坂本龍、日本の整体

Perfume、社会科学(政治経済)、自然科学などなど、思うところを

【音社】音楽のチカラ、日本のチカラ

2011-03-14 10:39:52 | 日記
 サルトルは
「飢えた子供の前に、文学は何が出来るか。」
と問いました。ならば今、問いたいと思います。
「飢えた子供の前に、音楽は何が出来るか。」
と。

 渋谷陽一はサルトルのこの主題に対して、、
「自殺を考えている人間の前で、山盛りの饅頭は可能か。」
と問い直しました。
「自殺を考えている人間の前に、饅頭は無効、文学は有効。」
であると。

 しかし、最後の最後の瞬間において、文学も、そして音楽
もまた、無効なのだと思います。「パンとサーカス」で言えば、
音楽はサーカスに過ぎないのであり、パンを超越したと慢心
してはならないのです。

 「相撲が終わる時、この国も終わる」
これは白鵬の有名な言葉です。しかし相撲もまたサーカスに
過ぎません。ならば、これもまた慢心なのでしょうか。しかし
私はこの言葉の中に、何か腑に落ちるものを感じました。

 2008年、Perfumeと出合った時、
「Perfumeは、日本を救う!」
「Perfumeは、世界を救う!」
「Perfumeは、近代を超克する!」
と思ったものです。あの思い、その奥にあったものは何だったの
でしょう。
「Perfumeが終われば、日本は終わる。」
とは(直接的には)思いません。しかし、
「J・POPが終われば、日本は終わる。」
くらいには思っています。だからこそ白鵬の言葉が響いた。

 阿久悠は晩年、流行歌の消失を憂いていました。流行歌の消失、
それは、大衆音楽の生き死にのみならず、大衆社会の崩壊、
国民国家の崩壊、その表象なのかもしれないからです。

 今、国民国家が問われています。
観測史上、地球史4番目の巨大地震。
巨大津波。
石油タンクの爆発。
原子力発電所の放射能物漏洩事故。
大停電。
ハリウッド映画が束になってもかなわない、そんな未曾有の災害
が、我々のこの日本において、我々のこの時代において、現実に
なったのです。

 明治維新、そしてその後の、奇跡的とも言える殖産興業、富国
強兵。

 敗戦、そしてその後の、奇跡とも言える復活。

 我々日本人ばかりではなく、世界の人々もまた、これを奇跡と
賞してはばかりません。それを成し遂げた、この列島に生まれ、
生き、そして死んでいった、名も無き先人達。我々の世代が、今
という我々の時代に出来る事は何なのか。それは、先人達が築い
たこの日本国を、しっかりと受けとめ、そして、未来の日本人達
に、確かに受け渡す事でしょう。

 この未曾有の災害を前に、音楽に出来る事。流行歌の再生への
挑戦。そして、国民国家の、再統合。


 1984年、イギリスとアイルダンドのミュージシャン達が、当時
発生したエチオピアの飢饉を救うために結成したバンドエイド。
そしてその提唱者、ボブ・ゲルドフ。もし私がボブゲルドフならば、
以下の様な提案をしたいと思います。



 美空ひばり「東京キッド」の旋律と歌詞を一部差し替え、追加。
曲名を「日本キッド(にっぽんきっど)」としてレコーディング、
そして発売します。

 「日本キッド」

 歌も楽しや 阪神キッド
 いきでおしゃれで ほがらかで
 右のポッケにゃ 夢がある
 左のポッケにゃ チュウインガム
 空を見たけりゃ ビルの屋根
 もぐりたくなりゃ マンホール

 歌も楽しや 東北キッド
 泣くも笑うも のんびりと
 金はひとつも なくっても
 フランス香水 チョコレート
 空を見たけりゃ ビルの屋根
 もぐりたくなりゃ マンホール

 歌も楽しや 日本キッド
 腕も自慢で のど自慢
 いつもスイング ジャズの歌
 おどるおどりは ジタバーク
 空を見たけりゃ ビルの屋根
 もぐりたくなりゃ マンホール

 阪神キッド
 東北キッド
 日本キッド
 明治、大正、昭和、平成

 「東京キッド」の主人公は、戦争で焼け出された戦争孤児
です。彼ら戦争孤児達もまた、戦後の日本の復興を支えた戦
士達だったのです。
http://www.youtube.com/watch?v=BbvCPq5rc5o&feature=BF&list=QL&index=2


歌うのは、日本オールスターズです。



 そして国歌をVer.2.0にします。曲名を「君が代」から
「日出国(ひいずるくに)」へと変え、今の君が代をそのまま
一番とし、これに二番を加えます。そして催しの時にはこの
二番を歌います。

 一番の君が代の歌詞は明治から大正、昭和の日本を表し、二番
の日出国の歌詞は、平成の、そしてこれからの日本を表します。
歴史は地層の様に堆積するのですから。

 「日出国」

 君が代は
 千代に八千代に
 さざれ石の
 巌となりて
 苔のむすまで

 日出国(ひいずるくに)よ
 千代に八千代に
 さざれ石の
 巌となりて
 苔のむすまで

 私達が愛してやまないこの日本国の、その底力を、もう一度
再起動するのです。我々の世代の、そのチカラによって。


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