子。この次には幻想世界の描写が。ゲームを知らない私にはまだ何がなにやらさっぱりです…。朋也と関係があるんでしょうか。とりあえずセリフだけ抜き出し。
『ここは終わってしまった世界。何も生まれず何も死なない…。
過ぎ行く時間すら存在しない。
もし僕が産まれる場所を探してるなら、
この世界を選んではいけないと思った。
こんな世界に人がいた。僕が見えてるのだろうか?
僕はこの世界に生まれてはいない。
終わった世界でひとりぼっちで生きる少女。
空虚な、制止した世界で生きる少女。
僕はどうしてか彼女のことが気になった――』
それから学校に。校内では不良というレッテルを貼られているようですが、遅刻ぐらいであればまだ普通のような気がします。その他のことに関しても、通う学校が進学校だから目立ってしまう気が。
朋也は自分の窓際の席でぼうっとしていました。そんな中、クラス委員長の藤林椋が朋也の前にやってきて、近頃遅刻が多い朋也に注意します。でも椋は気が弱くあまり強く注意できません。朋也も朋也で「明日の気分次第」と軽くあしらいます。
明日の気分という言葉を聞いた椋は占いが趣味だからと、とりあえず朋也を占うことに。でもカードを切るのに失敗し、カードが床に落ちてしまいます。でもカードが何枚か裏返っているので占いは成立。しかし運勢はよくないようで。しかも「岡崎君、明日また遅刻です」とまた遅刻を占うもの。遅刻を注意しにきたのにこれはいかに。これには朋也も怒ってしまいます。ここの2人のやりとり、
「喧嘩売ってる気か!?」
「カードに出てますから…。こういう占いなんだと思います」
が何だか好きです。このお怒りっぷり、朋也が阿部に思えてしまう…。それから椋は詳しい結果を朋也に教えます。占いがやたらに詳しすぎて笑ってしまいました。これはあたりそう。
「学校に行く途中、優しい女性とロマンチックな出会いをして、
時の経つのを忘れて、それで遅刻してしまいます」
「いやに具体性抜群だな」
「乙女のインスピレーションです」
一時怒るシーンもありましたが、最終的には落ち着いた会話になりました。ですがそこで終らないのがこの作品。2人が話す中、椋の姉、杏が乱入してきて、朋也に本を投げてきます。横の生徒が谷口に見えてしまいました。
「あたしの妹、いじめるとはいい度胸じゃない!このスカタンが!!」
・・・これは朋也かわいそう。椋の姉である杏は妹と違い、気が強く活発な少女のようです。なんかこの2人の姉妹らき☆すたの柊姉妹を思い出します。その後2人の弁解でひとまず杏は落ち着きます。杏は朋也が椋に占ってもらったことを聞き、朋也にこう言います。
「別に。まぁ、頑張んなさいよ。あはは~」
これは・・・占いが本当に当たるのかも。
その後お昼の時間に。朋也はひとりご飯を食べる場所を探して校庭を歩いていました。途中幽霊話を聞きますが、朋也はあんまり気にしません。その最中、中庭であんぱんを一人で食べている渚とまた会います。朋也は渚の隣に座りご飯を食べ、渚の話を聞きます。割と積極的。渚は自分が病気で留年していると朋也に話し、その頃話す人・知っている人もも卒業、仲が良かった先生も異動してしまったと寂しそうに話します。
「本当は演劇部に入りたかったんですけど、
私、身体が弱いから、ちゃんと活動できそうにないし・・・」
と言う渚に朋也は、
「できる範囲で参加すればいいんだ。
放課後、演劇部に行ってみたらどうだ」
と普段の思考よりかなり前向きな言葉で渚を元気づけます。なんで渚と話していると朋也は渚の前だとこんなにポジティブなのか気になります。それから渚の方を見ている女生徒を見つけて朋也はまた
「見ろよ、こっちを見てる。しょぼくれた顔してたら友達できないぞ。
笑って手を振ってみろよ。ほら、にっこり笑顔だ」
と渚に前向きな助言をします。その言葉に渚も心を動かされ手を振りますが、手を振るのが遅かったのか気づかれませんでした。いつか振り向いてくれるといいですね。
と、そんな中、校内にバイクを乗り回す、時代錯誤のヤンキーが校庭に入ってきます。怯える生徒たち。しかしそんな状況の中、ひとりの少女がそのヤンキー達の前に出ます。「黙ってみてらんないからな」と加勢しようとする朋也でしたが、周りの女生徒の
「智代さんなら心配ないですよ」
知らないんですか?この春から2年に転校してきた坂上智代さんですよ~」
