禅と薔薇

高島市 曹洞宗 保寿院 禅の話と寺族の薔薇のブログ

八風吹けども動ぜず

2015年03月11日 | 小さな法話
昨日はひどい風が吹きました。比良八荒の時期を迎えます。

『寒山詩』に「八風吹けども動ぜず」という句があります。
八風とは八方から吹く風のことで、
八方とは、利・誉・称・楽の四順と衰・毀・譏・苦の四違を言います。

利は自分の意に叶うこと、誉は影で褒められること、称は直接褒められること、楽は人を喜ばせることで、この四順は人が求めることです。
衰は意に叶わないこと、毀は陰口を言われること、譏は直接そしられること、苦は苦しみのことで、この四違は人が避けることです。
いずれも私たちの迷いのもととなります。

比良八荒の時期は卒業の時期です。
新しい道にも八風は吹き付けますが、この風に心が揺さぶられることなく、
真理にそって一生懸命生きることが仏さまの教えです。


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