goo blog サービス終了のお知らせ 

禅と薔薇

高島市 曹洞宗 保寿院 禅の話と寺族の薔薇のブログ

夏と薔薇

2015年08月04日 | 小さな法話
暑い日々が続きます。
緑と土と水のあるところで、これだけ暑いのだから、コンクリートの塊の世界は想像さえできません。
つい、体温より高い気温というのは、どうなんだろうと思ってしまいます。
庭では薔薇が咲いています。
この暑さで元気がなさそうです。
きっと薔薇も暑いだろうと思うのですが、薔薇が暑いと言っているわけではありません。
私のかってな思いです。
つい、自分のはからいをもって物事を見て、かんがえてしまいます。
薔薇は、自然の中でその命を生きているのです。

他は是れ

2015年07月31日 | 小さな法話
暑い日々が続きます。室内にいてもまいってしまうようなこの頃です。
明日から8月です。まもなくのお盆を控え、とあるお寺では方丈様が庭木の剪定をされていました。
もう決して若くない方丈様ですから、つい「この暑さですから無理をしないでくださいね」と声掛けをしたところ、
「できるうちは、自分でやろうと思う」と返事が返ってきました。

「他は是れ我に非ず」という言葉が浮かびました。

これは道元禅師が宋に渡られた際に、夏の暑い盛りにひとりの老僧が汗だくになって椎茸を干しているのを見て「あなたがなさらなくとも、誰か他の若い人にさせたらよろしいでしょうに」と声をかけたところ、かえってきた言葉が「他は是れ我に非ず」という言葉だったそうです。
他人がしたことは他人がしたことで、私がしたことにはならない。
ことの大小ではなく、自らのつとめにしっかりとあたるということです。

2015年07月30日 | 小さな法話
「禅」という文字に関心を持つ人が増えているそうです。
もともとインド語の「ゼンナ」を音写したもので、ものごとの本当の姿、在り方を見つめ、正しく対応していく心のはたらきを調えることを指すそうです。
日々の心の働きにとらわれることの無い「私」に出会うのです。

1日は坐禅会です。ご興味のある方は、どうぞお越しください。

流れのなか

2015年07月25日 | 小さな法話
夏の暑さが戻ってきました。
薔薇の花の色が日ごと薄くなっていきます。

その花のもとで、一匹のコガネムシ死んでいます。
きっと以前、花にたかっていた虫でしょう。

コガネムシには無数の蟻がたかっています。

自然界の中の普通の出来事ですが、その普通の出来事を特別と捉えてしまう事が、人間にはあります。

移ろいゆく流れに、竿をささない心がいるのです。

古教照心

2015年06月07日 | 小さな法話
縁あって手に入れた掛け軸に書かれた言葉が「古教照心」です。
現代社会に生きる私は、昔から続く教え、師匠の教えにそって自らを顧みて、更に向上に励まんということです。
この二十数年来、この軸のこの言葉が大切な言葉のひとつです。