「すっごく強いんです。下手に出て行くとかえってジャマになりますよ」
という言葉を聞き、とりあえず渚と陽平とで状況を見守ることにします。朋也が陽平によっかかっているのか面白いです。一方坂上智代はヤンキーを目の前にしても強気。
「無用な騒ぎは起こしたくない。怪我をしないうちに消えろ。
おとなしく帰れば見逃してやる。自分から痛い思いをすることもないからな」
と勇ましい言葉を口にします。声繋がりでイサコさま~と呼びたいです。それから智代は向かってきたヤンキーを華麗なケリで撃退。とにかく智代、強すぎ・・・。この様子を朋也達は呆然と見ていました。見物人視点が良い感じ。渚は智代を慕う女生徒達を見て落ち込みますが、朋也にまた励まされます。その後2人はお互い自己紹介をして別れます。
でも、これでまだ事態は終わらず。智代がヤンキー達を撃退するところを見ていた陽平は何を思ったのか、その後朋也を誘い智代のところに行ってヤンキーとのやり取りはヤラセと、智代にちょっかいを出しにいってしまいます。朋也も仕方なく陽平についてはいきますが、、無茶苦茶な陽平の行動に飽きれ+後ずさり。案の定陽平は
「喜べ。同じ学校の生徒には手を出すまいと思っていたのだが、
お前だけは特別に相手をしてやろう」
と言われ、次の瞬間には叩きのめされノックアウト。・・・これは確実に陽平が悪いですね。このやり取りの最中成り行きを見ていた智也はふと
「その時、俺は思い出していた。
かつてこの街にはとんでもなく強く、そして美しい少女がいて、
一般人に迷惑をかけたがる頭の悪い連中を、やっつけて回っていた
という噂がある」
という噂を思い出していました。早く思い出したほうが良かったですね・・・。智代は「もう来ないでくれ」と言い残しその場を後にします。
その日の夕方。朋也は渚のことが気になり、演劇部の部室へと向かいます。渚もちょうど入るところ。ですがその部室は誰もいない物置となっており、部員不足で今年活動休止となっていました。ショックを受けていそうな渚を見て朋也は渚の頭にポンと手を置きます。ここのシーン良~。夕焼け空も良いですね。2人で芝生に寝ているところを椋が見ていました。今後の複線…?
落ち込む渚に朋也はまたも前向きな言葉を渚にかけます。
「でも休止ってことは条件が合えばもう一度活動できるってことだ。
もうひと頑張りしてみたらどうだ?俺も手伝うからさ」
この言葉に渚も疑問を感じたのか
「あの、岡崎さんどうしてこんなに親切にしてくれるんですか?
会ったばかりの私に」
ともっともな質問をします。これは本当に気になっていました。その質問に朋也は
「どうしてって…どうしてだろうな」
と曖昧な返事をするだけ。確かな理由はないようですが、この言葉に渚は微笑みます。そのシーンの後朋也が街を歩くシーンに。特に目的もなく街をただ歩きます。でも歩いている中で帰り際渚がいった言葉、
「私の家、この先の公園の向かいのパン屋なんです。
よかったらそのうちいらして下さい」
「気が向いたらな」
を思い出し、渚の家のパン屋に行きます。「ちーす」が阿部に(以下略)これが果たしてこのやり取りから何日後なのか気になります。その日だとおかしいような…。
パンを見ていると渚の母、早苗が声をかけてきて、新商品のパンを進めてきます。この母、年とかどうなっているのでしょう…。永遠の17歳?余りものだからということで食べてみる朋也。しかしそのパンの中に入っていたのはせんべい。バリッといきます。…パンにせんべいは激しく合わないと思います…。朋也もこのパンを前に「失敗作だ」と言い、
「味もそうだが食いにくすぎる。これじゃあ売れ残って当然だ」
と正直に言ってしまいます。これに早苗はこれに大ショック!泣き出して店から出て行ってしまいます。でも朋也は
「この母にして、この子ありか。せめて父親だけはまともであってほしい」
とのんき。ですがこれが悪夢の始まり。この行為に怒る存在が現れます。それは渚の父秋生。「おい」と朋也にケリを入れ、バット片手にし、炎をバックに
「言っちゃいけねぇことを言ってくれたな。
つべこべ言わずにうまいうまいって食ってりゃいいんだよ。
それが義理だろ、人情だろ!
真実ってのは過酷なもんなんだ。
それをそのまま突きつけちゃかわいそうだろ!
ここら一帯の住民は、あいつのパンをううまいと言って食う!
これは暗黙の了解だ!法律だ!
