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大成有楽不動産の「情報隠蔽」商法 

2020-10-18 10:25:26 | メモ帳
大手建設会社である大成建設の関連企業、大成有楽不動産(以下「大成」)はとんでもない悪徳企業である。そのわけは、情報を隠蔽することにより、自社の利益を増大させようと画策していること。以下、その事実関係を明らかにする。

【発端】
私が住む湯河原のマンション(以下、当マンション)の管理会社である「大成」は2016年のマンション管理組合総会において、<機械式駐車場(以下「駐車場」)が老朽化したので、延命修繕が必要になった。ついては、その資金需要をまかなうため、「駐車場」の使用料を7,000円/月から12,000円に値上げしたい>と提案し、承認された。

延命修繕とは、全ての部品を順次入れ替える作業であり、築後20年目から始まった。2015年(24年目)までに510万円(税前)が支出されており、2016年から6年間における支出1,860万円と合わせて総合計2,370万円となる。1台当たりの支出は119万円(税前)。

【機械式駐車場の採算】
基本的に、「駐車場」はそのコスト(減価償却費、維持費等)の関係で、最低月12,000円の使用料収入が必要である。一方、湯河原の駐車場の相場はこの数十年、<安値5千円(無舗装)~高値1万円>だから、「駐車場」は採算的に無理がある。

それにもかかわらず、当マンションのデベロッパーは「駐車場」を設置した。そして、24年もの間、使用料は7千円に設定され、実質的に巨額の損失が発生した。しかし、「駐車場」の設置費用はマンションの分譲価格に含まれているので、その損失は表面化しなかった。すなわち、この大幅値上げは当初のミステークを修正するものだったと言える。

【情報隠蔽】
この新料金には懸念があった。それは、すぐ隣の営業駐車場(以下「隣」)の料金が1万円で「駐車場」より2千円安いにもかかわらず、計画では満車(20台)が続くと想定したこと。案の定、値上げ後間もなく「駐車場」に3台の「空き」が発生した。「隣」に移ったのである(流失が3台で収まったのは、「隣」が満車になったため)。

その結果、組合の収支に年間 (12,000円×3台×12=) 432,000円の損失が発生した。値上げ以降すでに4年を経過しており、今期も含めると累積損は200万円を超える。しかし、「大成」は毎年の収支報告書にこの損失を報告していないから*、ほとんどの組合員は自分の資産(修繕積立金)が食い潰されていることに気づいていない。

*(注)「駐車場」に関し収支報告書は、収容可能台数の20台を対象とせず、前年対比で示すから、最初だけは収支がマイナスとして示されたが、翌年以降は毎年、前年比100%の予算執行となっている。

一方、当初の計画では、「駐車場」には2019年度からの4年間で1千万円(税込み)の修繕費支出が予定されていた。ところが、2019年度と2020年度の予算案には、それぞれの期に必要となるはずの修繕費が示されていなかった。「駐車場」収支がマイナスであるため、「大成」は修繕を先送りしたと思われる。

先送りしても、遅かれ早かれ修繕は必要になるが、「大成」その支出予定を組合員の目に触れぬよう隠蔽しているわけだ。組合員は、遠からず1千万円をドブに捨てるような事態がおきることを知らないのである。

【状況の変化】
外部の営業駐車場の使用料の方が「駐車場」より安ければ、「駐車場」を廃止する方が利用者の毎月の負担が少ない。しかし、これまでは当マンションの「駐車場」を利用している17台を一括して収容できる大型営業駐車場が近場になかった。

ところが、今年の2月に十数台を収容する町営の大型駐車場が徒歩2~3分の場所にオープンした。その使用料は月1万円で、「隣」と同じだが、相場よりやや高いために、2月末現在で一台も入っていなかった。

そこで、私は管理組合の理事長に書面で次のように提案した(3月1日)。
●「駐車場」を廃止し、町営駐車場を一括借り入れして、「隣」(数台)と併用する。
●町営駐車場は数分とはいえやや距離があるので、8千円で交渉する。町当局も大口契約ということで、値引きに応じる可能性がある。
●安全志向の利用者には、マンション構内にある客用の平置きスペースを割当てる。

なお、この提案の実質的主眼は、以後「駐車場」の修繕が不要になること。しかし、この提案には返事がなかった。

【「駐車場」廃止案の却下】
私は今年の総会で1「駐車場」の損失垂れ流しの対策を講じていないこと、22015年に「大成」が作成した「駐車場」の長期修繕計画に記載されていた2019年度及び2020年度の修繕費が予算案に欠落していること、を理由に予算案に反対した。

そして、「大成」が2015年に作成した長期修繕計画のコピーを出席者に配布して、<「駐車場」には2019年度分、2020年度分、及び2022年度分の合計1千万円(税込み)の修繕が近々必要になるが、「駐車場」を廃止すればこの修繕費は不要になる>ことを力説した。

しかし、私の提案に賛同者がいなかったため、予算案は原案通り可決された。なぜ、こんな理不尽なことが起きるのか。それは、管理会社は理事会さえ握っていれば、組合を意のままに動かせるからである。組合の運営方針は理事長と他の理事2名、および管理会社からなる理事会で決定され、総会は理事会が決めた方針を追認するセレモニーなのである。

また、総会の出席者が少ないのも、総会がセレモニー化する要因の一つである。ちなみに、今回の総会の出席者は役員と私を除いて3名で、その内の1名は現行修繕計画が始まった時の前理事長、他2名は女性だった。

さて、「大成」が後日作成した総会議事録(署名は理事長)には、<機械式駐車場は20台収容できるにもかかわらず、17台として予算が組まれており、年間432,000円のマイナスが発生するが、この対策がなされていないこと。2015年12月に提示された機械式駐車場の修繕案に組み込まれていた715万円(税抜き)が予算に計上されていないこと。門川会館隣に建設した町営駐車場を組合として借り上げ、機械式駐車場を廃止することについて意見があった>と記載された。

だが、この記述には、外部の駐車場の方が使用料が安いという情報が欠落している。また、これでは組合員は<近々1千万円(議事録に記載された715万円+2022年度の修繕予定200万円+消費税)がムダに使われる危険が迫っていること>に気づかないだろう。

【むすび】
この案件のキモは、「大成」が情報隠蔽により、廃止すべき「駐車場」を継続して使用するよう誘導し、自社の利益拡大を図ろうとしていることである。

さらに不可解なことは、この原稿を事前に「大成」に送って、<修正すべき点があればご連絡されたい>と伝えたが、返事がなかったこと。「大成」の無言は<原稿をそのままブログに掲載しても意に介さない>というメッセージと解釈できる。「大成」は高々1千万円の修繕の受注と同社が長年築き上げてきた信用を天秤にかけ、前者を選択したのである。これが大手企業のすることなのか! 

冒頭に<「大成」はとんでもない悪徳企業である>と非難した理由がお分かりいただけただろうか。                                                                                                                       

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