Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

リタイアしてから鬱憤を晴らすようにできなかったことをやってきた。でもマンネリ化してる。まだやり残してることをやろう。

ウィーン・フィル日本公演最終日 かけがえのない時間だった

2021-11-12 23:30:00 | リッカルド・ムーティ
今夜はウィーン・フィルハーモニー ウィーク イン ジャパン 2021 日本公演最終日でサントリーホール。
プログラムはハフナーとグレイト。
 
ハフナーがはじまったときの弦の美しさへの驚きは、先週よりも大きく、あっという間に第1楽章は過ぎ。
比類のないオーケストラを、いま聴いているのだと呟いているうちに、ムーティは最終章を軽やかに奏で、力強く終えた。
 
大曲のグレイトは4楽章というより、四つの交響曲を聴いたようだった。ムーティは1楽章の中にドラマを創り、力強いエンディングにしたから。
それでも最終章は格別で、終盤に近づくにつれ、楽団員たちが上気していったがムーティはそれを抑えていて。
ぼくにはまだ終わって欲しくないという思いが募ったが、やがてドラマチックにエンディング。
 
早くもスタンディングの人が出たが、今夜もアンコールはあって、シュトラウスの皇帝演舞曲。水曜日のヴェルディに劣らない熱演に総立ちになった。
 
サントリーホールを後にしながら、コンサートって、コンサートを聴くって、なんだろうって。
今夜のこの素晴らしい演奏を繰り返して聴くことはできない。
CDや映像として所有することもできない。
そして、やがて今夜聴いた音は記憶から消えていくだろう。
残るのは、素晴らしい演奏だった、ものすごい感激だった、という記憶だけだろう。
 
でも今夜の2時間半は、間違いなく、かけがえのない時間、素晴らしい体験だったのだ。
 
この2年コロナでさんざんだった。
でも2021年、春に東京春祭、秋にウィーンフィルで、ムーティと6日、時間を共有できたのは素晴らしいことだった。
 
 























 


 
 


コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。