だからお前も守れよ。じゃねえとシバくぞ、オラ!!」
となんだか無茶苦茶なことを言ってきます。でもカッコ良いかも。そんな感じで朋也にバットで脅していましたが、制服を見て渚同じ高校だと気づき止めます。
それから秋生と戻ってきた早苗は暖かく朋也を家に入れます。さっきのことはなかったことに。そして恒例の「彼氏」発言に秋生は「俺の娘は渡さん!」的発言でまたまた怒ります。やっぱりこの人怒りそう。
そこに渚がやってきて、家族の空気が生まれます。なんか和やか~。この家族好きかも。でも朋也は「なんかこの家族には関わるべきじゃないんだろうな」といこごちが悪そうにしています。しかし秋生はそんな朋也を気にせず会話を続けます。名前の会話がすごいことに~。エターナル→エタノールの変わり具合が特に面白いです。そんな感じに家族団欒の中で夕飯までご馳走になったあと、朋也は家に帰っていきます。
家から自分の家に帰ってきた朋也。ですが父親は酒に酔って寝ていました。これは朋也もひねくれるかも・・・。朋也はそれでも
「親父、寝るんなら横になった方がいい。…なぁ、父さん」
と声をかけますが、
「これは、これは。また朋也君に迷惑をかけてしまった」
という、どこか他人行儀な父の言葉に苛立ちを感じて、外に出て行ってしまいます。幼い頃朋也の母が交通事故で亡くなったことが原因となり、それがショックで父はお酒と賭け事に溺れるようになってしまったみたいです。いつか仲直りする日が来るのか気になります。
外に出た朋也。智也は夜の町で一人芝居をする渚を見かけます。そして渚は
「もしよろしければ、あなたをお連れしましょうか?
この街の願いの叶う場所に」
と意味深なセリフを言います。ここでEDへ。EDの「だんご大家族」には脱力しました。何だかだんご三兄弟を思い出してしまいます・・・。みんなの歌を思い出す~。しかも武本さんまで参加しているという何気にこってます。脱力なEDでしたが、本編で音がBGMにもなっていますし、きっとだんご大家族は物語で重要なマスコットになる――そんな予感がします。
次回は「最初の一歩」更なる女の子キャラが登場してきそうですね。占いの結果はいかに。
第1話を見た後、ちょっとプレイ動画を見てみたのですが・・・やばいです、プレイしたら間違いなくハマってしまいそうです。特にテキストが心にジーンときます。でもプレイ時間が軽く100時間とかいきそうで迂闊に手を出す事が出来ない~。プレイ時間に関してはFateでこりました・・・。とりあえずこのゲーム、まず調べてきて驚いたのはこのゲームにBLなルートがあることでした。ギャルゲーではまずありえない~。このルート、朋也がヤバいです…。
これからも感想は出来るだけ書いていきたいと思いますが、何にしろ自分クラナドは未プレイ(というかKeyの作品)なので「なーに、検討違いなこと書いてんだよ!」とかいうところがあるかもしれません。その辺はお許しください。クラナドは感想を書くか迷いましたが、1話の出来栄えがあまりにもよかったのでついつい・・・。とりあえずおお振りの感想よりは肩の力を抜いて、気力が続く限り書いていきたいと考えています。個人的には芳野の出番があるか気になります。
では第2話もとても楽しみに見ていきたいと思います!
原作未プレイの方のクラナド感想を見て回っていてたどり着きました
せっかくなので足跡を残させていただきます
うーん、やっぱり詰め込みすぎ・急ぎすぎですよね
正直、伏線だらけでワケ分からなくなってます
>脱力なEDでしたが、本編で音がBGMにもなっていますし
あ、これは逆です
渚のテーマにだんご大家族の歌詞を乗せてます
原作プレイ者としては
あのエンディングには涙が出そうになります
「an CLANN As Dango」なのです、はい
>芳野の出番
Konon全巻購入特典のプロモ映像には入ってましたので
出番はあると思います
というか、彼が出てこないと後半が成り立たないでしょう
それでは、乱文にて失礼しました
やっぱりプレイ済みの方から見ると展開は早いんでしょうか。確かにキャラがまだきちんと把握しきれないかもしれません。でもその分見ていて飽きない1話という感じがしました。
だんご大家族についてのご指摘ありがとうございました。本編の渚のテーマに歌詞をつけているんですね。これは失礼しました。このメロディ、聞いているだけで何だか切なくなります…。
芳野、よく見てみたらOPに後姿が出ていましたね…。でもこれで安心しました。後半に期待を寄せたいと思います!アフターの方もしっかりやってくれることを祈りたいです。
では、ここまでお付き合い下さりありがとうございました~。